内容は次のようになります。
①本体および内部パーツ
②モバイル性について
③ブルーレイ動画再生
④バックアップとリカバリー
⑤リッピング
⑥付属ソフト
■本体および内部パーツ
本体サイズは、137(W)×154(D)×20(H)mm(突起部分を除く)で、かなりコンパクト。
デザインもかなりシンプルにまとめられています。
イジェクトボタンは本体とほぼ平面で突出していません。
不用意にボタンがあたってイジェクトされないようになっています。
反面、押しにくいかもしれませんが、PCからソフトで操作してイジェクトするようになっているようです。
本体裏はこのようになっていて、ケーブルを収納するスペースとして利用しています。
重量もケーブルあわせて330gなので、非常に軽量です。
ケースのカバーをはずすと、中にはこのようなドライブが入っています。
ブルーレイドライブに変換基盤が取り付けられています。
本体そのものは、ソニーオプティアーク BD-5730S、薄型Blu-rayドライブ。
薄型Blu-rayドライブですから、SATAのコネクタが見えます。
これが変換基盤。
SATAをUSB2.0に、電源をACアダプターから給電できるように変換しています。
変換基盤にはI-O DATA製との刻印が。
少し分かりにくいですが、ここにブルーLEDライトがあります。
カバーがLEDかぶさり、光りがカバー内部に反射。
電源ONにした状態。
夜間の様子。
かなり明るいので、人によっては明るすぎると感じるかもしれません。
トレイを開けたところ。
トレイはDVDなどのメディアをはめ込むタイプ。
なので縦置き/横置きなどの制限はありません。
レーザー照射口。
本体の情報をDVDinfoで取得。
本体名は、Optiarc BD RW BD-5730S。
読み込み可能なメディア、書き込み可能なメディア、対応している暗号などの情報が表示されています。
デバイスインターフェイスはSATAですが、コネクションインターフェイスはUSBとなっています。
情報は正しく取得できているようです。
基本的にドライブそのものの性能は「ソニーオプティアーク BD-5730S」。
DVDinfoを使ってドライブの速度を調べてみました。これはBD-REメディア 25GB 1-2倍速 Victor・JVC BV-E130KW10の速度。
2倍速のメディアですが、平均速度は2.78倍速。
回転数はほぼ一定です。
リードエラーは11個ですが、そもそもブルーレイはホコリや傷に非常に弱く、さらに何回か書き換えをした後のメディアなので、おそらくそのせいかと思います。
ドライバはインストールする必要がありません。
接続すると自動的にMicrosoft Windowsのデフォルトのドライバが適用されます。
ですので、Windowsマシンならそのまま使用できますし、起動用ドライブとしても使用可能です。
汎用性が高いのは非常にいいことですね。
■モバイル性について
本体は非常に軽量でコンパクトなので持ち運びには結構便利です。
そこで実際に車に持ち込んでみました。
使用したノートPCはこちら。
車の中で使用したので、電源は車のバッテリーからDC/ACインバーターを使ってとっています。
PCとの接続に使用する付属のUSBケーブルは、ケーブル部分が12センチほどです。
広いテーブルの上で使うのであれば問題はありませんが、狭い場所でノートPCの横にスペースがない場合など、かなり取り回しに苦労します。画像を見てもらえれば分かりますが、USB接続口の位置によってはほとんどぎりぎりです。
できるのであれば、USB延長ケーブルを別途用意したほうが便利のようです。
電源はACアダプターを使用します。
ACアダプターのコードはUSBケーブルに比べるとかなり長くて、150cmほどあるようです。ACアダプターとしてはそれなりに小型でしょうね。
ACアダプターの出力電圧は5V、電流は2A。
およそ10W以下程度の消費電力に対応しています。画像では見えにくいですが、Effeciency Level Ⅴということで、高効率のものを使用しているようですね。
ブルーレイドライブ使用中は、ワットチェッカーでの測定では瞬間最大で9Wの表示が出ていました。
ですので、やはり最低限、このACアダプターの10W程度の電力が必要のようです。
