レビューメディア「ジグソー」

さらば愛しのBetamax

11月10日

SONYがついにBetamax用ビデオテープの販売を終了すると発表しました。

2016年3月が終焉の時となるようです。

 

敬愛と哀悼の意を込めて、また忘備録としてレビューさせてください。

更新: 2015/11/11
実用性

VHSに出来てβに出来ないことは無かった。         敗北の原因は裏ビデオの普及率だとか、、、?

リアルタイムカウンター、正逆どちらにも瞬時にレスポンスするシャトルダイヤル、倍速・3倍速対応・音声のハイファイ化。

全てVHSに先んじてBetamaxが実現した機能です。

 

もともとSONYが持っていた映像技術の高さに対する信頼や、デザイン性の良さもあり

ずっとBetamaxを愛用していました。

 

時は流れ、デジタル技術が採用されるようになると、VHSが持っていたデメリットが無くなります。

逆にBetamaxにはBSチューナー搭載モデルが発売されません。

 

ハイバンドベータや、EDベータなどの高画質モデルに希求力はありませんでした。

 

ソニーファンもVHSデッキに宗旨替えする時が来たのです。

 

皮肉なことに、一足先にVHS陣営に仲間入りした東芝が、Betamaxで培った技術で早々と高い評価を受けていた事を思い出します。

更新: 2015/11/11
使用感

初期の優位性が徐々に失われてゆく悲しい歴史

実用性に書いた内容と重複しますが、

VHS規格と比較した特徴として、

 

カセットが小さい。

テープとヘッドの相対速度が大きく、画質面で有利。

初期の機種でも特殊再生が行えた。

テープが常にヘッドドラムへ巻き付けられているフルローディング(Uローディング)が基本とされ、初期の機械でも動作が俊敏でリニアタイムカウンターが搭載できた。

長時間録画モード(βIIIとVHS3倍モード)では、録画時間ではVHSに分があった(βIIIの録画時間はβIIの1.5倍に過ぎない)が、画質では遥かに有利。

 

その反面

 

VHSがT-120等と録画時間が直感的に判る表記を採用しているのに対して、BetamaxはL-500等と

テープの長さ(フィート)で表記していました。

 

レンタルビデオ店では、徐々にVHSのみを展開するお店が増えていきました。

 

S-VHSの低価格機の台頭にうまく対応できる商品が出てこない中、さらにBSチューナー搭載モデルが発売されなかったことが衰退の決めてとなったように思えます。

 

関西地方ではUHF局が放送していたソニー・ミュージックTVは、Betamaxでないと高音質録画が出来ない放送時間を採用して、VHSの普及を邪魔していたという都市伝説(事実)も

今となっては楽しい思い出です。

更新: 2015/11/11
クオリティ感

デッキもピークメーターが装備されるなど、オーディオ機器風の魅力がありました。 シャトルダイヤルも本物でした。

私の周りには当時の定価で30万円ほどしたHF-900や3000番を所有しているモノがおりました。

ビデオデッキが趣味の対象として存在していた時代です。

 

弟が所有していたSL-F1というモデルは、テレビチューナーが別筐体仕様で、PCMデジタルレコーダーとして、またポータブル機として使えるマニアックな製品です。 

 

カセットケースの質感も高い製品が多く、所有欲を満たすBetamaxという印象が強いです。

これは今もウチに残るHF-705 スライドデッキローディング方式やLEDセグメントを利用した音声用ピークメーター、それを管理するスライド式レベル調整機能など、オーディオ機器の雰囲気があります。 しばらく通電していませんが、動くようでしたら いつかレビュー製作してみます。

更新: 2015/11/11
コストパフォーマンス

VHSと競っていた時は同等、、徐々に割高に、、

当たり前ですが、需要が減るのと同期して価格が上がり、販売店から姿を消すようになりました。

 

ただ、全く同じカセットを使うプロ用機器として「ベータカム」の存在が忘れられません。

アナログ収録時代の放送局の採用率は、ほぼ寡占状態といって良いらしく、広く愛用され続けました。

私は某局で廃棄指定となった使用済みベータカム用テープを入手できる道を持っておりましたので

販売店からテープが消えてからも、困ることはありませんでした。(もう時効です)

 

  • 購入金額

    0円

  • 購入日

    不明

  • 購入場所

12人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (4)

  • ぴょんきちさん

    2015/11/11

    まだ学生だった頃、βは憧れでした。
    結局VHSの大衆路線の前に敗北しましたが、SONYらしい感じもしましたっけ。
    メカニカルな美しさはβデッキがVHSよりも遥か上でしたね。

    自分で稼いで買えるようになった頃にはHi8やDVHSなどアレな規格もあって面白かったですが、どいつもこいつも時のはざま行きに。

    今考えても 8mmテープの繊細さは家電には全く向いてなかったと思ってしまいます(^^;

    でも面白かったなぁ。
  • タコシーさん

    2015/11/11

    ベータは基本設計1時間、VHSは基本設計2時間
    それが後まで影響しました ベータ開発時点でも2時間映画とかテレビで
    放送していたのに、U-MATICの流れで1時間にしたのでしょうね

    ベータテープも最初はK-60,K-30って有ったのですが(SL-6300の頃 初期ですね)
    その頃ベータ1でしたがベータⅡ、Ⅲとなっていって不都合が出来たんでしょう

    ソニーは朝令暮改は当たり前でしたからね 
    最初の基本設計が甘くて後々まで小手先で仕様変更してましたね
    設計陣は大変だったと思います。
    あまりに複雑になりすぎてお店もお客もわかり難くなったという処でしょうか
  • フェレンギさん

    2015/11/11

    ぴょんきちさん。
    思えば、あっという間に消えていった規格って 案外ありますよね。

    8ミリテープを主力に据えて買い求めておられた知り合いのご老人がおられて、その節は気の毒で気の毒で、、、。
    確かに弁当箱サイズで、映画を観ることが出来るポータブルデッキとか、、カメラ用途以外でも
    魅力的な製品もあったんですがね、、、。

    思い出すと、iPodが出た時に「電池が自分で交換出来ないなんてナンセンス」だと思っていたのに
    今は、どうせ5年以内にOSとのマッチングが取れなくなるので まぁ良いんちゃうの とか思うようになりました。

    これも時代です。
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