ainexの□8cm静音ファンです。
DUROベアリングとOMEGAブレードで静音性と効率アップを実現!
と謳っています。
DUROベアリング
詳細は知りませんが、勝手な推測です。
ainex社ホームページには、
特殊粉末と特殊焼結加工により、軸受中の含油量が増加し耐久時間が向上
と書いてあるわけですが、この結果、恐らく次のような軸が出来ていると思います。
そう、スポンジみたいなものです(とは言っても固いので、軽石といった方がいいかもしれません)。
このスポンジみたいなモノが潤滑油を大量に吸収、保持してくれます。
そして動作しだしたら遠心力で外側に流れ出し、
外壁と軸の間に高圧(遠心力でどんどん中からここに弾き出されるから)で保持されることで
焼き付けを防ぎ、というか遠心力にジャイロ効果も合わさって非接触の安定した回転を維持し
寿命の向上及び、寿命を損耗しにくい=ロスがない=運動エネルギーから音波への変換が少ない
=静音性の向上、という図式になっていると思います。
ちなみに、表面が凄いフラット(算術表面粗さが小さい)じゃないといけんじゃないの?
というところですが、その部分は前述の高圧で満たされた潤滑油が緩衝材になってくれるのと、
フラットすぎる面同士を合わせると逆に吸着して、次の動きだしで破損してしまうので、
よっぽど出来が悪くなければ表面は綺麗すぎない方がいいのです。
この辺の詳細は"きさげ”という加工を何故行うのか、
というところに詳しい説明があると思いますので、その辺を調べてみて下さい。
OMEGAブレード
さて、そもそも風切り音とはなんなのか。
読んで字の如し、風を切る音。
そりゃそうなのですが、もうちょっと解説プリーズというわけで、
私の理解している範囲の一部で取り上げます。
そもそも風切り音のない理想状態とはなんなのか、
をファン単体、取り分けその翼型断面(羽の断面)形状から考えます。
相変わらずお絵かきは酷いものですが、
このように翼(羽)の形状に沿って綺麗に空気が流れている状態を理想と考えます。
もちろんこの状態でも空気と羽がぶつかることに寄る抗力のエネルギー変換で
音は発生するのですが、今回は除外します。
じゃぁ風切り音が出てる時ってどんな時?と考えると、次のような感じかと。
翼の表面から流れが剥離し、その後ろで気流が乱れ、音波エネルギーが生じている、
ということになると考えます。
ちなみにこの剥離が翼全面に生じる状態を失速と言うわけですが。
で、この剥離をなくすためにどうするか、という答えの一つが本製品に採用されている
ディンプル(表面くぼみ形状)ということだと思います。
ではなんでこれがいいのか、という話になるわけですが、
これも説明すると論文級の一品になってしまうので雑にいくと、
野球の変化球ってありますよね?
あれはボールが回転してるから~という理解だと思いますが、
もう一歩進めて考えると、
野球ボールの縫い目にそって流れが張り付きそれ以外の部分では剥離する
という現象がミクロ的に起きています。
その現象を利用しているのがこのディンプルです。
ようは野球ボールの縫い目の代わりにでこぼこをつけて、
全面にわたって流れが剥離しないようにしているというわけですね。
実際はこんなディンプルでは効率が悪いし、効果はかなり低いのですが、
少なくともアプローチとしては間違っていません。
これについては論文も出ているしというか出したというかなわけですし、
恐らく他社特許の回避などでこういった選択になったのでしょう。
で、実際のところ
正直わかりません(笑。
いえ、他の電源とかCPUファンの音の方がうるさくて、
トータルで見てこのファンは静かでいい!という判断が出来なかったのです。
ただ今書いた通り、他の環境音に埋もれる程度には静かなので、
このファンうるさいな~と感じることはないと思います。
一応PWM対応なので、うるさければデューティを抑えればいいのですが、
□8cmしかありませんし、最大回転数も1400rpmと高いわけではないので、
風量を考えれば80~100%動作は必須でしょう。
流石に枕元に置く、というか、ファンにかなり耳を近づければわかりますが、
そうじゃなければ耳に障るような音もしないので、十分静かだと思いますよ。
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購入金額
1,180円
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購入日
2015年02月頃
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購入場所
ドスパラ
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