ここいらでちょっと小物を。
BOSS(ローランド)Digital Delay DD-2。
世界初のコンパクトタイプデジタルディレイ。
「ディレイ」とはいわゆる「山びこ効果」を元の音に付けるエフェクター(音の加工機)。
これ以前はディレイと言えばテープを使ったアナログディレイが中心。
テープディレイは録音ヘッドと再生ヘッドの間隔を調整して、録音した音をすぐ再生することでディレイ効果を生む。当然ディレイタイム(元音から効果音がどれほど遅れるか)やリピート(何度繰り返すか)は調整幅がテープ長(たいがいループしている)に依存しており極端なセッティングができない。
これがデジタルディレイだと入力をサンプリングし、必要な回数必要な間隔で再生すれば良いので自由度の高いセッティングとテープ劣化や回転数変動などに左右されない原音に忠実なディレイ音が得られる。
....ハズ。
原理的には。
でもこの頃のデジタル素子ってまだ集積度がイマイチでサンプリングレート↓サンプリング周波数↓の状態で全然「原音に忠実」でない。サンプリング周波数が低いので高域はハイカットフィルターかけたように落ち込み、レートも低いので荒い音。
ただその性能の悪さが「味」になってしまうのが楽器系のおもしろいところ。
コイツも独特の荒さと太さを持つディレイ音で「ダブリング」(ディレイタイムを極端に短くして元音直後に発音させる)セッティングで元音を太くしたり、フィードバックを深めにし厚い音を作ったり...
最近のオーディオチックな「高品位なディレイ」ではない、主張する音、です。
そうそうこれ、あんまり使い勝手が良いのでライブに持って行ったり人に貸したり酷使したあげく、ノブが一つ折れちゃいました。手で回せるのでそのままになってますが...
Roland(BOSS)←後継機DD-3は未だにラインアップ
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購入金額
25,000円
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購入日
1985年頃
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購入場所
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