レビューメディア「ジグソー」

片手で持てる小さなボディからは信じられない高音質。広がる高音域とクリアな中域が特徴。

現在のメインスピーカーは、昨年お迎えした購入したミク様TASCAMの2ウェイBluetooth入力付きアクティヴスピーカー、TASCAM VL-S3BT MIKU

なのだが、その前一時期使っていたのがこれ。

 

一時期一世を風靡した「タマゴ型スピーカー」、Olasonic TW-S7

 

Olasonic、東和電子の自社ブランド製品としての初号機がこのTW-S7

 

東和電子は、元ソニーの技術者が立ち上げた会社らしく、基板設計や各種シミュレーションなどを手がけるBtoB事業を中心社業とする会社だったが、2010年にBtoCチャネルとしてOlasonicブランドを立ち上げ、このTW-S7でPCスピーカーに参入した。

 

特徴は

・タマゴ型シェイプ

・USBバスパワーで結線楽ちん

・SCDSを使った最大出力10W+10Wの大パワー

といったあたり。

 

タマゴ型シェイプは、平面がなく定在波が発生しないし、箱鳴りもない。また、音が回り込まないので理にはかなっている。吸音材も必要ないためエンクロージャーサイズを小さくできる。

 

信号線と電源線を兼ねられるUSBの特徴を活かし、PCとの接続はケーブル一本(PC=USB⇒右スピーカー=専用線⇒左スピーカー)。

 

USB(2.0)給電は2.5W上限のハズだが、10W+10Wの出力実現というのはカラクリがある。SCDS(Super Charged Drive System)。スピーカーアンプ部内に大容量のキャパシタ(コンデンサ)を組み込み、余裕があるときに電気を貯め、必要なときに放出する...という、マツダのi-ELOOPのような仕組み(時系列の前後関係はi-ELOOPが後だが)。

 

片手でつかめる大きさのユニットに込められたいろいろなアイデアと、1ケーブル接続の使いやすさ、アンダー1万円の手軽さで、2010年の発売以降結構一世を風靡した。

 

このあと、廉価版のTW-S5、ハイレゾ対応のTW-S9、テレビ付属リモコンで音量調節できたり、光入力に対応したりしたTVシリーズなどをリリースするが、その後Olasonicブランドは東和電子を離れることになる。ただ跡を継いだインターアクションが、後継のハイレゾ対応Bluetoothタマゴ型スピーカーIA-E55BTをリリースしているので、このスピーカーの血筋は保たれているよう。

 

本品は、永く生産されたTW-S7の期中に多数企画されたカラー変更限定版のひとつ。元々TW-S7の通常版は、ホワイト(W)とブラック(B)のラインアップだったが、数多くのカラーチェンジ版が企画された。通販生活とのコラボで、ベージュゴールド/プレミアムシルバー/モーブピンクの3色が各120台限定、GOODSMILE RACING & TeamUKYOのスポンサー特典としてミクを想起させるペパーミントグリーンのものなど。

 

そしてこれは、ステレオサウンド社コラボの特別色。100台限定のダークブルー(D)

 ※なお、本レビューは他との比較も兼ねて標準型の(B)に繋いでいる

COLORはわかりづらいが、青
COLORはわかりづらいが、青

 

裏にはWとBの説明しかないが、型番はD
裏にはWとBの説明しかないが、型番はD

 

あと、限定版特典として、専用キャリングバックが付属し、シリコンゴム製の置き台がブラックヴァージョンも追加されている(ノーマルタイプの白っぽいシリコン色のもつく)。

本体側はこれだけ。右上のブラックインシュレーターが限定版特典
本体側はこれだけ。右上のブラックインシュレーターが限定版特典

 

これも限定版のみのキャリングバッグ
これも限定版のみのキャリングバッグ

 

こういう感じで収納可能
こういう感じで収納可能

 

PCが2台体制になったときに、この限定版TW-S7の中古品をオクで手に入れ、旧メインスピーカーGX-W100HVに加えて使っていたワケ。

 

ガタイは小さいけれど、音は結構よくて、特に中音域の聴き取りやすさが素晴らしく良くて、Webラジオ聴取にメインに使っていたのだけれど、以前のM/BのUSB接続だと、音が大きすぎて調整が難しかった。

 