本来ならメーカーもUSBから給電できるようにしたかったとは思いますが、USBは0.5Aしか電流が流れていないので、本体の消費電力から見るとUSBから電源を取るのは無理ですね。
モバイル用途としては、使う場所に必ずコンセントがあるわけではないので、USBから電源を取れたほうがいいのですが、こればかりは仕方ないようです。
■ブルーレイ動画再生
実際にノートPCにこのドライブを接続し、ブルーレイの映画を鑑賞してみました。
使用したノートPCはCPUがCeleron SU2300、GPUは内臓のチップセットですが、動画再生支援機能(ハードウェアアクセラレーター)があります。
薄型ノートなのでDVDドライブなどは付いていません。
視聴に使用したソフトは、このブルーレイドライブに付属しているソフトのWinDVD。
ソフトの特徴については後述します。
WinDVDをインストールした後、ブルーレイドライブをつなげ、映画のブルーレイメディアをセット。
読み込みが始まり、やがてWinDVDが起動。
そして、映画が始まります。
ちなみに、ブルーレイ再生中の消費電力は7W。
まず、画質についてはブルーレイの画質なので、やっぱり綺麗。
まったく問題なしですね。
なんとなく普通に再生できてしまったので、途中まったく気が付きませんでしたが、CPU使用率については80%を超えていました・・・。
これはWinDVDと、ノートPCの環境との相性が悪かったようで、本来有効になるはずのハードウェアアクセラレーターが機能していなかったためです。
別途、PowerDVD10を使用した場合、ハードウェアアクセラレーターが有効に働き、グラフィック機能が再生を支援し、CPU使用率は20%~60%で、平均35%くらいで再生していました。
■バックアップとリカバリー
Acronis True Image 2010 Home を使用して、ノートPCのバックアップを行ってみました。
使用しているAcerのノートPCには、OSインストール用のDVDや、リカバリ用のDVDなどは付いていません。
HDDの一部に隠しパーテーションが区切ってあって、そこに工場出荷時のOSの初期状態が保存されています。
リカバリを行う場合は、BIOSからリカバリを起動させて、HDDごと初期化するようになっています。
つまり、HDDが壊れてしまうとそれまでとなります。
そこで、ノートPCのHDDの状態をまるごとブルーレイにバックアップしてみることに。
使用したメディアはVictor・JVC BV-E130KW10。
サイズは25GB、速度は2倍速。
I-O DATAさんが推奨しているメディアではありませんが、使用には問題ありませんでした。
さっそくTrue Imageを起動させて、バックアップ先にブルーレイを選択。
まったく問題なくバックアップが終了し、その後データをベリファイしてチェックしましたが、エラーなどはありませんでした。
ちなみに、書き込み時のドライブの消費電力は7Wで、再生時と同じ数値でした。
エクスプローラーからバックアップ後のBD-REの中身を見てみたところ、しっかりとデータが書き込まれているのが分かります。
書き込んだだけではバックアップがうまくいっているかどうか分かりませんので、実際にバックアップデータからOSの状態をリカバリしてみました。
結果、見事に普通にリカバリできました。
まあ、HDDをUSB接続変換して外部接続し、バックアップ先として利用すれば良いという話もありますが、HDDは故障する可能性がいつも付きまといます。
大容量のファイルを長期間保存する目的であれば、ブルーレイメディアを使うのも良い選択肢ですね。
■リッピング
リッピングは、DVDビデオソフトや、音楽CDなどのデジタルデータをパソコンに取り込むことを意味します。
2011年3月現在では、私的な複製に限り許されています。
ですが、今春提出されるマジコン規制の法案に、ブルーレイなどのコピーガードを施したものをコピーすることも違法とする内容が含まれており、個人が自分の持ち物を私的な目的でコピーしても違法となる可能性が高いため、念のためにあらかじめ明記させていただきます。
いずれの場合もコピーしたものを他人に見せたり渡したりするのは違法となります。
さて、ややこしい話は置いて、BRP-U6でリッピングが可能かやってみました。
