Fourplay(フォープレイ)はフュージョン~スムーズジャズ系のグループ。キーボードのBob Jamesを中心に、リズム隊がドラムスHarvey Mason、ベース(兼ボーカル)がNathan EastというグルーヴィコンビにギターがLee Ritenour
という布陣だったが、4作目からギタリストが変更、Larry Carlton
になった(2010年、再びギタリストが交替し2012年現在Chuck Loeb)。
LeeとLarryは同時代のフュージョンギタリストで、日本でも人気が高かったため良く比較されたが、プレイの方向性は全然異なる。ほぼ180°と言って良いくらい。自己表現のためにはテクノロジーや新しい機材にも積極的に手を出し、機械との融合やギターコントロールシンセサイザーなどにも果敢に挑むLeeに対して、Larryはフレーズ勝負であまりギターをとっかえひっかえしない。誤解を恐れず言えば革新のLeeと保守のLarry、そしてリズムの取り方は硬いLeeと柔のLarry。
さすがにこれだけ方向性が違うギタリストだと最初は外様状態だった。
しかし、作を重ねて3枚目(企画アルバム入れるとこのメンツで4枚目)ともなると息が合ってくる。
結果、彼らの経験とテクニック、それらが渾然一体たとなって、素晴らしい熟成感をもつた濃密なアルバムとなった。
「Galaxia」。ミディアムテンポの16ビートフュージョン。ドラムのリズムが2拍目が抜かれることが多く、4拍目がウラに入っているようなリズムなので2小節1組の32ビート??にもきこえる。さすがHarvey、スピ-ドも両手をつかったひとつ打ちなら遅く、片手のふたつ打ちなら速いという絶妙な?やりにいテンポで淡々と続く。深いリバーブのBobのピアノの旋律が印象的。ベースのNathanのフィルインもなにげにものすごいことをドライヴィンなグルーヴを持ちつつやっているし。途中ギターソロだけブルージィなアレンジだけどww
「Let's Make Love」はちょっちカントリーテイストのある生ギとエレピでリードされるブラコンっぽいボーカルAOR。所々のギターのオブリはLarryのセンスを感じる。この曲はあのBabyface(とNathan)の筆になる曲だ。
「Karma」。コード弾きのギターとピアノでユニゾン、あるいはチェイスでソロが取られるファンキーなインスト。途中のギターソロは調が一定しておらず、アグレッシヴだ。つづくピアノソロはメロディアスでミステリアス。Nathanの低い声のスキットはベースとユニゾンしていてリズミカル!ラストのオカズ回しもイカしてる!当時彼らは50歳前後(Bobだけかなり年上で60歳超えてたけど)。テクニック、情感、表現力、気力、そして培われたチームワーク。あのときあの時間に香り立った深い味わいの作品です。
【収録曲】
1. Galaxia
2. That's The Time
3. Break It Out
4. Rollin'
5. Let's Make Love
6. Heartfelt
7. Tally Ho!
8. Cafe L'amour
9. Ju-Ju
10. Goin' Back Home
11. Karma
12. Making Up
13. Soft Caress
「Galaxia」
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購入金額
2,548円
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購入日
2002年頃
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購入場所
退会したユーザーさん
2012/04/24
筆舌に尽くしがたい。
(´Д`)ハァ…まじかっこいいわぁ
cybercatさん
2012/04/24
>ジャズ・フュージョン界隈のアフリカ系リズム隊のグルーブはヤバすぎる。
このHarvey+Nathanコンビは“間”の切り取り方がねちっこくて?イイですね。
>(´Д`)ハァ…まじかっこいいわぁ
そう思います(^^)v