レビューメディア「ジグソー」

邪な想いが滴となって零れ落ちる

全ては邪な想いだった。

この話はその一言に尽きます。
複雑な事件なのに、動機は分かりやすいぐらいに分かりやすい。
それがまた、読む人の心を切なくさせる、そんな話でした。
最後の200ページくらいで、こんがらがった頭を心地よく解く京極節は相変わらずなのですが、この落ちは本当に想定外。
読む人によってはあっけない最後かもしれませんが、裏の気持ちを含めて汲み取ると、最後の言葉の重みが胸を打ちます。

感情移入はしづらいかもしれませんが、間違いなく切ない気持ちになれると断言致します。
個人的には、前回の事件が一番辛かったのですが、この事件もまた辛い気持ちになります。

ミステリ作家の苦悩をこの作品で感じた気がします。
オブジェとして扱われる人の死への真正面からの取り組み。
京極夏彦の孤独な戦いはまだまだ続きそうです。
  • 購入金額

    1,470円

  • 購入日

    2009年08月頃

  • 購入場所

    近所の本屋さん

コメント (0)

ZIGSOWにログインするとコメントやこのアイテムを持っているユーザー全員に質問できます。

YouTube の動画を挿入

YouTube の URL または動画の ID を入力してください

動画の ID が取得できません。ID もしくは URL を正しく入力してください。

ニコニコ動画の動画を挿入

ニコニコ動画の URL または動画の ID を入力してください

動画の ID が取得できません。ID もしくは URL を正しく入力してください。

ZIGSOWリンク挿入

検索対象とキーワードを入力してください

    外部リンクを挿入

    リンク先の URL とタイトルを入力してください

    URL を正しく入力してください。

    画像を挿入(最大サイズ20MB)

    画像を選択してください

    ファイルサイズが20MBを超えています

    別の画像を追加

    ZIGSOW にログイン

    ZIGSOW会員登録(無料)はこちらから