レビューメディア「ジグソー」

演奏の幅を拡げるために

ドラムを長くやっていると、左側に楽器が増えてきて、空いているスペースを自由に使いたくなる欲求にかられることがあります。従来のハイハットスタンドは形が倒立式で決まっているため、スタンドを置いた場所から垂直に空間が占有されます。
このリモートハイハットは、駆動部にワイヤーを採用しており、自転車のブレーキのようなイメージでハイハットを操作することができます。つまり、ワイヤーが動く範囲であればハイハットをどこに設置しても良いということになります。

例えば、今までは左側のハイハットを右手で叩くというのが一般的な双方でしたが、ハイハットを右手側に設置することによって、手の間があき、移動が楽になります。そして左側の開いたスペースには、新たに楽器を置くことも出来ます。

もう一つ特徴的なのは、ハイハットスタンドにクラッチがついていることです。クラッチレバーを叩くと、トップハイハットがバーのグリップから外れて、常時ルーズな状態になります。左足が解放されるので、ツインペダルを踏んでもよし、クラーベを踏んでもよしという事も出来ます。
ルーズになったクラッチは、もう一度ペダルを踏み込めば再度ロックがかかるので、スキなタイミングでノーマルに戻すことも出来るすぐれものです。

ハイハットのマウントは、シンバルスタンドやパイプラックなど自由な位置に、専用のクランプを使ってマウントします。実際このスタンドを使うことで演奏にかなり幅が出来ました。

一ついうと、本来のシンバルスタンドのような踏み込んだ時の感触とは結構違うということ。また、目で覚えている部分もあるので、左足で踏んだものが異なる場所で動くというのも最初は違和感があります。これらは慣れなので、使っていくうちに克服できると思います。

一番困るのは、ライブハウスなどでマイキング位置が通常と異なるので、事前にちゃんと説明する必要があるということです。対バンがあるときなどは、結構迷惑がかかります。
  • 購入金額

    30,000円

  • 購入日

    1994年04月頃

  • 購入場所

    ROCK INN

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