今までの進化の歴史としては、
・有線から無線(電波・赤外線、ワイヤレス化という点ではBluetoothも)
・ホイール(あるいはボール)の追加によるスクロール機能
・移動検出がボールの物理的な動き検出から、レーザーやLEDなどの光源反射の検出へ
という点くらいが構造上のトピックで、あとは
・多ボタン化
と、それに伴う
・マクロ登録機能
が付け加わったくらい。
トラックボールやタッチパッドのような類似のデバイスはあれどマウスは「線がなくなって」「動きの検出法が非接点になった」他は、ホイールが付いたのが大革命で、あとはほぼ進化していない。
まぁ、対応する人間の手の形がこの50年間で進化したわけではないので、大きさや形を極端に変えるのは意味がないだろう。
しかし、ソフト側の要求によってこの状況が変わろうとしている。
それは新OS、Windows8の登場。
チャームをはじめとする今までなかった機構。
もともとタッチパネル使用を前提に近いほど重視して開発されたOSのため新設されたゼスチャー。
それをにらんで開発された“Microsoft Wedge Touch Mouse”
は四角い広いゼスチャー面で縦横無尽なスクロールができ、便利なモバイルマウスだったが、同時発売の“Microsoft Wedge Mobile Keyboard”
にチャームの呼び出しキーなどが装備されているため、それ以上のゼスチャーは考えられていない。
しかし、Windows 7時代に発売された本“Microsoft Touch Mouse”は一般的なキーボードと組み合わせることを考えてか、あるいはやや大きめの感知エリアを生かしてか、「Microsoft マウス キーボード センター」により多くの動作ができる。
・縦横スクロール(フリックで加速)
・Windows 8のチャームを表示や開いたアプリの切り替え
・拡大縮小
・画面間移動
チャームの一発呼び出しは、タッチパネル画面であっても手の移動を少なくするし、特に拡大縮小はMicrosoft Wedgeコンビでは実現しない機能であり有用。ただ、本マウスがwindows 7時代に発売されたため、Windows 8での便利さが喧伝されていないことで損をしているかもしれない。一般的なキーボードや非タッチパネル画面との組み合わせなら、一般のマウスはもちろん、Windows 8発表直前に発売され、その特異なシェイプとタブレットと持ち歩くに適した形状と機能で、あたかも「Windows 8用」のような立ち位置の“Microsoft Wedge Touch Mouse”よりもむしろ本品の方がWindows 8向けなのだが。
なお本品は、 “Limited Edition”。もっと詳しく言うと“Touch Mouse Limited Edition Artist Series”。アーティストによる装飾がされている。無印の“Microsoft Touch Mouse”は黒地にグレーのドットが打たれたものだが、白地に幾何学的な線画が刻印されている意匠。手がけたのはオーストラリア出身の女性デザイナーDeanne Cheuk。服地のパターンや文字のデザインも手がける彼女の主張しすぎない個性がいい感じだ。
日本では本品、単独で売られているのは見たことなく、DSP 版 Windows 7 Ultimateに設定された限定版、「ななみエディション」同梱品だったが、なぜだがそれがOS
と同時購入なら1000円ポッキリ!の叩き売りに遭遇して捕獲。Windows 7にあわせて発売された本品、ゼスチャーも特異でわかりづらい。でも本マウスの真価はWindows 8でこそ得られるので、当時入手して投げてるヒトは今一度チャレンジお勧め。発売が早すぎた製品、といえるでしょう。
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購入金額
1,000円
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購入日
2012年06月16日
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購入場所
TSUKUMO eX.
アイヴァーンさん
2016/08/13
cybercatさん
2016/08/13
デザインはオリジナルのものより遙かにいいけれど。