この度は、レビューアに選出頂きましてありがとうございます!
まだ、オリンパスのE-P3に対応した本格的なRAW現像ソフトをもっていなかったので、
本レビューはとても楽しみです。
当方は、積極的にカメラを使い始めて半年そこらですので、今回は初心者視点で
SILKYPIX Developer Studio Pro5を使用し、レビューしていきたいと思います。
★☆★☆★ファーストインプレッション★☆★☆★
【アプリケーションの動作スピード】
Core 2 Quad以上推奨との事で結構重いアプリケーションなのかと思っていましたが、
モバイルサンディのCorei5-2520Mでも中々快適。
少なくとも、オリンパスのE-P3に付属していたソフトよりは動作が軽い印象です。
これなら、そこそこ世代の新しいノートPCなら普通に使えそうですね。
ただ、本ソフトはマルチコア対応していることもあり、写真を一括でバッチ現像する
場合は、なるべく早くてコア数の多いCPUのほうが処理時間が早くてよいですね。
【新しいカメラへの対応スピード】
前に↓の方でも記載したのですが、カメラ初心者故に最近までRAW現像処理は
現像用のソフトを買えばどれでもできると思っていたのですが、そんな事は勝手に
思い描いた幻想でした。
冒頭にも記載しましたが、AdobeさんのソフトはオリンパスのE-P3購入時(7/22)
にはまだ対応しておりませんでした…。
ひと月も経てばアップデートで対応するだろうと思っていたものの、10月も近い
現時点で未対応。
有名メーカーだからと言って対応が早いとは限らないんですねぇ。
市川ソフトラボラトリーさんはその点サポートが充実しているようで、8/10時点で
既にE-P3に対応し、更にはその後発売したE-PL3にもすぐに対応しておりました。
コンデジやミラーレス機は新製品の発売するサイクルがとても短いので、こういう
対応の速さは非常に助かります。
【インターフェイス】
最初、ボタンの多さに恐々としつつも、実際に触ってみるとこれが中々使いやすい。
ボタンの意味がわからなくても、しばらくボタンにカーソルを合わせているとボタン名
とヘルプのリンクが表示されるので、リンク先を参照すればボタンの機能の内容を
理解できる。
また、公式サイトがとても充実していて、いろんなシチュエーションに合わせて写真
の編集方法が動画で紹介されています。
http://www.isl.co.jp/SILKYPIX/japanese/special/movie/
解説書が見つからなかったので、どうやって機能を覚えるか不安があったものの、
これなら私でも使っていけそうです。
【機能面】
オリンパスのE-P3に付属していたソフトと比較する限り、かなり高機能・多機能な印象。
写真に適用される現像パラメータやホワイトバランス等のプリセットが充実しており、
初心者でも簡単な操作で写真編集できる。マニュアル操作する際に弄れる項目も付属
ソフトよりかなり多い。
また、オリジナルのプリセットを「テイスト」として登録することも可能なので、例えば
自分の家の蛍光灯の光色に合わせてホワイトバランスを作ったりできて便利です。
後は、JPEGから現像したり、写真の歪曲や傾きを修正したり…と、ここでは書き
きれないくらい色々できますね。
★☆★☆★各種編集処理★☆★☆★
ここでは、E-P3等手持ちのカメラで撮影した写真を元に、いくつか編集処理を試してみました。
【テイスト】
気軽に写真のイメージを変えたいときはこの機能。
候補からテイストを選ぶだけで、簡単に写真のイメージを変えることができるので、
とても便利です。
尚、上の方でも少し触れましたが、テイストは自分で作成することもできますし、プリセット
の値を少し変更してオリジナル登録することもできます。
登録したテイストは、エクスポート/インポートできるので、他のPCや知り合いとテイストを
共有できるのも面白いですね。
また、公式サイトが充実してますので、↓のように色々なテイストをダウンロードして使用
することもできます。
http://www.isl.co.jp/SILKYPIX/japanese/special/arttaste/
(写真は新宿区西向天神祭りの様子)
(写真はさいたま市にある大瀧酒造内で撮影)
【ホワイトバランス】
ここでは、テイストから「蛍光灯温白色:WW」を選択後、色温度を+100の3600に調整。
黄色掛かっていた写真を簡単に白っぽく修正することができました。
(写真は秋葉原駅前のビルから駅を撮影)
【カラー】
