所有しているWD10EADSがお亡くなりになったので、RMAを使って交換してもらうことにしました。RMAの情報はネットにゴロゴロしていますが、初のRMAなので記念に記録しておくことにします。
[このレビューについて]
このレビューは、WD 社のHDDである"WD10EADS"を、WD社の保証サービスであるRMAを使用して交換する流れを記したものです。このレビューを読むことで、読者の方がトラブルなくRMAを利用できるようになることを目指しています。
このレビューは大きく分けて3部に分かれています。
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~第1部:発送前準備編~
~第2部:発送手続き編~
~第3部:代替品受取編~
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第1部では発送前にする必要のある各種手続き・作業について解説します。第2部では発送するために必要な伝票類やEMS(国際スピード郵便)に関して解説します。第3部では発送した後から代替品を受け取るまでのことで、気付いたことをお知らせします。
なお記載する内容には細心の注意を払いますが、所詮、一個人の体験談です。参考にされる際は自己責任でお願いします。
[RMA交換]
詳しい説明に入る前に、簡単にRMAについて説明したいと思います。RMAは自然故障(※1)した保証期間内のHDDを正常動作品(≠新品)に交換してくれる、WD社の保証サービスです。壊れたHDDを手順を踏んでシンガポールのWD社に送ると、正常動作品が送り返されてきます。
手続きが初心者にはわかりにくかったり、海外に荷物を発送しなくてはならなかったりと色々面倒なことが多いですが、壊れて使えないHDDが使えるものと交換できます。RMAを正しく利用して、お得にHDDを使いましょう。
※1:落として物理的に破損させたりしたものなどは対象外です。詳しくはWD社のページを御覧ください。
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~第1部:発送前準備編~
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・保証の確認をする
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初めに壊れたHDDが本当にRMAの対象なのかを確認しまします。たとえWD社のHDDであっても、様々な理由から RMA適用対象外のHDDが少なからず存在しますので、念のため確認してください。確認はRMA確認ページ(WD社)から行えます。
リンクから飛んでもらうと、(2010/06/17 現在)上記のようなWebページが表示されるかと思います。このページの中段にある「シリアル番号」と書かれた場所が確認できますか。この隣にあるテキストボックスに壊れたHDDのS/N(シリアルナンバー)を入力しましょう。そして、下にある「継続」ボタンを押すとページが切り替わり、保証の有無を確認できます。
上の画像のように「状況」に「限定保証期間内」と表示されていればRMAを適用可能です。「限定保証期間終了」や「限定保証なし」と表示されてしまう場合は、残念ながらRMAを適用させることはできません。ちなみに「状況」の詳しい説明は、画像にある「限定保証期間内」と書かれている所をクリックすると別ウィンドウに出てきます。
HDDのS/NはHDD表面のシールに記載されています。今回のWD10EADSだとシールの真ん中より少し上に、「S/N:」と書かれた部分があります。それに続く英数字がS/Nになります。
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・RMAに必要なものを準備する
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壊れたHDDがRMAを適用できることを確認したら、次は壊れたHDDを送るために必要なものを準備しましょう。このレビューでは壊れた WD10EADS(1台)を、日本郵政のEMS(国際スピード郵便)を利用して東京からシンガポールに送る例を紹介します。
はじめにHDDを梱包する為に必要なものを準備します。必要なものは以下の3点です。海外に送るとは言っても、梱包に必要なものは国内に送る場合と変わりません。
1. 頑丈なダンボール・ガムテープ
基本的には通販などで使われている普通の段ボールで大丈夫です。ただ、海外では荷物が手荒く扱われることが珍しくありませんので、心配な方は強固なダンボールを選択してください。このレビューでは通販のダンボールを再利用しています。
ガムテープは封をするために使います。
2.ESD(静電気防止袋)
HDDを静電気から守る袋です。ESDを使用してHDDを送るのは、それがWD 社が定めているRMAのルールだからです。これを守らずに裸の状態でHDDを送るとRMAを受け付けてくれない可能性がありますので、必ずESDを使って HDDを送りましょう。
新しく購入したHDDのESDを流用してもいいですし、購入することもできます。PCパーツをある程度取り扱っているお店なら在庫していると思います。
3.緩衝材
HDDを振動から守るために必要なものです。先程述べたように、基本的に荷物は手荒く扱われるのでそれに備えましょう。あまりにも梱包状態が酷いとRMAが拒否される場合があります。
