帚木蓬生氏の「国銅」や浅田次郎氏の「蒼穹の昴」に登場したこともあって手にとって見ると・・・
「天地玄黄 宇宙洪荒」
に始まる漢字が整然と並んだ美しい韻文。
そして読み込まれている故事や逸話なども、丁寧な略注とともに楽しく読むことが出来ます。
漢字&岩波青帯フリークの私にとって読まずにはいられない本。
梁の武帝は王子達に書を学ばせるために、王義之の筆跡中から選んだ1000の文字を使って「韻文を作るように」と周興嗣に命じた。
周興嗣は一晩かかって、千文字を使った見事な韻文一篇を完成させ帝に奉ったが、その苦心のために毛髪が真っ白になったという言い伝えが残っているようです。
中国古代より児童の文字を学ぶ初歩の教科書として用いられ、近隣の朝鮮や日本でも古くから親しまれてきた「千字文」。
字を書か(け)なくなって久しい私たち現代人。
漢字が書けるから、字をきれいに書けるからって、就職率が上がるわけでも、別段給料が上がるわけでもありません。
しかしこの頃、民族が歴史とともに育んできた言葉や文字をもう少し大切にしてゆきたいものだなぁ・・・なんて考えるようになってきました。
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購入金額
860円
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購入日
2006年頃
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購入場所
N-DRさん
2011/02/03
vingt-et-unさん
2011/02/03
ここだけの話しですが、私はPC関連のレビュー、意味が理解できていないことの方が多かったりします・・・。
北のラブリエさん
2011/02/03
漢文は音読するとさらにいいっていいますが、なかなか現在の住居状況ではw
しかし昔の人は音読するのが一般的だったということですから、今の読み方、理解の仕方とは違いが出るんでしょうね。
vingt-et-unさん
2011/02/03
「テンチゲンコウ ウチュウコウコウ」
音読には、荘厳な響きがあって良いなぁと思います。
文章の持つ印象も中国の水墨画ような?峻険とした切り立った山の光景を想像してしまいます。