ここでは、カラーのテイスト「フィルム調V1」を適用。
簡単な操作で花の写真をより鮮やかに仕上げることができました。
(写真は埼玉行田の古代ハス)
【ノイズリダクション】
ここでは、暗い室内でISO値を上げて撮影した写真に対し、ノイズ除去をかけてみました。
偽色抑制やノイズ除去の値を上下しながら写真の具合をリアルタイムにチェックできるので、
写真知識の無い私でも直感的な操作で修正することができました。
(写真は秋葉原にある焼き肉屋内で撮影)
【露出補正】
ここでは、明らかに撮影失敗してしまい、全体的に白っぽくなっていた写真に露出補正を
かけてみました。
最初は「自動露出補正」ボタンを押して自動で調節してもらい、その後自分で軽く補正値を
変更するだけで修正完了。
「日本橋」の看板がはっきりと表示されるようになりました。
(写真は日本橋前で撮影)
【傾き修正】
結構傾きには気をつけて撮影したものの、実際に大きな画面で写真を見てみると結構
被写体が傾いていたり…。
ということで、傾き修正をかけてみましたが、修正中はグリッド線が画面に表示されるので
直感的に傾き具合を修正できて楽ですね。
少しずつ値を変える事で、簡単に傾きを修正できました。
(写真は港区芝公園近くの増上寺で撮影)
【レンズ収差補正】
この見るからに歪んだ写真ですが、実はこれって魚眼レンズで撮影したものなのです。
で、レンズ収差補正のディストーションの歪曲率と中央の設定をいっぱいいっぱいの
-50までいじってみると、それなりに歪みが補正されます。
流石に魚眼レンズで撮った写真を完全に歪曲修正する事は難しそうですが、普通の
レンズで撮った写真ならよい具合に修正できそうですね。
(写真はさいたま市のほたるの里で撮影)
【ファインカラーコントローラ】
よく晴れた暑い日に写真撮影したこともあり、空は一面の青!と思っていましたが、
後日写真を見返してみると、若干青が灰色じみた感じに・・・。
ここでは、ファインカラーコントローラを使って青空を強調してみました。
まずはテイストを使って写真のイメージを変更しつつ、どれくらいイメージが変わるのか
試すため、色相、彩度、明度をマニュアル修正。
カラーパレット?のようなものを使って特定の色相に対してのみ直感的に修正を加える
ことができるので、私でも簡単に青空を強調する事ができました。
(写真は港区芝公園内で撮影)
★☆★☆★印刷★☆★☆★
SILKYPIXで編集した写真を実際に印刷してみました。
印刷にあたっては、SILKYPIX公式ページで紹介されていたEPSONのプラグインが
うちのプリンタ(PX-G5100)にも対応していたので、そちらを使用。
使い方も簡単で、プラグインを呼び出したら後は、用紙サイズやレイアウト、記入したい
情報(撮影日や絞り等)を選択し、プリンタの印刷オプションをセットして「プリント」ボタン
をクリックすれば印刷が始まります。
印刷結果も上々で、少しディスプレイの表示よりも暗い感じもしますが、きれいに印刷する
事ができました。(用紙はEPSON純正の写真用紙(2L)を使用)
ディスプレイの表示よりも暗く感じた件については、使用しているディスプレイ
(NEC PA-241w)の2画面表示機能とカラーマネージメント機能を使えば改善しそう
なので、今度試してみたいと思います。
★☆★☆★さいごに★☆★☆★
色々な操作を試してみましたが、直感的に操作できるGUIやオンラインの充実した
解説はわかりやすく、SILKYPIXは初心者の方にもおすすめできるソフトだと思います。
初心者の私でも、数日間で様々な写真編集操作を覚えることが出来たのがその証拠…
といったところでしょうか(笑)
新しいカメラへの対応スピードも早く、多機能・高機能なので、少し高価ではありますが
長く使えるソフトなので買って損は無いと思います。
さぁ、これでE-P3で撮った写真をバリバリ編集するぞぉぉぉ!
愛生さん
2011/10/06
もしかして、魚眼レンズを使ってる写真がありますか?
柿渋色テイスト適用後 のヤツとか、ファインカラーコントローラ のヤツとか。
RAW現像時に加工してるのか、そういう写りなのか・・・判断が(汗)
特に魚眼レンズだと、歪曲が凄いので(笑)
4453さん
2011/10/06
コメントありがとうございます!
柿渋色テイストを適用した写真は、おっしゃる通り
魚眼で撮ってますね~。
ファインカラーコントローラの写真は、確か単焦点の
M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0を使ってます。