Hewlett Packard から発売されている関数電卓です。プログラム電卓であり、機能が多いです。
私が購入したのは、日本語の説明書が付属したパッケージです。説明書は結構厚みがあります。日本語の説明書が付属しないパッケージもあります。
機能は多いがどこか抜けている
関数電卓の中でも高級機には複素数演算機能が搭載されています。例えば「12+34i」を入力するには「1 2 i 3 4 Enter」と入力します。但し変なところがあって、負数の平方根を求めようとすると虚数ではなく、エラーが出ます。「2 +/- i 0 Enter . 5 yx」だと正しく求められるので、明らかに異様です。そのくせ i の i 乗を計算できたり(解は正実数) sin i が計算できたり(そのくせ複素数解があるはずの Asin 2 が計算出来ない)中途半端です。
その他、統計演算、ベクトル演算(実ベクトルのみで3次まで)、16進・8進・2進演算、関節参照可能な独立メモリ、ソルバ機能があります。プログラム機能はキーストローク型でチューリング完全です。
なお、ベクトル同士の積は外積(クロス積)ではなく、内積(ドット積)を返します。
逆ポーランド入力こそが特徴
HPの関数電卓の大きな特徴は、逆ポーランド入力を採用していることです。逆ポーランド式では一般的な電卓と異なり演算子が後に来ます。算式入力に切り替えることもできますが、そんなことをするくらいなら私はカシオを使います。逆ポーランド入力こそがHPの関数電卓を使う最大の理由であり、それがなければ一気に無個性化してしまいます。
VFDだったらと思うのは私だけか
表示はドットマトリクス式です。ただ、普通のドットマトリクス式と違い、小数点が桁と桁の間に表示されます。表示は2行あり、XとYのレジスタが表示されます(スタックは4段あります)。負号は上付きで表示されます。
問題点は、液晶表示であることです。「何故それが問題なんだ」と言われるかもしれませんが、液晶表示は見やすさに問題があります。光らないからです。VFDと比べれば足元にも及びませんし、LEDにも劣ります(なお、HP 35のような同社の初期の関数電卓はLEDを使っていたようです)。しかしVFDにするとボタン電池ではなく普通の乾電池が必要になります(電子工作をしたことがある人にはわかってもらえると思いますが意外と場所を取ります)。
もっと良いRPN関数電卓はDIYで
HP 35sは複素数の対応が中途半端ですし、なにかバグがあったりするらしいので、WP 34s というプロジェクトがあるようです。
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購入金額
11,108円
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購入日
2014年01月頃
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購入場所
シリコンハウス共立
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