そう、このTW-S7にはヴォリュームというものがない。従って調整はPCのコントロールパネルから(もしくはPC上で立ち上げたfoobar2000やVLCメディアプレイヤーでの音量調節)。そしてその時使っていたメインPCのM/Bからの出力が大きくて、Windowsのスピーカー出力が通常「3」だったわけ。「3」というと、最大は「100」なのでわずか3%。スピーカーの効率が良いのもあってこれで大概の音は十分な音が出る。しかし「3」で充分、となると少々ソース音量が大きいな、となっても、もはや「2」か「1」しか選べないので、アプリ側に音量調節がついていないと実質音量下げることが難しい。さらに、逆にRecレベルが低いソースを聴くために「10」位に上げていると、今度はKasperskyの警告音などが「ピローン♪」と夜中に爆音で鳴ったりする(当然「サウンドの詳細オプション」でシステム音は絞りに絞っている:他アプリ100に対して5)。

 

基本的な使い勝手や音色傾向は悪くなかったが、この点があまりに使いづらくて、メインPCを刷新したときに外してしまった。

 

今回未レビューなのを想い出して、音色評価をしてみた。

 

ソースとしてはメインPCに仕込んだFLACファイルをM/BのASUS ROG ZENITH EXTREME

のオンボードサウンドで出力。このM/BのオーディオコントローラーはRealtekの定番=ALC1220をベースにしたSupremeFX S1220、D/AコンバータはESSのSABRE9018Q2C。

 

比較対象は現在のメインスピーカー、TASCAM VL-S3BT MIKU(有線接続)。これは2ウェイトフルレンジの違いはあるが、ウーハーの口径が、TW-S7が60mm、VL-S3BT MIKUが3インチ(76.2mm)と比較的近く、占有スペース的にも「勝負になる範疇」なので(さすがに口径倍の12cmのGX-W100HVでは勝負にならないので)。

大きさ比較はこんな感じ
大きさ比較はこんな感じ

 

音色比較時はこんなスピーカー3段積みでw
音色比較時はこんなスピーカー3段積みでw

 

まずいつもの高品位音源、吉田賢一ピアノトリオの「Never Let Me Go(わたしを離さないで)」を“STARDUST”(PCM24bit/96kHz)

から。TW-S7だが、ピアノの定位がいい。きちんと低音弦側と高音弦側で別のマイクが立っていて、ステレオに振ってあることがわかる。ドラムスはトップシンバルの広がりが素晴らしく、キレの良いブラシもクリスピー。ただベースに関しては「かろうじて追える」程度。ベースソロのところは高音側を使うので、グッと前に出るが、ソロが終わるときに、ベースラインが低音側に沈んで表舞台から引くのだが、「沈んで」というより「引っ込んで」という感じになってしまう。VL-S3BT MIKUに関しては、さすがに、大きめの筐体が効いているのか、わずか1センチ半ほどとは言え、元の口径が口径なので3割近く大きいことになるサイズが効いているのか、ベースはきちんと下にある(さすがに「響く」という程ではないが)。高域のヌケはTW-S7程ではないが、「中高音」のあたりの処理が上手く、「狭さ」は感じない。さすがに3ピースだと、低域がないのはつらいか。

 

もう一つのハイレゾ曲は、宇多田ヒカルのUSBアルバム“Utada Hikaru SINGLE COLLECTION VOL.1+2 HD”(PCM24bit/96kHz)

から「First Love」。TW-S7はヴォーカルフォーカス。振る神事ならではの、ぴちっと合った定位が揺るぎない。そこに切り込むリムショットの響き、ベース音は比較的追えるがやはり力感はない。しかし、ストリングスのヌケや広がりは素晴らしい。曲を聴くと言うより、ヴォーカルを味わう感じ。VL-S3BT MIKUは、下がより出て安定するが、TW-S7に比べると高域の広がりもやや乏しいので、こちらもヴォーカル中心で、オケを味わう感じではない。ただヴォーカルにかかったエコーや、最後の盛り上がりのタム回しの深いエコーなどは奥行き感があって別の味わい。

 

同じ女声バラードは女性声優あやちゃんこと洲崎綾の1stファンブック“Campus”

から、「」。TW-S7は、定位がキチっとしていて、ステージが「近い」感じ。この曲、オケが小さいA~Bメロは良いが、盛り上がってくるサビになると、ヴォーカルが埋もれてしまうことも多い難しいバランスの曲だが、まるでイヤホンで聴いているように、中央にスッとあやちゃんが立ち、ギターとキーボードを中心としたオケの前で歌うという感じ。ベースはほとんどマスクされてしまうので、グルーヴィな感じは皆無だが、まるでカラオケルームであやちゃんが歌っているのを間近で聴いているような臨場感。VL-S3BT MIKUは、レビューでも書いたが、こちらもヴォーカルフォーカス。しかし、ステージに奥行きがあり、ストリングスは後ろに回り込み、ギターなどが左右に広がる感じ。全体の音質バランスも良い。ただベースはTW-S7に比べるとモチロン多いが、「充分」という程ではなく、これなら、「近い」TW-S7の方が良いかも。

