ソフトパワー論の提唱者、国際政治学の権威にして、クリントン政権下で国防次官補を務め、民主党きっての国際政治アドバイザーである、ジョゼフ・ナイ教授。
この両名を交えた、日米・極東における政治対談という、判る人には「何そのオールスター」な対談本。
両者共に、米国では『穏健派の筆頭(間違いじゃないですよ?)』なため、内容はごくごく常識範囲なのですが、日本での一般的な意見からしてみると、かなり過激に感じる提言・意見がゴロゴロ飛び出しています。
両者とも既に、国政の第一線からは退いている身なので、はっきりいって容赦がありません。
日本側の危機管理意識の薄さ、国防における意識の薄さ、国際政治における幼稚さなどを、殆ど包み隠さずバッサリと切って捨てています。
ある意味、彼らくらいの意識でないと、危機管理の最前線では役立たずに終わるんでしょうね。
なお、彼らは米国の極東戦略決定において、その決定打となったアーミテージ・レポート(2000年に提示された、超党派での極東政策研究レポート)を共同で作った仲ですが、その内容を見るだけでその観察眼と分析力の凄さが判ります。
http://www.hyogo-kokyoso.com/infobox/messages/155.shtml <こちらで和訳が読めます。
しかし、両名ともに発言が「相手国の良心など少しも期待していない」観点から為されているのが、非常に印象的です。
いやはや、日本の外交がヘタレと言われ続けるのも、已んぬる哉・・・・・・・
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購入金額
861円
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購入日
2011年頃
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購入場所
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