RV02の冷却性能強化の為に購入しました。
このFANはSilverStoneが独自に開発したFANで、通常のFANというのは、吸排気量に重点を置き設計されていますが、このFANは、「吸気重視」として設計されています。
このあたりが最近のシルバーストーンのすばらしい所でPCケースRV02では、煙突効果と正圧効果の2点に注目し、風を当てて冷却するというよりは、熱を効率よく排気する、という排気重視の設計になっておりました。
このFANもポイントを絞り込んで、徹底的に改良してある点が見受けられ、非常に面白い製品であると言えます。そのため、同社では、このファンを「風の鉄鋼弾:Air Penetrator」と呼んでいます。
1:ほぼRV02専用といっていい18cmという大きさ
このFANは18cmというあまり例のないサイズのFANです。従って使用用途は非常に限られていると言えます。
はっきりいうと同社のケース「RAVEN02」専用といってもいいかと思います。
現行機種の中だとRAVEN03、RAVEN04、RAVEN05やFORTRESSシリーズなんかもこのFANを搭載することで冷却効果UPを期待できそうですね。
実際RV02のリビジョン2では、標準でこのFANが搭載されています。
なので、RV02への取り付け方法や難易度などを見て行きたいと思います。
■組み込み
RV02の底面3連FANを取り外します。
3連続FANにサンドイッチするようにFANガードが取り付けられているので、これを外します。
続いてAir Penetratorを取り付けます。すでにAir Penetrator独自のFANガードがついているので上部FANガードを取り付ける必要はありません。
組み込み時に、2段切り替えのFANコントローラースイッチがありますので、これを取り付けます。
注意があるのですが、このFAN切り替えスイッチ、HIGHとLOWがどっちなのかわかりません。
なので、あてずっぽうでやると、HIGHってケースに書いてるのにLOWになったりします。
ケースに組み込む前に、FANを動かして確認することをお勧めします。
落ち着いてやれば、得に困ったり、ミスったりすることはない作業でした。
ひとつ注意があるとすれば、このFANについているケーブルが細くで柔らかいので、FANと背面パネルに挟んだりするとすぐに切れてしまう点くらいです。
2:使用感
・風はどんな感じ?
風は、本当にほぼ垂直に吹いています。
FANから離れた位置に手を置いても、風が来ていないことがわかります。
FANの風が吹いている所に手を当てると、かなりの風圧が来ていることがわかります。
実際、ケースに組み込んで、ケーストップにティッシュをおいてみると、風で舞い上がっていきます。以前のケースFANでは、ここまで大きなティッシュを持ち上げることはできなかったので、風圧を保ったまま、風が垂直に吹きぬけていることがわかります。
・音はどんな感じ?
このFANは700rpmと1000rpmの2種類のFANスピードを切り替えることができます。
700rpm時は、ケースに組み込んだ状態であれば殆ど気にならないかと思います。
1000rpmの時ですが、結構うるさいという意見も聞いていたのですが、実際入れてケースのフタを閉じてみると、殆ど音は気になりません。
個体差もあるでしょうが、僕の固体では、軸音は殆どありませんでした。
3:実際の冷却性能
[ PC構成 ]
CPU:Core i7-980X Extreme Edition
CPUクーラー:MegaShadow
FAN:ULTRA KAZE3000rpm&三洋電気 F-12PWM
M/B :ASUS RAMPAGE III EXTREME
メモリ:CMG6GX3M3A2000C8
ビデオカード1:EVGA GTX580 CALL OF DUTY BLACK OPSエディション
ビデオカード2:EVGA GTX580 Super Clocked
SSD:Intel X25-M SSDSA2MH080G2R5 x2(RAID0)
光学ドライブ:LG電子 BDドライブ CGW-H20
電源:Scythe ENERGIR 1000W
ケース:SilverStone RAVEN2
OS:Microsoft Windows 7 Pro 64bit
CPU:4.0GHz 1.24V
Mem 1600 CL7-7-7-24 1.5V
[RV02 Rev1についていたFAN]
○ツール
※Core temp
※PC Probe
※Piriforme Spaccy
室温20度
・CPU 35 30 31 32(アイドル)
・CPU 71 66 60 70(フルロード)
・MB 30℃
・ICH 48℃
・IOH 55℃
・VGA 38(アイドル)
・VGA 72(フルロード)
・HDD 23℃
[Air Penetrator]
室温21度
・CPU 32 28 29 30
・CPU 68 65 57 68(フルロード)
・MB 26℃
・ICH 44℃
・IOH 51℃
・VGA 37(アイドル)
・VGA 71(フルロード)
・HDD 23℃
比較すると概ね3~4℃近くシステム全体の温度が下がっています。
HDDについては、当方リムーバブル化してあるので、温度については、変化ありませんでした。
もともと冷却能力の高いRV02にあってAir Penetrator FANの効果がかなり大きいと言えるかと思います。
Rev2のRv02であれば標準で搭載されているので、これから買おうという方は、RV02 Rev2をお勧めします。
先ほども書きましたが、18cmFANということでこのFANは使用用途が極端に限られるかと思います。
RV02のRev01ユーザーであれば換装する価値はあるかと思います。
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購入金額
2,280円
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購入日
2011年01月21日
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購入場所
ツクモ
ryo157さん
2011/02/27
あの直進性でサイズが18cmとなると、かなりの冷却能力が見込めそうですね。
でも私のケースには付けられないのが残念です(^^
つくもさん
2011/02/27
風の鉄鋼弾とはよくいったものですよね。
この発想はなかったわ!みたいな。
18cmで1000rpmもあるので、かなり風量です。
僕は、足元にRAVEN02をおいているので、足が少し寒いです^^;