 

 

あやちゃんが歌うものの、全く毛色が違うハイスピード打ち込み系ダンス曲、デレマスことTHE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLSで演じる女子大生アイドル新田美波の初期持ち歌、「ヴィーナスシンドローム」。

バスドラ過剰のダンス曲ではさすがにTW-S7は、キツイ。上に抜けているので、あやちゃんの声は清純さと若さを増すし、ずっとパンしている16ビートのハイハットの定位や、サビ前のシュワシュワとしたSEの広がりは良いのだが、これだけ下がないとイヤホンが「浮いている」感じの音響。唯一アウトロのギターソロはとてつもなく気持ちが良いけど。一方VL-S3BT MIKUは、レビューでも書いたがとてもとても相性が良い。低音で打ち鳴らされるバスドラも過剰ではなく、上が伸びすぎると耳障りなしなる鞭のようなハイハット音も、中域重視のこのスピーカーでは上手くいなして、あやちゃんの声を芯で届ける。切ないCメロの部分は広がりはイマイチだが奥行きがあり、イイ。

 

現代的な音造りのハイテクフュージョン、T-SQUAREの「RADIO STAR」は、オリジナルではなくてラップもこなすベーシスト日野"JINO"賢二をゲストに迎えたセルフカバーアルバム“虹曲~T-SQUARE plays T&THE SQUARE SPECIAL~”

から。JINOのベースプレイが聴き所のひとつであるこの曲、TW-S7はダメダメかというと意外に「コレはコレで」感。原則指弾きよりスラップを多用しているので、プルはモチロン、プッシュでもガツンとしたアタックはきちんと聴こえ、板東クンのバスドラの細かい足技も若干ペタペタ音ではあるが、アタックがきちんとモニター出来るので、いい感じ。乾いたスネア音や倍音多めに聴こえるEWIなどは前に出るため、勢いとキレが良い「RADIO STAR」。VL-S3BT MIKUは、グッと重心が下がるが、それでも下はまだ足りない。でもギターのミュートカッティングや奥で鳴るシンセパッド系が奥行きを出し、前に出るEWIのメロディ、ピアノとスラップソロがエネルギッシュな「RADIO STAR」。これはVL-S3BT MIKUかな。

 

古典ロック、Eaglesの「Hotel California」を同名アルバム

から。このトラディショナルなピラミッド式サウンドステージの楽曲では、TW-S7で聴くと全く違う曲のよう。ベースはほぼ「追えるだけ」のヴォリュームに落ちて、妙にハイハットやティンパレスの音といった高域が目立つ音に。スネアも軽いし。ただ、定位が良いのでギターが左右一線に並ぶのは壮観。VL-S3BT MIKUもやはり低音が足りない。ただ、上も控えめなので、TW-S7に比べると雰囲気出している。スネアのチューニングもグッと下がって、70年代ロックはこれくらいデッドなチューニングでないとらしくない。ギターは横一線ではなく奥行きがある感じ。途中のピッキングハーモニクスが気持ちよいな。

 

ラストは完全に酷だと言うことがわかりつつ、オーケストラ楽曲を。艦これの初期曲、「鉄底海峡の死闘」は、交響アクティブNEETsがゲーム音楽をオーケストラ編曲した“艦隊フィルハーモニー交響楽団”

から。ん?TW-S7、意外に破綻はしていない。当然、弦の低音域やティンパニの腹に来るアタックはまったくなくて、ストリングスは中~高域中心だし、ティンパニはアタックの部分だけの逆三角形サウンドステージなのだが、左右の広さと、上にすぅぅっっと伸びた空間が良くて、和笛のようなフルートの音も沈まず、そこまでダメダメではない。VL-S3BT MIKUもこぢんまりとはしてしまうが、こちらは「塊感」で攻め、低音も最低限あるので、一応曲にはなっている。ただ2ウェイのくせに、上の広さがあまり(主張し)ないので、「広さ感」の描き出しはむしろTW-S7の方が上手いかも??

