富士通は最高にイカれてる(褒め言葉)
2011年8月発売。タッチパネルを搭載しており一見するとスマートフォンにも見えますが、OSにSymbian OSを搭載したれっきとしたガラケーです。(ただしSymbian自体は本来はPSION社のPDAであるPSIONシリーズに搭載されていたEPOC OSの流れをくむ”スマートフォン用”のOSです。日本では独自に高性能化していた携帯電話向けのOSとして数多くの機種に採用されました。)
Symbian OS搭載ガラケーとしてはワンセグこそついていないもののGPSにBluetooth、おサイフケータイ機能を搭載した標準的なものです。
ただしこの製品、実はもう一つの顔を持っています。それは
世界最小のWindows 7搭載モバイルPCとしての顔です!!
この携帯が変態端末と呼ばれる所以がここで、実はSymbian OSとWindows 7(Home Premium SP1 x86)がデュアルブートする世界最小のモバイルPCだったりします。この手のモバイルPCは2006年のOrigami/UMPCプラットフォーム発表以降OQO Model01/02やVAIO Type U/P、
や昨年末購入した
といった機種が登場してきましたが、この機種はその中でも最も小さいPCということになります。正直2015年になった今でもWindowsが搭載されたモバイルPCとしては世界最小なんじゃないでしょうか。
もう一つのWindowsケータイNOKIA Lumia 630 Dual SIMと比べるとこんな感じ。このサイズでちゃんとx86版Windows 7が動いてるんです!
D4買ったばかりだったのですが本機は登場した時からずっと夢だった「本当の意味でポケットに入るパソコンそのもの」としてほしかったのもあって、正直中古市場価格としては本体のみだったのもあって若干高めだったのですが即決で購入してしまいました。
本来は1400mAのバッテリーが付属しているのですが、購入した個体はMUGEN Power製の1600mAhバッテリーに変更されていたのはちょっとだけうれしい誤算だったかもしれません。Microsoft Office 2010 Personal 2年限定ライセンス版がプリインストールされており、リカバリイメージにも含まれていますがプロダクトキーついていないのとついていたとしてもおそらく2年立って無効になっていることから一緒にプリインストールされているNortonともど即アンインストールしましたw
スペック的にはいろいろ厳しいが…
PCとしてのスペックは
Intel ATOM Z650(Oak Trail) 1.2Ghz(600Mhzにダウンクロック)
Intel GMA600(PowerVR SGX535)
1GB RAM
32GB eMMC
4インチタッチディスプレイ Windows Touch対応 最大解像度1024x600ドット
Windows 7 Home Premium SP1 x86
というスペックになっており、正直Windows 7を動かすにはぎりぎり…というかCPUに至っては最低動作スペックにすら達していない実用するにはちょっと厳しい性能になっています。
ATOM Z650はもともと組み込み向けのCPUで、さらに初期の世代だったのでハイパースレッディングに対応しているといっても高性能なCPUではない上にそのCPUをさらにバッテリー稼働時間を少しでも長くするため標準状態では600Mhzにクロックダウンしているため、PCとしてのパフォーマンスはお世辞にも高いとは言えません。
バッテリーも1時間持てばいいほうでさらにmicroUSBポートは充電専用でUSB機器を使うには専用のOTGケーブルか、10000円近くする専用クレードルが必要になるなど実用するにはいろいろと厳しい部分もありますが、この機種の場合
「ズボンのポケットにも余裕で入る小型PC」
というだけで存在する価値があるので…w
またmicroUSBポートから給電することは可能なのでバッテリーの持ちの悪さは5000mAh以上あるモバイルバッテリーを併用することで十分カバーすることは可能です。
今のBayTrail-T ATOMならもっといいものができそうだが…
正直Windowsがデュアルブートするガラケーというコンセプト自体は斬新だったものの、あまり実用的ではなかったことやパケット通信がPCに接続したのと同じ扱いで割高になってしまったこと、当時のスマホ
がすでに高性能化していたこともあってあまり成功したとは言いづらい機種で
すし、現在ではモバイルWindows PCの方向が
のようなタブレット機に移行しているのもあって、たぶんしばらくはUMPCの流れを受け継ぐ小型モバイルPCは登場しないんじゃないかなぁと思います。
ただ現在のBayTrail-T以降のIntel ATOMプロセッサが省電力性能はそのままに高性能化していること、無料でライセンスされているWindows 8.1 With Bingが登場していることから今のプラットフォームで作り直せばこのサイズでも十分実用的になるんじゃないかなぁと思うのですが、どうでしょうか。
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購入金額
20,500円
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購入日
2015年01月03日
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購入場所
ハードオフ 大泉学園店
takamizuさん
2015/01/08
クドフィリアやってるガジェ獣かのあゆさん
2015/02/01
ハードウェアキーボード搭載機はもう絶滅寸前でしたからね…当時は…
すでにXPERIA acroなどが出てた時期にいきなり登場したこの子は本当異端でしたよねw