普段はほとんどリッピングしたことがなく、あまり経験がなかったので、とりあえずよさそうなソフトを探してみました。
その中で使いやすそうだったDVDfabを使用しています。
使ってみると、びっくりするほど簡単にブルーレイのデータをすいだせました。
吸い出したデータはISOのイメージ形式でHDDにデータとして保存。
製作したISOイメージファイルを仮想ディスクソフトにマウント。
なんなく無事に再生できました。
■付属ソフト
BRP-U6には付属ソフトのCDがついています。
起動するとメニューは次のようになっています。
実際にソフトをインストールしてみて使ってみました。
● InterVideo WinDVD
DVDやブルーレイの再生ができるプレイヤー。
負荷の高いハイビジョン動画の再生をCPUではなくグラフィック機能で再生できるハードウェアアクセラレーションに対応しています。
インストールしたあと、ブルーレイの映画を再生してみました。
ところが、動画再生支援機能が有効に働かなくて、CPUの使用率が80%以上を示していました。
使用したノートPCの再生環境とWinDVDの相性が悪かったようで、ハードウェアアクセラレーションが働かなかったようです。
別途インストールしているPowerDVD10で再生してみたところ動画再生支援が機能し、CPU使用率は平均35%でしたので、やはり多少の相性があるようです。
● Nero9 Express Essentials
DVDやCDを作成するライティングソフト。知らない人はほとんどいないでしょう。
自分でお気に入りの音楽CDを焼いていたころはかなりお世話になりました。音楽CDやDVDの作成などに活躍してくれます。
● マッハUSB for BD/DVD
USBの転送速度を最適化して、読み書きの速度を上げる効果があるそうです。
PC環境によっては30%ほど速度アップが見込めるそうですが、環境によっては効果が見られないこともあるとのこと。
また、USBの本来の性能を上回る効果を発揮するものではなく、あくまでも最適化するソフトであるという但し書きがあります。
通常、他のソフトをインストールすると同時に、マッハUSBもインストールされます。
ですが、64bitOSの場合はインストールされません。
今回使用したOSはwindows7の64bitなので、手動でインストールを行いました。
マッハUSBは書き込み時に効果を発揮するとのことですが、せっかくインストールしてみたので、読み込みスピードも変化するのかどうかDVDinfoで測定してみました。
まずはじめにマッハUSBをインストールする前の状態での測定結果。
使用したメディアはレンタルしてきた映画のブルーレイ。
続いてマッハUSBをインストールして速度を測定してみました。
特に変化はありません。
というよりもまったく同じですね。
やはり読み込みには意味はないようです。
その後、書き込みも行ってみましたが、テストしたPC環境では書き込み時間に変化はありませんでした。
おそらく、書き込みデータを一時的にメモリに貯めることで高速化していると思われるので、HDDがそれなりの速度であればあまり速くはならないかと思います。
環境によってはあまり意味がない場合もあるようですが、古いノートPCなどで搭載HDDの速度が遅い場合などはインストールしてみると変化があるかもしれません。
ちなみに、マッハUSBをインストールしたあと、一部のマイナーなUSB無線LAN子機が認識されなくなってしまったので、機器によっては多少の相性もあるようです。
● QuickDrive LE for DVD/CD
説明ではワンクリックでトレイをイジェクトするソフトとのことですが、ドライブの回転数を調整する機能があったりと、基本的にはこのドライブのコントロールを行うユーティリティーツールです。
インストールを行うと、デスクトップ上にアイコンが作成されます。
このアイコンをクリックすると、タスクバーにユーティリティが常駐します。
タスクバーに常駐したアイコンをクリックすると、ドライブのトレイが飛び出て中のメディアがイジェクトされます。
また、アイコンを右クリックすると、メニューが表示されます。
メニューを見るとドライブの回転数の調整機能があることが分かります。
