大型二輪免許を取得し、
これまでにオンロードスポーツモデルを所有した事がなく、
パワーや重量など手に負えそうな範疇の物を探した結果、
この車両を選びました。
ジムカーナやコーススラロームなど、
クローズドコースでのスポーツ走行や
日常移動に主に使用しておりました。
●非常に細身で小柄。
400ccクラスの4気筒オンロードモデルと比較しても、
際立つ程に細いです。
250ccクラスのスパーダやVTR程度の車格で、
ニーグリップした時、オフロードモデル並の脚の開きで収まり切ります。
●重量
CB400SFと同程度の重量です。
重心は意外に高く、コンパクトな見た目ほど軽い取り回しではありませんでした。
また、転倒した際もタイヤが車体より上に行くほどペッタリと寝てしまう為、
引き起こしに少々のコツを要します。
右に転倒するとサイレンサーが削れる程度ですが、
左に転倒すると、チェンジペダルとリンクが必ずメリ込み、
そのまま走れるように修復するには何かしら曲げる為の道具が必要となります。
●程々の加速力
良くも悪くも、手に負える印象です。
その気で加速しても、現代の400ccクラスと大差ありません。
ただ、加速感は全く違い、
4気筒車が引っ張られるようなフィーリングとしたら、
BROSは押し出されるようなフィーリングに類します。
速く走る事を車両側に要求されるような印象がなく、
法定速度で走る事に苦痛を感じない事が美点です。
●操作関係、ポジション、整備性等
操作系は極一般的な造りです。
左スイッチボックスはチョーク、パッシング、ヘッドライトのHI/LO切替、ヘッドライトのON/OFF
右スイッチボックスはキルスイッチ、セルスイッチとなっており
ハザードはありません。
アクセルワイヤは両引き、クラッチはワイヤー式となっており、
この頃のホンダ車によくある設定として、ワイヤー類の遊びは小さいため
着脱や調整には慣れが必要です。
ヘッドライトはφ180で、今でも一般的なサイズのため
社外品のネイキッド向け汎用バイザーやスクリーン、
マルチリフレクターレンズも取付可能な製品が多いです。
シートはツルっとした合皮製で前下がりな造形のため、
気づいたら前乗りになっている事がありがちで、
スポーツ向けにはあまり好ましくありません。
ハンドルはフォーク上付きのセパレートとなっており、
年式やバージョンによって二種類のものがあります。
共に適切な位置で、少々の前傾はあるものの
大抵の体格の方に支障のあるものではありません。
ステップ位置は膝の曲がり角度が90°程になるほど
コンパクトになっており、少々窮屈。
サスペンションは、
フロントはオーソドックスなノンカートリッジタイプで
調整機構はなく、その分オーバーホールなどは比較的容易で
依頼する場合も調整機構のある物に比べて、安価で済む側面もあります。
リアはモノサスですがリンク機構がなく、プリロードのみ調整可能。
オーリンズ、WP等社外品も存在する。
特記として、プロアーム下にチャンバーがある為
車高を上げようとする場合にも、排気系の変更など対策しない限り
調整幅がかなり限られる点が挙げられます。
ハンドリング
キャスター角がかなりついており、それは要因の一部として、現代車に比べ
ハンドリングには調整以前の個性のような一癖があります。
また、ハンドル切れ角がかなり大きく、小道路転回を試みたところ
車一台分の駐車スペース横幅内でUターンする事も可能でした。
整備面では、ステムのアウターレースの打ち抜きが容易なように、
フレーム側には内部にマイナス溝があり、
貫通ドライバーでの叩き込みで外せる工夫がなされています。
タイヤサイズ
前期型と後期型で異なりますが、
前期の場合前後17インチ、
後期の場合前17、後18インチとなっています。
ハイグリップ銘柄の取り付けが可能であったり、
そう出来るホイール換装手法が確立されており、
スポーツ走行を検討する場合にも、選択肢に比較的困らずに済みます。
プラグ交換は、
タンクやエアクリーナーボックスを外さずに可能ではありますが、
車載工具でなければそれが出来ず、また隙間のタイトな為
初回の作業は多少手間がかかるかもしれません。
チェーン周りは、
センタースタンドがある為清掃給油しやすく、
さらにプロアームの為左右の引きを合わせる作業が無い分
一般的な造りの車両より、かなり簡単に作業可能です。
キャブレターへのアクセスは、狭角Vツインという構造上
インシュレータを装着する際にコツを要し、難易度は高めです。
また、ダイヤフラムが既に供給が不安定な為
エアクリーナーボックス着脱時は、できるだけ給脂したいところです。
トータルでは、メンテナンスをする分には敷居も特別高くはなく、
プロアームを除きオーソドックスな造りであり
教材としても悪くはないと思います。
●パーツ事情
発売から既に20年程経過している為、
専用設計部品は早めの確保が必要であると思います。
主にハブダンパ、キャブレターのダイヤフラム、外装が該当します。
2011年1月現在では、在庫数に不安はあるものの入手可能です。
フロントフォークインナーパーツやベアリング等は、
CB400系との共通サイズの部分が多く、また規格物である為
当面問題ないかと思われます。
また、中古部品もオークションサイトに多く出品されているため
もし入手するならば、2スト車両のように今の内です。
●その他
走行ペースを問わないフレンドリーさや、
プロアームなど見た目のインパクトからも今でも根強いファンが多いようです。
その理由の一つに流用カスタムがあると思います。
性質上万人向けではありませんが、
同社レプリカ車両とある程度共通するサイズの箇所があり
多彩な流用カスタムが可能となっています。
余談ですが、私の車両の最終仕様は
延長KITを装着したMC28カートリッジフォーク、インナーチューブチタンコーティング(東洋硬化)
NSR250Rマグテックフロントホイール
同車種からブレーキディスク移植にてダブルディスク化、キャリパーも移植
後期アップハンドル
NAGバルブ装着
SHADOWドライブスプロケット流用とAFAMセミオーダーにて525→520にチェーンコンバート
WPリアサス
F周り流用に伴いメーターギアがなくなる為、
ACEWELLメーターにてマグネットセンサーに変更
まとめ
製造年は古く、これからは少しづつ欠品に悩む事もあるかもしれませんが
致命的な部分で無い限り維持は可能です。
性能に関しては平凡なものの特徴的で、
嗜好に合い、DIYを楽しめるユーザーなら手ごろなセカンドマシン等としても
検討の価値はあるのではないかと思います。
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購入金額
150,000円
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購入日
2004年06月頃
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購入場所
個人売買
infychanさん
2011/01/19
持ち物に移動する前にCoolつけちゃうw
infychanさん
2011/01/19
tepiaiさん
2011/01/19
wwwアリガトス!
持っていたものに移動したYO!
hatahataさん
2014/01/21
バイク乗らないんですけど興味はあって、20数年前、モーターショーの特集をやってたバイク雑誌にNTV650として乗っていたのがカッコ良くて覚えてました。片持ちのシャフトドライブのもので、日本で発売されないかなと思っていましたが、日本で発売されたのはチェーンドライブになってて、イメージ通りじゃなくなったので残念に思った覚えがあります。
ジェイソン太郎さん
2014/01/21