今時HDDかよ…と、SSDに比べれば圧倒的に負けますが、モーターで円盤を回転させるメカニカルなデバイスとしては最強に属する製品なだけに、SSDとは違った面白さがあります。
このHDD、回転数が15000rpmと通常のHDDの3倍、高速な7200rpmドライブの2倍という速度を誇ります。
しかも、省電力かつ限られたラックスペースを有効に使うため、2.5インチサイズと小型で取り扱いも楽。
回転数は15000rpmといえどもディスクの直径が小さいこともあって、データ転送速度は112MB/sと控えめな値となっています。
※外周部の速度は直径が大きい3.5インチHDDの方が有利で、最新の1TBプラッタを搭載した3.5" HDDでは180MB/s近くに達します
ただし、15000rpmにものを言わせたランダムアクセスは他の追従を許さないくらいダントツ。
Seagate製の1TBプラッタ搭載の7200rpm HDD、ST1000DM003と比べても比較にならないくらい高速です。
()内はST1000DM003の数値となります。
平均待ち時間:2.0ms(4.16ms)
ランダム読取り時のシーク時間:2.9ms(8.5ms)
ランダム書込み時のシーク時間:3.3ms(9.5ms)
シーケンシャルアクセスの遅さはRAID0などでカバーできるものの、ランダム性能を上げるのは難しいので、やはり15000rpm HDDの威力は凄まじいです。
現在、DELLのSAS 6/iRに3台接続し、RAID0構成で使用しています。
RAID構成時のベンチマークはこんな感じ。
ランダムライト4Kの値が10MB/sに迫りそうなのが凄い…
ちなみに、使った感想は
■熱い!
HDD自体はあまり熱を持ちませんが、裏のチップがかなり熱を持ちます。
もともとクーリングまできちんと設計されたサーバー用HDDですから、単にケースに入れただけではあまり冷えません。
2.5インチのSSD用ベイがあるケースも多いですが、SSDはほとんど発熱しないのでHDDを置くのには適していません。
というわけで、吸気ファンの直後に、1cm弱隙間ができるようにして設置しました。
■うるさい!
しばらく使った中古ということもありますが、結構ノイジー。
というか、メインマシンではあまり積極的に使いたくない音かも。
騒音を抑えられる静音ケース必須です。
■楽しいw
やはりエンタープライズ向けの高速製品だけあって、絶対的な性能ではない面白さ、満足感があります。
SSDは速いのが当たり前ですが、HDDで高速なのがいいのですよ
■Windowsの起動時間は逆に長くなる
体感速度はHDDと比べると高速化していますが、SSDのような劇的な変化は無し。
お、速い?!といった感じで、速えぇぇぇぇぇーー!!という感じではありません。
SAS RAIDカードの増設が必須のため、RAID BIOSのイニシャライズに時間がかかるので、Windowsの起動時間はHDDよりも長くなっております。
ただでさえ小さいMicroATX用ケース、Smart330TにCore i7 860とMegahalems、GeForce GTX285などを詰め込んでいるのですが、ここにDELL SAS6/iRとHDD4台を詰め込みましたので、相当の密度になっております。
まあ、完全に趣味で使うものですね、これ。
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FirmwareがHPD9の新しい個体を入手したので、4台のRAID0でベンチを測定してみました。
前述のドライブはHPD2なのですが、3台と4台の差を考えても、かなり違います。
試しにHPD9×3、HPD2×1の4台にして同条件でベンチマークをとってみたところ、1割弱程度性能が落ちていました。
詳しく検証していないので間違っている可能性もありますが、Firmwareによる性能差が大きそうな感じです。
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購入金額
0円
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購入日
2011年11月頃
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購入場所
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