ドライブの回転数はデフォルトでは最高速ではありません。
回転時の騒音と速度のバランスをとって1段階低い値となっています。
音がうるさいと感じるのであれば低い値に、速度を優先したいのであれば高い値に。
さらに設定からドライブの情報を見ることができます。
こちらの設定ではさらに細かい設定も。
Windows起動時にユーティリティを自動起動させて常駐させるように設定することも可能です。
また、サイレントモードという表示も見えますが、これはドライブにメディアを挿入したときのドライブ回転音を抑える効果があります。
静音を求めるのであれば、サイレントモードを使用してみるとよいかもしれません。
■■ 総評
一言で言うと「便利」。
ドライバはWidowsの標準ドライバを使用するので汎用性が高く、USB接続のためにいろいろな場所に持ち運んで使用できますし、起動ドライブとしても利用できます。
非常に便利だと感じたのは、ドライブのついていないノートPCや、ドライブをはずして運用しているサーバーマシンなどで、OSの再インストール・メンテナンス・バックアップ・リカバリーなどで利用できるという点でした。
もちろん、USB変換ケーブルを使用することで、普通のDVDドライブなども使えるのですが、持ち運んでいると、ケーブルは絡まるわ、DVDは落とすわ、結構ややこしい。
少しの差なのですが、ほんとうにちょっとコンパクトであるだけでかなり持ち運びやすいんですよね。
現在、ハードディスクの大容量化と低価格化が大幅に進み、ブルーレイの市場が縮小しているので、ブルーレイ機器やメディアそのものが少し残念な状態となっています。
やはり書き込みに時間がかかることと、1GBあたりの値段がハードディスクのほうが安くなってしまったという事実はどうしようもないかもしれません。
そいういうことから考えると、書き込み性能を求める人は今現在ではあまりいないのではないでしょうか。
大量にデータを保存する人はHDDを追加で購入してバックアップしているような状況ですし、高くて書き込み速度の遅いブルーレイにいちいち書き込んでいる人はごく少数かと。
よく考えると、CDはあんなに焼きまくっていたのに、DVDは焼くことがほとんどありませんでしたし、BDにいたっては焼く必要にせまられることがまずありません。
ですので、このドライブの書き込み速度のほうは、まあこんなものでいいと思います。
書き込みができるという点だけでも十分でしょう。
それより、いかに安く提供できるか、ということのほうが大事かもしれませんね。
付属ソフトに関しては、すでにPCにインストールしているソフトを使用するのが最もよいかと思います。
わざわざインストールして、システムを汚すのはあまり意味が感じられません。
付属品に関しては、USBケーブルは短すぎると感じました。
また、ACアダプターではなく、USBで電源を取れるようにして欲しい。
と思いつつメーカーサイトを覘いていたら、再生時はUSBバスで電源を取って再生できるタイプのBDドライブがしっかりとあるんですね。
ともかく、複数のPCを持っていると、それぞれのPCで使いまわせるので便利なのは間違いないですね。
[良いと感じたポイント]
・コンパクト
・USB接続
・ブルーレイからCDまでオールインワン
・BD-RE対応
[悪いと感じたポイント]
・付属のUSBケーブルが短い
[許容範囲のポイント]
・給電がACアダプター
・読み込み/書き込み速度
・付属ソフト
operaさん
2011/03/21
ikhrさん
2011/03/21
nnsuteさん
2011/03/21
おひさしぶりです~
やっとアップできました・・・
>ikhr(いけひろ)さん
コメントありがとうございます~
確かにそうですね
国外では使える国が少ないということになっちゃいますね
リンさん
2011/03/21
読んでいたら欲しくなっちゃいました><
分解しているのに驚いちゃいました。
中のドライブも何を使っているかわって凄い有益な情報だと感じます。
レビューも読みごたえがあり、読みやすさ有りと凄く良かったです。
今後も更新楽しみにしています☆
nnsuteさん
2011/03/22
コメントもらえてうれしいです
本当は分解しちゃダメなんですけど
気がついたらバラしてました・・・
またぼちぼち更新していきますね~