ローボルテージやらで出張ってたのに今まである理由で登録してなかったグラボ「HD5750GoGreen(AX5750 1GBD5-NS3DH)」の登場です。購入から既に1年半以上経っているが、ゲームとして毎日のように稼動している。
それまで使用していたHD4670で当分行くつもりだったのだが、冬場の異音とコイツの存在を知ってしまったが為に2010年11月についつい購入してしまったのだ。
外観(12/07/05追加分)
インターフェイスはDVI*2にHDMIとDPが一つづつ。DVIは上段側がプライマリコネクタとなる。
本来ファンレス運用は考慮されていないHD5750をファンレス化しただけあって、そのヒートシンクは大きく、4本のヒートパイプによって保持されている。まるで第二次大戦時代の航空母艦のような威圧感だ。
見た目どおり基盤から長さ、そして幅も大きく張り出しているのでケース等との干渉には注意したい。また基盤背面(一般的なマザーで言うCPU側)にもメモリチップヒートシンクが張り出しているので、その占有容積はミドルレンジとしてみるとかなり大きめだ。
このHD5750GoGreen、一時期話題になったのでご存知の方も多いと思われるが、メインストリーム向けで大抵のゲームをこなせる性能をもったHD5750から補助電源コネクタを取っ払い、ファンレス化してしまったというムチャしてそうなカード。
元々余裕を持っているとはいえ補助電源コネクタが必要であるチップをコネクタ無しで動作させるのだから、ヘタしたらマザーに余計な負荷をかけかけない。しかもファンレスという強気っぷりは「変態」と言って差し支えないだろう。
まだ性能を下げているというのなら判らんでもないが、特にそういうことは無いらしい。ならばワットモニターで消費電力を測るしかあるまい!
※注
「登録できなかったある理由」というのがココで、以前HD5750有無で消費電力計測を行ったのだがそのメモを紛失してしまったのだ。
しかも毎日使うPCだからヘタに分解もできない。今回その時のメモを部屋から発掘したのでそれを参考に書いてみたというわけです。確かローボルテージレビューの最中に片手間で計測したものなので間違っているor数値によって計測環境が異なる可能性もあるのはご了承を。
というわけで半年前のメモを信じて、その当時やったであろう構成を。
CPU:Intel Xeon E3-1260L
M/B:ASRock Z68 pro3-M
MEM:G.Skill F3-12800CL9D-8GBSR2 (1.25V DDR3-1600 4GB*2)
HDD:HGST HDS721050CLA362
電源:Huntkey 絢風300
12cmファン3個(CPUクーラー含)
AeroCool GATE WATCH GW-101-BK ファンコン
AK-ICR-08 3.5インチベイ内蔵USBハブ
これにAX5750 1GBD5-NS3DHをつけると。
アイドル パンヤ FF14 TERA
E3-1260L内蔵 HD2000 31W 44W 未計測 きっと無理
AX5750 1GBD5-NS3DH 48W 64W 103W 110W(但しHDD→SSDで4W程低下)
こんな感じになりました。TERAの時だけSSDだったので数値がずれますが、もしHDDだった場合115W弱といったところでしょう。
PCIexpressスロットの供給可能電力は75W。もちろんPC内部での電力と、電源ユニットを解したワットモニターでの計測値は齟齬があるので参考と言う形になるのは断っておきます。
TERAプレイ時の110W+HDD4Wからオンボードアイドル時の31Wを引くと83Wとなりオーバーしているように見えますが、当然TERAプレイ時はCPU(E3-1260L)も結構な稼働率を出しているので少なくとも20W以上はCPU負荷分。
となると少なくともTERAをプレイする範囲では消費電力はPCIexpressの供給可能電力を下回っているということになりますね。大丈夫だ問題ない。
FF14ベンチのスコアはLowで3800、Highで2100程度。システム全体で120W弱しか食わないのにこれは立派。
消費電力という面ではとりあえず安心した所でもう一つ注意したいのが「ファンレス」という事実。ボードから幅がはみ出した立派(というか必死)なヒートシンクを持ちますが、いくら消費電力を抑えたと言えどHD5750。ローエンドグラボとは発熱が違います。
ちなみにこの幅の広いヒートシンク、ファンレスだからとスサノヲで冷やそうとすると思いっきり干渉するので注意。まあコレとスサノヲ両方持ってる人が世の中に何人居るかはわかりませんけど。
ましてや私のケースは窒息系。このまま長時間の負荷とか考えただけでも恐ろしい。とりあえず購入当時は冬だったのでそのまま動かしてみると…
ソフトウェア読みアイドル30度、FF14ベンチで44度…アレ?低くね?
当時の写真がコレ。そう、大型CPUクーラー「NINJYA3」の吸気で(意図せずに)冷えていたのだ。試しにCPUファンをとめると冬場というのにアイドルで40度オーバー。
やはりしっかりとしたエアフローがあるケースか、何らかの外部ファンはあったほうがいいというのは間違いない。
現在はマザー変更でNINJYA3のファンがグラボ側につけられなくなってしまったので、ENERMAXのETS-T40に変更し、今までどおりのファン配置にした。
2500Tレビュー時に計測したところ、CPUファンの回転数が上がったものの室温34度でTERAを1時間プレイして57度。十分許容範囲だし、冬場ならCPUファンの回転数が低いままでも大丈夫だ。
ワットパフォーマンスは非常に高く、消費電力もPCIexの供給可能範囲に収まっている(たぶん)。
但し「本来補助電源コネクタが必要なチップである」というリスクは残っているし、ファンレスなので相応の配慮は必要ということになる。その辺を許せるのなら、ワットパフォーマンス重視のPCを組むには後継のAX6750 1GBD5-NS3DH共々魅力的な選択肢ではないでしょうか。
ファンレスというのも工夫次第で冷却重視・静音重視どちらにもできるということですしね。
…マジメでオチが無いぞ。
ちなみにBattleField3レビューでも使用。解像度と画質設定次第では十分プレイ可能なレベルだ。
2012年の今となっては後継のHD7750&7770がそれぞれ圧倒的なワットパフォーマンスを示しているので最早あえて選ぶ理由は無くなってしまったが、進化の早いGPU業界において、6750へのリネームを経て2年近くその存在感を発揮し続けていったHD5750は優れた製品であったといえる。更に補助電源無し&ファンレスという付加価値を持ったこの製品は、自作PCならではの「楽しさ」と実用性を兼ね備えた名パーツと言えるかもしれない。
購入から丁度2年経った2012年12月、ついにメインPCでの運用を停止。とはいえこれに不満があった訳ではなく、HD7770を安く入手できる機会があった為だ。7770が上記の通りちょっと様子がおかしい個体なので、現在はあえて別PCには装着せず、予備パーツとして待機中。
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購入金額
13,000円
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購入日
2010年11月05日
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購入場所
クレバリー
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