レビューメディア「ジグソー」

いい意味で「個性が無い」という個性

当たり前のお断りになりますが、音の感じ方は人それぞれであり、
あくまで個人の感想であることをご理解いただけると助かります。

PCのサウンド環境を一新するため、クリエイティブメディアのサウンドカード
「PCIe Sound Blaster Recon3D」と合わせて購入しました。
とは言え、12月22日現在、まだサウンドカードが届かないため、
現状の環境での使用感をレポートします。

使用環境はPCに挿してあるサウンドカード「Sound Blaster X-Fi Digital Audio」
→アンプモニター「EDIROL MA-15D」→「SHURE SRH940」という感じ。
ちなみにX-FiとMA-15Dは光デジタルで接続。

エージングもそこそこに異なるジャンルの音楽を聴いてみると、
最初に受けた印象は“フラットだけど、クッキリした音”でした。

フラットと言いつつも、気持ち低音域が弱いかとも思いましたが、それは誤りで、
低音域を無闇に響かせたり、強調したりすることは一切せず、
低音の輪郭を最大限鮮明にしたからこそ、“弱い”という誤解をしたのだと思います。
この「鮮明」という部分がSRH940のすごいところで、
あらゆる音域の音や定位、強弱などを“高音域に頼らず”クッキリ聴かせてくれます。
また、音の解像度が高いという点も、このクッキリ効果に付与しているかと。

有り体な表現で申し訳ないですが、「ありのままの音を聴く」という条件においては
満点をあげてもいいくらい素晴らしいヘッドホンです。

これだけ聞くと完璧な音のヘッドホンに思われそうですが、
リスニング用途として考えた場合、それが弱点となることもあります。
たとえば、トラック数が多くハイテンションな曲やロックのライブ音源など、
「派手なごちゃごちゃ感がたまらない」というような曲には向きません。
これといった味付けの無いヘッドホンだけに、単純に“音を楽しむ”のであれば、
自分にあった個性を持ったヘッドホンがマストかと。

音以外の話になりますが、長時間つけているとバンド部分が痛くなります。
クッションとしてついているコブが地味に痛いんです。
これは是が非でも改善してほしい点ですね。

まとめになりますが、発売した頃と比べるとだいぶ値段が下がってきたので、
モニターヘッドホンとしてのコスパはかなり良いのではないでしょうか。
音を作ったり確認したりする人にとってSRH940は、大変重宝するヘッドホンだと思います。
  • 購入金額

    17,900円

  • 購入日

    2011年12月17日

  • 購入場所

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