 

すでに10年以上前に発売されたOlasonicのタマゴ型スピーカーTW-S7

 

ケーブル1本でPCとは接続でき、片手で持てる大きさでありながら十分なパワーがあるアクティヴスピーカーだった。

 

特徴としては

○上に抜け、広がりもある高音域で窒息感皆無

○明瞭な中高域域で、女声ヴォーカルは清らかで、セリフなども聴き取りやすい

○片チャン10Wと数値は控えめだが、十分なパワーがある

○タマゴ型のシェイプなので、設置場所に合わせて角度調整が自在

○電源ケーブル不要なUSBケーブル1本接続(左右スピーカーの結線は別にあるが)

と言うような利点はあるが、

●低域は薄い(後ろにパッシブラジエータがあるので後ろの壁素材次第??)。

●音量調整がPC側からだけなので、ソースによって「とっさの調整」が難しい

という小口径フルレンジUSBスピーカーならではの欠点もある。

 

しかし、前のM/B(ASRock Z87 Extreme4)より現在のASUS ROG ZENITH EXTREMEの方が相性が良いようで、Windowsの音量調整は「12」位は出せる(それでも1割強だが⇒各アプリで絞ればもっと出せるが、そうなるとWindowsの音量調整がダイレクトに影響するエラー音などが超爆音になって、それが夜中に鳴り響いて耳および社会的に死ぬ←もちろん「サウンドの詳細オプション」でシステム音は5まで絞っているのだが)。

 

これはDAC内蔵で、

 

ちょっとその「音量的相性」があるものの、小さい体に似合わない高音質な音色と結線の自由さはノートPCなどに最適かと。

お尻が丸いので、どんな置き方でもできる
お尻が丸いので、どんな置き方でもできる

 

そんな「天才タマゴ」なUSBスピーカーです。 オーディオなんちゃってマニア道

 

【仕様】

型式名/カラー:TW-S7 (D) / ダークブルー

瞬間最大出力:10W+10W(ダイナミックパワー)

アンプ形式:スーパーチャージド・ドライブシステム

周波数特性:60Hz~20,000Hz
スピーカー・ユニット:φ60mmコーン型フルレンジ センター音響デフューザー付

スピーカー・マグネット:φ55mm高性能フェライトマグネット
パッシブラジエータ:φ60mm発泡ウレタン

定格消費電力:2.5W

電源:USBバスパワー

オーディオ入力:USBポート(Type B)
USB接続環境:Mac OS9.1・OS X 10.1以降
       Windows 2000/xp/Vista/7/8/8.1/10
外形寸法(幅・高さ・奥行):108mm×108mm×141mm

質量:950g

保証期間:1年

主な付属品:スピーカー、インシュレータ(ノーマル)2個、

      インシュレータ(ブラック)2個、専用キャリングバッグ

 

Olasonic USBスピーカー TW-S7

更新: 2021/05/07
高音

フワッと広がる空気感、そのくせキレの良さも感じられる。

シンバルの広がりが気持ちよい。

立ち上がりも結構早い。

更新: 2021/05/03
中域

聴きやすい。中低域<中高域で女声向け。セリフも聴き取りやすい。

爽やか?な中音域。クリアで聴きとりやすい。

更新: 2021/05/07
低音

薄くて硬い。

後ろにパッシブラジエータがついているので、後ろが響く板張りなどであれば、今の厚手カーテンよりは、もう少し改善するかもしれないが....

更新: 2021/05/07
音像

さすがフルレンジユニット、バッチリ。

音のフォーカスがきちんと合う。定位が明確。底が丸いので、無段階に体の正面の耳に向けてセッティングもできるし⇒やや下向き設置すら可能。

更新: 2021/05/07
操作性

音量調整ががが....

効率が良すぎるのか、Windowsのヴォリュームがほとんど上げられない。

どうしてもアプリ側の音量調整も併用することになるので、調整難しい。

突然爆音が鳴り響いたときの対策にミュートボタンなどがあれば良かったけれど。

音楽いい気持ちで聴いていて、突如Kasperskyの通知が轟音で鳴り響くと、マヂびっくりする。

いや、マヂで。

  • 購入金額

    6,500円

  • 購入日

    2015年11月07日

  • 購入場所

    ヤフオク!

19人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (2)

  • れいんさん

    05/08

    USBタイプではありませんが
    この卵型
    なかなか良い音ですね
    こちらはもちろんホワイト卵型ですけんど
  • cybercatさん

    05/09

    点音源で、定位がよいのがよいですね。
    白ならますます卵に??

    通常なら黒で攻めるのだけど、ここはレアものヲタク心がかったというか...

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