向谷実、伝説のフュージョンバンドCASIOPEAのキーボーディスト。その彼のソロ2作目。打ち込み、多重録音を基本としており、1曲目と6曲目にCASIOPEAでの旧リズム隊(このアルバム時にはふたりとも脱退後)、ベースの櫻井哲夫とドラムスの神保彰が参加、1曲目にギターの高中正義が加わるほかは7曲目「Acoustic Dream」で聴かれるアコギのアルペジオ風の音も8曲目の「Reflections of You」の左チャンネルで鳴り続ける生ギターのカッティング風の音もすべてキーボード(サンプラー含む)によるもの。
ただ“Tickle the Ivory=ピアノの演奏”というアルバムタイトル通り、やはりピアノという楽器は偉大で、メインのメロディーがピアノだとあまり打ち込み打ち込みしてない。結構エモーショナル。曲としてはCASIOPEAの代表曲が半分、書き下ろし半分。どちらもいい感じ。オープニングの「Omoe-de-Omoba」は高中正義の音が野呂一生のような音でおよ?と思うが、後半のフェイクしていくあたりはいつの間にか高中節w。櫻井+神保のリズム隊がカチッとしている中にもグルーヴ感満点の曲に仕上げている。バンドっぽい曲。
続く「Misty Lady」は原曲からはテンポを落とし、原曲のスリリングなキメとユニゾンのシャープなイメージからジャジィなフレーバー満点の曲に変身している。あのキメやブレイクがほぼなくなってアコピとオルガン、イントロ以外は淡々とした打ち込みのバックで続くが、導入部のコード弾きのピアノによるドラマチックな展開やCOOLなオルガンソロはこの曲の元々の旋律の良さを再確認できる。
「Asayake」は「あの」古典とも言えるギターのカッティングなしでは考えられないが、ここはそこから見事に脱却し、少しテンションノートを入れてJAZZ風に崩しながらピアノが朗々と響き渡る。フリーリズムでの弾き語り(シンセがオーバーダブされてはいる)。
ラストの「A Day in the Stars」はアコギ風の音でメロが取られるロマンチックなバラードで今でも良く演奏される。後半の生ピがメインになったあたりのアレンジがドラマチック!
なぜか1stと異なりこの2ndは廃盤後再発されてません。イイ曲多いンですけどね。
【収録曲】
1. Omoe-de-Omoba
2. Misty Lady
3. Halle
4. Long Term Memory
5. Asayake
6. The Soundgraphy
7. Acoustic Dream
8. Reflections of You
9. Looking Up
10. Everlasting Dreams
11. A Day in the Stars
「Omoe-de-Omoba」
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購入金額
2,548円
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購入日
1993年頃
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購入場所
退会したユーザーさん
2011/09/15
なんか、アドリブでピアノ弾いているような難しそうな曲ですね。
cybercatさん
2011/09/15
>なんか、アドリブでピアノ弾いているような難しそうな曲ですね>
もともとはもっとテンポが速くて、ギター小僧の「コピーできると自慢できるフレーズ」のベスト10(←根拠なし)に入るような印象的なカッティングと、ドラムのトリッキーなリズム取りが特徴のテクニカルでエネルギッシュな曲なんですが、それをピアノ中心に再構成したのでアドリブっぽいですネ!↓元のアレンジ
退会したユーザーさん
2011/09/15
cybercatさん
2011/09/15
ですよね。