Larry Carlton。前回ご紹介した“ON SOLID GROUND”
は彼が暴漢に襲われ、銃弾により声帯を傷つけられ、手指を動かす神経も損傷したというギタリストとしての絶望の淵から戻ってきた復帰作。そして本作品はその年の暮れに出されたクリスマスアルバム。キリストの生誕を祝い感謝を捧げる行事に寄せた作品。彼の持ち味の流麗なコードワークとメロディアスなライン取りがとてもマッチングしている。
「Winter Wonderland」、あの有名な歌が見事にアレンジされている。出だしはなんと2拍子(6/8というか...)。中間部のソロはアコギでメロウだ。支えるのはキーボードの盟友Terry Trotterを始め、Clare Fischer(キーボード)、John Ferraro(ドラムス)、Abraham Laboriel(ベース)というおなじみメンバー。
この同じメンバーにパーカッションのMichael Fisferが加わって演られるのが、「White Christmas」!こっちは打って変わってメロディアスでハイスピードなアレンジで、Larryのオーバードライヴの効いたギターとTerryのピアノが流れるようで美しい。
オリジナルのボーカル曲「Ringing The Bells Of Christmas」は歌心のあるLarryのギターがMichele Pillarのボーカルに寄り添い、ツボを押さえたオブリガードを入れる。コーラスのクレジットを見るとChristopher CrossやDavid Packが参加していて思わずニヤリ。エンディングの泣きのソロはもっと聴きてぇ~って感じ。
「My Favorite Things~We Three Kings Of Orient Are」はあのJR東海のCFで有名な曲だが、Terryのピアノが例の旋律を奏でる中、Larryは遊ぶ遊ぶw。ピッキングのタッチ、情感、崩し方、どれもが素晴らしいオブリガード~ソロが延々と続く。嗚呼Larry健在なり!!Abeのランニングベースの上でブラシを振り回しているのはTOTOの
故Jeff Porcaro!ここまでジャズっぽいアレンジで彼が叩いているのは多くなく、ファン必聴!つかギタリストも必聴ww“SOLID GROUND”に還ってきた彼が、神に、家族に感謝を捧げた作品。この時期になると聞きたくなるとっておきの盤です。
【収録曲】
1. The Christmas Song
2. Winter Wonderland
3. Silent Night/ It Came Upon A Midnight Clear
4. White Christmas
5. The Holly And The Ivy
6. Ringing The Bells Of Christmas
7. What Child Is This
8. The Little Drummer Boy
9. Joy To The World
10. My Favorite Things / We Three Kings Of Orient Are
11. The Christmas Song
Amazon.comの本作品ページ(試聴ファイルあり)
Larry Carlton Official Web
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購入金額
2,200円
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購入日
1989年頃
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購入場所
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