200円足らずで本格的な万年筆の書き味が楽しめる驚異の製品。それがプラチナのプレピー万年筆である。
200円と侮るなかれ、鉄系の合金製のペン先の万年筆の中でもその書き味は他社製品に劣っていない。実際文字を大量に書く法科大学院でもプレピー万年筆のユーザーは少なくない。
何が驚異的なのか私が感得した範囲で書いていこうと思う。


1.コストパフォーマンス
他社の追従を許さない圧倒的な価格である。
私の持っているものだと次に安いのはパイロットの700円の万年筆だが、廃番になっている。他にも、パイロットのPetitは実は中にフエルト芯があるそうで万年筆とフエルトペンの中間的な製品だそうである。
プレピーはPetitと違い通常のインクカートリッジが使える魅力もある。ダイソーでも買えるので入手性も高い。
通常の万年筆を200円で手に入れられるコストパフォーマンスは非常に魅力的だ。

2.書き味
書き味は普通の鉄合金系の万年筆のそれとほとんど変わるところがない。
本製品はわずか200円にして、ペンポイントがちゃんと作られているのである。しかもステンレスのペン先に耐摩耗合金が溶接されているのだから恐れ入る。
こういうところに手を抜かないのであるから、1000円程度するセーラーのハイエース等にも引けを取らない書き味を提供してくれるのだろう。
しかも、インナーキャップの気密構造で放置しても大丈夫なので安心して使いたいときに使えるのがうれしい。

3.遊べる
実はコンバータ

を付けて吸引式にすることができる。ただしインクが漏れる事を防ぐ構造がペンの握る部分にあるのだが、クリアーのプラスチックなので、吸引した瞬間ここが真っ黒になる。

こんな風に。
まぁ長く使えばインクが垂れて黒くはなるのだが、初めてだと驚くこと必至である。
そして、コンバーターは500円以上するので、ペンよりも中身の方が高い問題もある。
しかし、プレピーはクリアーのプラスチックの外装なので中の構造が見えるのは楽しいし、インクの残量がわかってよい。
さらに、元も子もない話だが1000円のプレジールのペン先の交換用に使えるのである。外装が違うだけなのである。つまり、プレジールは落としても200円で修理できる、「使える」製品だといえる。

以上を考えるとまさに入門用から日常使いまで非常に使える万年筆だといえる。
日常の生活の中に溶け込み、金のペン先の万年筆だけが万年筆ではないというのを教えてくれる非常にいい製品である。
難点はボールペンと違いルーターのリセットボタンを押せないことだが。