レビューメディア「ジグソー」

OSインストール、その先に見えるもの…

インテルSSDマシンガンレビューに当選し、レビューの機会をいただきました。ありがとうございます。

マシンガンレビュー第5弾の応募締め切りからおおよそ一ヶ月が過ぎた頃、突然「当選の連絡」が舞い込んできました。
私はノートパソコンを1台しか所有しておらず、そのノートパソコン「Eee-PC 1000HE」を題材としたSSDのレビューは「Intel X25-M G2 Dynamite Review」でお送りしています。
「何かの間違いだろう」と思い、連絡を読み進めていくと真意がわかりました。
以下、原文のままです。

”稲蔵さんは先般のダイナマイトレビュー第1弾でも素晴らしいレビューを掲載されておりますが、今回のマシンガンレビューでは「Eee PC 1000HE」へのより一層掘り下げたレビュー、あるいは他のノートPCへの X25-M G2 の換装についての詳しいレビューをお願いできれば幸いです。”

事務局様も事情はご承知の様子。とくれば、ご要望にお応えすべく全力でレビューを進めます。





さて、SSDへの換装レビューといえば普通は以下の内容になるのではないでしょうか。

・SSDへの交換手順
・SSDへ交換したことでパソコンが快適になった証拠のベンチマーク
・ストップウオッチなどを使用した、実際に起動するまでの実時間

これらは、もう出尽くした感があります。ましてや、Eee-PC 1000HEはチップセットの都合上インテルSSDの性能を最大限に引き出す事ができません。
なので、ここは目線を変えて「SSDのためのOSカスタマイズ」をレビューしたいと思います。コンセプトは「より快適に、それを少しでも長く味わう」です。

普通、一般に入手するSSDは「MLC(マルチ・レベル・セル)」といわれるタイプで、書き込み回数に制限があります。より上級とされるエンタープライズ向けの「SLC(シングル・レベル・セル)」にも書き込み回数制限があるのですが、こちらは対MLC比10倍の書き込み回数制限ですので問題ありません。
そして、一番の欠点が「書き込みが読み込みに対して遅い」こと。SSD黎明期は、コレが原因で数秒~数10秒ほど一切の操作を受け付けなくなる「プチフリ」という非常に不愉快な現象が起きていました。最近のSSDでは、キャッシュを搭載していますのでまず起きませんが。

この「寿命がHDDよりも短い」「書き込みの遅さが原因で処理が追いつかない」を解決するのは、実は同じ対策なんです。SSDに対して書き込みを極力少なくする事、です。
そこで、SSDをより長く、より快適に使えるよう私が今まで集めてきた「SSD対策」をご紹介し、事務局様の指示どおり「OSインストールから先のより一層掘り下げたSSDの使い方」についてレビューいたします。
なお、以下の方法は自己責任のもと行って頂きます様お願いします。すべての環境で不具合が起きないとは限りません。


まず、Windows7 32Bitをインストールし、必要なドライバ類がインストールし終わった状態とします。そして、SSDへの書き込みを少しでも減らすため、以下の対策を講じていきます。

・レジストリエディタ
 スタートメニューをクリックし、右側のメニューから「ファイル名を指定して実行...」を選択します。

01ファイル名を指定して実行(スタートメニュー).jpg
01ファイル名を指定して実行(スタートメニュー).jpg



もしスタートメニューにない場合は、Windowsキーを押しながらRキーを押してください。
画面左下に表示されるウインドウの「名前(O)」の入力スペースに「regedit」と入力します。

02regedit.jpg
02regedit.jpg


これでレジストリエディタが起動します。

03regedit.jpg
03regedit.jpg


このエディタは使い方を間違えると、二度と起動しなくなる可能性がある場所もイジることができますので、変更を加えるには注意が必要です。なので、できるだけクリーンインストールから時間が経っていない状態をお勧めします。失敗して、クリーンインストールしなおしになったとしても「何も追加していない状態」ならダメージも少ないでしょう。
ここで、一つずつ項目を書き換えていきます。

①プリフェッチ機能を無効にする
頻繁に使用するファイルを事前に読み込む事により、アプリ起動をスムーズにする機能です。SSDは超高速な読み込みがウリですから、この機能は必要ありません。むしろ、SSDに対し不必要なアクセスの原因となります。

HKEY_LOCAL_MACHINE ⇒ SYSTEM ⇒ CurrentControlSet ⇒ Control ⇒ SessionManager ⇒ Memory Management ⇒ PrefetchParameters

と進んでいき、右側の「EnablePrefetcher」を「0」に書き換えます。

04EnablePrefetcher.jpg
04EnablePrefetcher.jpg



②8.3文字ファイル名の生成を無効にする
MS-DOSの頃、ファイル名は「8文字+拡張子3文字」と決まっていました。その名残りで、今でもファイル名とは別にこの形式の名前が生成されているそうです。

HKEY_LOCAL_MACHINE ⇒ SYSTEM ⇒ CurrentControlSet ⇒ Control ⇒ FileSystem

と進んでいき、右側の「NtfsDisable8dot3NameCreation」を「1」に書き換えます。

05NtfsDisable8dot3NameCreation.jpg
05NtfsDisable8dot3NameCreation.jpg


③最終アクセス日時の更新を無効にする
名前のとおりです。これも停止させて問題ないと思われます。

HKEY_LOCAL_MACHINE ⇒ SYSTEM ⇒ CurrentControlSet ⇒ Control ⇒ FileSystem

と進んでいき、右側の「NtfsDisableLastAccessUpdate」を「1」に書き換えます。

06NtfsDisableLastAccessUpdate.jpg
06NtfsDisableLastAccessUpdate.jpg


以上を変更し、再起動すれば完了です。Windows7は、ストレージの読み込み速度からSSDかHDDかをある程度判別しているそうで、上記項目のいくつかはすでに設定されいて確認するだけの項目もあると思います。

