所持する音楽データに対する私利私欲...イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。楽器によって「似合う刻」があるものがある。もともと夜の闇、病魔や不作と言った悪いものを払うための音楽、「夜」に似合うものが多い。弱音器つけたペットは夜だし、ブラシのスネアドラムも夜。少し静かに演奏するものが似合うのか。ただサキソフォーン、これだけは強くブロウしても夜が似合う。そんな夜の楽器をフューチャーしたアルバムをご紹介します。
Kirk Whalum、フュージョン&ソウル系ポップスフィールドでこの人あり、といわれていたサックス奏者。
これは初期(4枚目)のコロンビア(SONY)でのアルバム。各曲のプロデューサーが伊藤たけしのプロデュースもしたPhilippe Saisseやナベサダを手がけたRobbie Buchanan、Yellow JaketsのドラマーRicky Lawsonなどとサックスを「判っている」プロデューサーを複数使って構成。「大人の」曲が多い。
1曲目の「X-Factor」は打ち込みとCOOLなオルガンで始まる。女性コーラスがセクシーだ。Nile Rodgersのキレ抜群のギターとMarcus Millerのブリブリベースソロの対比がおもしろい。
つづく「Love Is A Losing Game」はアダルトコンテンポラリーソウルとでもいえそうなボーカルチューン。Kirkの泣き泣きのソロがヴォーカルに寄り添い大盛り上がり。6曲目の「Always A Part Of Me」も同様の路線だが、ヴォーカルも泣きのバラードなのでそりゃまぁすごいもんです。
でも出色はクールなミドルテンポチューンの「Love Saw It」。Kirkはテナーサックスを好むが(ジャケットでもそうですね)ココでもアルトサックスのGerald Albrightと絡みの泣き泣きソロ合戦。女性コーラスが題名を連呼で歌う中、ずっとふたりのサックスが絡み合うが、特にフェードアウト直前の速吹き合戦がちょ~カッコイイ!
最近ゴスペルなど原点に回帰しているみたいだけど、自分としてはこの若さ溢れるCOOLな盤がお気に入り。クロい夜を二人で送りたい恋人達に..?
【収録曲】
1. X-Factor
2. Love Is A Losing Game
3. Livin' In The Streets
4. Fragile
5. Love Saw It
6. Always A Part Of Me
7. Cache
8. The Language Of Life
9. Fall In Love Again
10. Over The Rainbow
Kirk Whalum Official Website
「Love Saw It」
自分にとってはKirk Whalumと言えばこの盤
彼の本流としては、もう少しJAZZ寄りというか、静かめの曲がメインとなるが、このアルバムはビートが効いた感じのコンテンポラリーな曲が多い。ただ、この作品で彼を識った自分としては、この作品=Kirkという印象が強いので。
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購入金額
2,500円
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購入日
1993年頃
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購入場所
北のラブリエさん
2020/04/09
TIDALにあったからサクッと聴いてます。
cybercatさん
2020/04/09