このたび「ASUS『STRIX』PCゲーミング製品シリーズ」をレビューする機会をいただきました。今回も全力でレビューしてまいります。
さて、今回のお題ですが
製品の特徴とその特徴が活用できるゲームカテゴリについて、「STRIX GLIDE SPEED」と比較しながらレビューしてください。
となっています。
やはり「ゲーム用」を謳うからにはゲームで使ってナンボ、というわけでゲームのプレイを通じてレビューしていきたいと思います。
この「コントロール」と銘打たれたマウスパッドは、その名前のとおりマウスの操作を重視したパッドです。
表面はザラザラしており、今まで使ってきたマウスパッドとは違うことが予感されます。
このマウスパッド、同時発売されているマウス「STRIX CLAW」と一緒に使うことを想定しているようで、マウスの設定プログラム「STRIX Software」のDPI設定項目にプリセットとして登録されています。
ですのでSTRIX CLAWとセットで使うのが本来なのでしょうが
こちらのレビューでお送りしている通り、設定ソフトウェアが正常に動作しません。ということは、プリセット設定が生きているかどうかも微妙です。
ということで、今まで使っているマウス
ROCCAT Koneを使ってレビューをお送りします。
さて、マウスパッドのレビューは以前にもさせていただきましたが、実はとても難しいジャンルだと思います。
「いいですね」
で終わってしまうといえばそれまで。
しかし、それではレビューにならない。
ということで、今回は「CONTROL」側の視点で「SPEED」と比較してレビューをお送りします。
まず、見た目から。
黒を基調とした配色で、「SPEED」と配色を反転させたような感じになっています。「STRIX」シリーズは、黒とオレンジを基調とする配色なのですが両パッドもそれに準じています。
大きさは「ゲーム用」としてよく販売されている布タイプのパッドでいうと「L」サイズ。
今まで使っていたパッドは
ですが、重ねてみると
一回り大きくなります。
そして、表面の仕上げ。
今まで使ってきた「ゲーム用」と銘打たれたパッドとは、かなり違います。今までのパッド表面は滑らかで、シリコンコーティングでもしているのではないか、と思えるほど。
今回の比較対象である「SPEED」がまさしくそれで、今までのパッドと違和感なく使えました。
ところが、こっちのパッドで一番違いを感じたのは、実はマウスの操作ではなく「手首の付け根」でした。
私はマウスを「かぶせ持ち」というスタイルで持つのですが、手首をパッドに乗せて操作します。なので、一番に感じたのはマウスを動かすまだ前、マウスを握ったときでした。
ゲームに入るまえ、Windows操作で使ってみても特に違和感は感じません。若干「動きが悪いかな?」と感じた程度。
ついさっきまで「SPEED」を敷いていたので、ハッキリと違いが感じられたのかもしれません。「SPEED」の時に感じた「ダブルクリックのはずがドラッグになっちゃった」という事象は一度も起きませんでした。
さて、実際にゲームで使っていきます。
キーボード、マウス、ヘッドセットでも登場しましたが、私が検証で使うパッドはやはり「Battlefield4」です。
Battlefield4でこのパッドに期待するのは、やはり「精密射撃」です。
Battlefield4の主役は、なんといっても「突撃兵」でしょう。携行する武器では一番スタンダード、使いこなせば近距離から遠距離まである程度まで対応できる万能武器「アサルトライフル」を唯一装備できる兵科です。
キーボード「STRIX TACTIC Pro」のレビューでお送りしようとした、除細動器やメディカルキットが装備できるのも「突撃兵」だけ。
ですが、実は、歩兵の中でもっとも脅威なのは「スナイパーライフル」です。
「中距離までなら」ですが、ヘッドショット(頭部に被弾)なら一撃で仕留めてしまうこの武器は上級者が使うと手がつけられないほどに強力な武器なのです。「スナイパー(狙撃手)」から転じて、この兵科のことを「砂(すな)」と呼びます。