・その他の設定
①ドライブのインデックスを無効にする
検索結果を素早く得るため、ドライブにインデックスを割り振っておく機能です。これを無効にすることで、アイドル時のSSD書き込みがかなり減少します。検索スピードが落ち込みますが、インテルのSSDは非常に高速なランダム読み込み性能を有しているので問題ではありません。

マイコンピュータを開き、目的のドライブを右クリックしてプロパティを開きます。
下のほうにある「このドライブ上のファイルに対し、プロパティだけでなくコンテンツにもインデックスをつける(I)」のチェックを外します。

07ドライブのインデックスを無効にする.jpg
07ドライブのインデックスを無効にする.jpg


②SSDへの書き込みキャッシュを無効にする
モノによりますが、書き込みキャッシュを無効にすることでかなりの性能向上が見込める場合があるとのこと。ただし、無効にできない環境もあります。

マイコンピュータを右クリックし「プロパティ」から「デバイスマネージャ」を選択し「ディスクドライブ」のSSDを右クリックして「プロパティ」へ
「ポリシー」タブの「デバイスの書き込みキャッシュを有効にする(W)」のチェックを外します。

08SSDへの書き込みキャッシュを無効にする.jpg
08SSDへの書き込みキャッシュを無効にする.jpg



③自動デフラグを停止する
SSDは、OS標準のデフラグを実施しても速度の回復はしないそうです。なので、自動デフラグは停止させます。

スタートメニュー ⇒ すべてのプログラム ⇒ アクセサリ ⇒ システムツール ⇒ ディスク デフラグ ツールへ
「スケジュールの有効化(T)」をクリックし、「スケジュールに従って実行する(推奨)(R)」のチェックを外します。

09自動デフラグを停止する.jpg
09自動デフラグを停止する.jpg


以上、私がしているSSDへのプチフリ対策です。インテルのSSDはランダム書き込みが非常に高速なため、プチフリは一切起きません。しかし、やはりMLCタイプのSSDである以上書き込み回数は上限があります。この高性能を少しでも長く味わうため、実施しておいて損はないという感覚で今でも対策しています。
書き込みが遅いSSDだけに限って効果があるものばかりではないので、通常のHDDやインテルのSSDでも実施してます。
実際、起動後にHDDのアクセスランプが落ち着くのが明らかに早くなったのを体感できます。

その他、本来の目的であるプチフリ対策としていえば、他にも「Tempファイルを別ドライブにする」「IEのキャッシュを別ドライブにする」「ページファイルを別ドライブにする」などがあります。
が、このSSDは80GBもの容量がある上にそこまで対策しなくても十分な性能があります。そして、ノートパソコンである以上「別ドライブ」という選択肢が実質「無理」です。

他にもまだまだあると思いますが、ネットブックというのは出先で使う事が多いパソコンです。あまりにガッチガチな対策をしてしまい、外でトラブルに見舞われても困りますのでこの程度でとどめています。この程度といっても、十分に効果があると思いますし。

④その他
Windwos7は、TRIMコマンドに対応しています。これに対応していると、SSDの寿命が飛躍的に向上するとか。ただし、SATAを「AHCI」モードにする必要があります。ACHIモードじゃないと、TRIMコマンドは有効になりません。しかも、Windows7だけです。
では、ACHIモードを持たないマザーボードやVista、XPの人はどうすればいいのか…インテルは、ちゃんとアプリケーションをリリースしてくれています。
インテルのHPから「Intel SSD Toolbox」というアプリケーションをダウンロード、インストールすればTRIMコマンドを実行できるそうです。

10Intel SSD Toolbox.jpg
10Intel SSD Toolbox.jpg


ただし、リアルタイムとはいきませんので定期的にアプリを起動して実行してあげる必要があります。

SSDには「デフラグは必要ない」という意見と「デフラグで速度が回復する」という意見をよく耳にします。SSDによって違うのでしょうが、どちらも決定的な根拠がないようです。
ただ、わたしがいくつかのSSDを使ってきて明らかに効果があったのは「Defraggler」でした。
これの「空き領域のデフラグ」は、初期のプチフリをバリバリ起こす頃のSSDには絶大な効果を持っていました。

11Defraggler.jpg
11Defraggler.jpg


他にも、SSDへの書き込み回数、計算上の「寿命がくるとき」、エラーカウントなどを教えてくれる「JsMonitor」なども非常に便利なアプリです。全てのSSDで使えるわけではありませんが。

(締め)
まだSSDを体験したことのない方、是非一度体験してみてください。今までにない感動があると思います。この感動で1万円強(X25-Vの場合)ですから、劇的といっても過言ではないです。

まだまだ過渡期といえるジャンルのSSDですので、これからも飛躍的に性能が向上していくことでしょう。それを考えたら、今持っているSSDを「大事に、長く使う」というのはナンセンスなのかもしれません。
私は世代と性格がジャマをして、どうしてもそういう考えにはなれませんのでいつも「大事に、長く」使うことを考えてしまいます。
せっかくの素晴らしい製品ですから、皆様もどうか末永く愛用して頂きたいと思います。

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