私はダンボールと同様に通販の梱包材を流用することにしました。
次にEMSを利用するために必要なものを準備します。必要なものは以下の1点です。
1.EMSラベル
EMS用のラベルです。ここに必要事項を記入してHDDを梱包した箱に貼り付けます。書き方については後ほど詳しく述べますので、今はラベルを準備してください。郵便局で貰えます。
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・RMAの適用申請を行う
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梱包資材などを準備したら、次はRMAの適用申請です。WD社に対して、壊れたHDDを送るので交換してくださいという申請ですね。
この申請はWD社のページから行ないます。画像の手順に従って申請を行ってください。
「RMA作成」ボタンを押すと、次の画面が出てくるまで少し時間がかかります。数分待つ場合もありますが、それで正常ですので心配しないでください。
これにて申請作業は終了です。先程登録したメールアドレス宛に申請を受理した旨のメールが送付されているはずですので、確認してください。
なお、この画面から後の作業に必要になる書類を作成しますので、画面は閉じずにそのままにしてください。
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・必要な書類を印刷する
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先程申請を行った画面から、 RMAに必要な書類を印刷します。
はじめに先程残しておいたページを丸ごと印刷します。このページは通関に必要なインボイスという書類として使用ができるためです。シンガポールにEMSで荷物を送るときにインボイスは必須になりますので、印刷し忘れないように注意してください。
次に RMAラベルを印刷します。先ほど印刷したページの上部に表示されている「Print RMA Label (must be attached to your shipment)」 をクリックして下さい。すると次のような画面が出ますので、それを3枚印刷しましょう。
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~第2部:発送手続き編~
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・EMSラベルを記入する
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次はEMSラベルの記入です。国際郵便であるためラベルの記入を英語で行うこと、内容品に関して詳しく記入をする必要があること以外は、通常の宅配ラベルと記入することは同じです。完成すると以下のようになります。(個人情報は伏せてあります。)
初めに依頼主の部分ですが、英語のルールに従って記入する必要があること、電話番号を国際電話の番号にすること以外は難しくありません。そのままローマ字で書いてください。
住所の部分で気をつける必要があるのは住所を番地から書く事です。日本語で「東京都千代田区1-1」という住所の場合、英語では"1-1 Chiyoda-ku Tokyo Japan"となります。
電話番号の部分は、少し番号に手を加えます。海外から日本国内にコールできるように、日本の国番号"81”を付けて、市外局番先頭の"0"を削ります。例えば"03-xxxx-yyyy"という電話番号の場合は、"+81-3-xxxx-yyyy" となります。(先頭のプラスは必要です。)
次に届け先について説明します。届け先は申請をしたときに印刷した紙に記載されています。その住所をそのまま書き写してください。日本から送る場合、最も近いWDの拠点がシンガポールであるので画像と同じ記載になると思います。なお、電話番号は不明なため今回は記入していません。
最後に内容物に関してです。基本的には画像と同じように書いてもらえば問題ないです。個数や重量、価格などは変更してください。HSコードや内容品の価格は印刷した紙に記載されていますので、それを参考に記入しましょう。
これまでの記入部分が完了したら、その他のチェック部分や署名欄を埋めてください。これで記入は完了です。
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・インボイスを作成する
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シンガポールへ送る荷物にはEMSラベルとは別にインボイスという書類が必要です。インボイスとはシンガポールと日本の税関に「内容物はこんなものです」と申告するためのものになります。
WDのRMAの場合、申請の時に印刷した紙がインボイス相当の役割を果たしますので、それを発送時に持参してください。
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・梱包用のダンボールを準備する