そして、遠距離から狙撃するはずのスナイパーライフルを持ちつつも、最前線に突撃していくスナイパーは「突砂(とつすな)」と敬意を込めて呼ばれます。
ゲーム上の距離で10メートル以内であれば、体のどの部位にヒットしてもスナイパーライフルであれば一撃で仕留められてしまいます。
「至近距離で戦うなら、ショットガンでいいだろ」というのはセオリーです。ですが、遠距離から至近距離まで戦えるのは実はスナイパーライフルだけなのです。
実際、あまりに上手いプレイヤーはネットで「チーター(チート、ズルの意味。基本はズルソフトを導入していることを指す)」呼ばわりされることもあるほどです。
上級者では「チーター呼ばわりされる」ことはある意味「名誉」とも言えます。
もちろん、そんな話がでるのもほとんどはスナイパーライフルがらみ。
逆に、本拠地や遠隔地から一歩も動かずに、ただじっとしてスコープに入ってきた敵を撃つだけ。何の危険も犯さず、ただ「キル数」を稼ぐだけのスナイパーを揶揄して「芋(いも)、芋砂(いもすな)」と呼びます。
Battlefield4のゲームモード「コンクエスト」では拠点制圧がゲームの目的なのですが、それに何の貢献もしないプレイヤーのことです。
拠点を過半数占領すると、キルされてリスポーン(復活)しなくてもチケットが減っていきます。チケットが先にゼロになると、当然負け。
キル数を競う「チームデスマッチ」ではいいのですが、拠点占領を競う「コンクエスト」では嫌われる。
そんな、「最強」の呼び名を欲しいままにしている人と「ジャマ者」として嫌われる人が混在する兵科。それが「狙撃手」である「偵察兵」なのです。
と長々と説明してきましたが、この「CONTROL」が一番力を発揮するのはどう考えても「狙撃」です。
とはいうものの、実は、私はこのスナイパーライフルが一番苦手なのです。
Battlefield4には、発砲した際に火薬の力で銃身がブレてしまう「リコイル」という概念があるので連射する武器には注意が必要です。
さらには銃弾が飛ぶスピードである「弾速」、そして遠くまで飛べば飛ぶほど影響が大きくなる「重力」という概念があるのです。
遠距離狙撃を得意とするスナイパーライフルでは、この「弾速」と「重力」がとても重要になってきます。
数100メートル先の敵をスコープに捕らえ、引き金を引いても弾が敵のところに届いた時にはもう別の場所に動いてしまっている。
しかも、狙った場所より低い位置に着弾してしまう。
これらを、計算ではなく経験からコンマ数秒のうちに判断して「敵がこの位置にくるであろう」と予測してそちらを撃つ「偏差射撃」ということをしなければならないのです。
その「偏差射撃」がとても苦手な私が、果たしてこのパッドを導入することでどれだけスコアを伸ばせるのか。
私自身もスキルアップに期待しています。
というわけで、スナイパーライフルを抱えて「偵察兵」でプレイします。
こちらが、そのときのプレイ動画。
(ボリューム設定ミスで大音量となります。すいません………)
なんとまぁ、お粗末なプレイなのですがそれはご容赦いただいて………
気のせいか、エイムしやすい感じでした。
意識していないのですが、スッと敵に照準が当たる気がします。今までよりも「覗いてから引き金を引くまでの時間が短くなったような感じ」です。
まぁ、実際にプレイしている時には集中していてそれどころではないのですが。
やはり、商品名どおりの「素早さ」よりも「正確さ」を重視してある狙いは感じられた気がします。
FPSは、一瞬で勝負が決まるゲーム。ゲーム自体にもスピード感があり、それゆえに「素早さ」を重視してしまいがちです。
ですが、このパッドを通して感じたこと。
「リコイル」にしろ「偏差射撃」にしろ、スコアを伸ばす(生き残る)ためには敵に弾を当てること。すなわち、素早く正確な射撃を行うこと。
それを痛感しました。
せっかく「CONTROL」と「SPEED」、2枚のパッドが手元にあります。
「こっちが好み」
ではなく、目的に応じて使い分けるのが「最強」と感じました。
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