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梱包用のダンボールをRMA用に準備します。ダンボール自体はすでに準備してもらいましたが、RMA用として用いるにはRMAラベルをダンボールの3側面に貼る必要があります。RMAラベルはRMA申請をした際に印刷してあるかと思いますので、それをカットして貼りつけてください。そして次に、太字でRMA番号を手書きしてください。これもRMAラベルと同様にダンボールの3側面に必要です。完成すると以下のようになります。
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・HDDを梱包する
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交換するHDDを梱包します。いい加減に梱包すると「RMAを受け付けない」とWDが言っているので、慎重に梱包しましょう。
1.HDD"だけ"であるかを確認する
HDDに余計なネジやマウンタが残っていないかを確認します。万が一、設置に必要なマウンタなどを一緒に送ってしまっても、それは取り戻せませんので注意してください。要するにHDDを購入当初の状態に戻しましょうということです。
2.ESDを装着する
静電気を避けるために、事前に準備したESDにHDDを入れましょう。私は最近購入したHDDのESDを流用しました。
3.緩衝材を巻く
海外へ送る荷物は想像以上の衝撃に晒されます。それから内容物を守るために強固に緩衝材を入れましょう。今回、私は3重構造にして発送しました。
1つ目の緩衝材は気泡緩衝材(プチプチ)です。
2つ目も同じく気泡緩衝材です。
3つ目はエアークッションです。
この中にHDDを入ると、以下のようになります。
最後に段ボールで閉じると完成です。ついでにEMSラベルも貼ってしまいましょう。ちなみにEMSラベルから飛び出しているのは印刷したインボイスです。
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・郵便局に持っていく
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EMSを出すためにHDDを梱包した段ボール箱を郵便局に持って行きましょう。郵便の窓口に持って行くと5分も掛からずに手続きは完了します。荷物の重さを計られて、料金が伝えられますので支払ってください。ちなみに切手でも支払いは可能です。余っている切手があればこれで処分するのもいいでしょう。
料金を支払ったら、「ご依頼主控」と「EMS受取書」を渡されます。それらは追跡や補償の際に必要になりますので、代替のHDDが手元に来るまでは保存しましょう。
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~第3部:代替品受取編~
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・受け取りまでの流れ
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・2010/07/18 (日曜日) 正午過ぎ
最寄の郵便局に持ち込んで差し出してきました。休日で通常の窓口はお休みのため、ゆうゆう窓口にての手続きでした。所要時間は約10分間。ゆうパックと手間は変わりませんでした。
・2010/07/20
EMS追跡サービスによると、無事にシンガポールのWD拠点まで届けられたそうです。日曜日に差し出しても、翌々日に到着するんですね。流石、最優先で運ばれるEMSです。
ちなみに特定の郵便局に差し出すと、翌日に着く場合もあるみたいです。
・2010/07/23
WD社より代替品発送メールが届きました。WD10EADS-00L5B1からWD10EADS-00M2B0に変身して返ってくるとのこと。
返送はFedExで、製品到着は26日になるようです。
・2010/07/26
代替品を受領しました。担当は西武運輸(FedEX委託先)でした。海外からの荷物ということで、何か特殊な受け取り方があるかもと考えていたのですが、ごく普通にハンコを押して受け取って終了でした。
梱包は以下のような状態でした。わかりにくいのですが、税関で開封したことを示すシールで固定されています。
シンガポールから来たということでとても気になる梱包ですが、さすがWD。完璧な梱包です。この梱包材は次回のために保管しておくことにしました。
以下はFedExの追跡結果です。
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・代替ドライブについて
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RMAの交換品は基本的に修理品です。今回の代替品もドライブ表面のラベルに"Recertified"と明記された修理品でした。
修理品のため、筺体には性能に影響がない範囲で細かなキズがありました。
念のため、S.M.A.R.T.を確認しましたので結果を載せておきます。
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購入金額
1,660円
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購入日
2010年07月26日
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購入場所
FLEXTRONICS
Neroさん
2010/07/18
チョロさん
2010/07/18
写真、変わりましたね。