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「Gateway NV4400-20W」インテルSSD換装マニュアル

怒涛の60連発インテルSSDマシンガンレビューの指令である「Gateway NV4400-20W」の換装マニュアルをお届けしよう。

NV4400シリーズであれば基本的にベースシステムが同様の為、今回お届けするNV4400-20Wと同様の手順でHDDからSSDへの換装が可能だろう。

NV4400-20Wのハード的な換装は、はっきり言って簡単だ。

手順としては…

1,HDDからリカバリーイメージを作成する
2,HDDからSSDに換装する
3,リカバリーイメージをSSDに書き戻す

という3つの手順である。では具体的に紹介していこう。


Gateway NV4400-20Wは購入後PCを起動すると、HDDに保存されている工場出荷時状態のリカバリーイメージ(デフォルトイメージディスク)をDVDに書き込めというメッセージが出るので、殆どのユーザーは既にリカバリーイメージを作成してあるだろう。もしまだ作成していないユーザーはリカバリーイメージを作成しよう。1層DVDなら2枚、2層DVDなら1枚に収まる。

もし、現在の環境をそのまま移設したいと考えているのであれば、市販のHDDバックアップソフト(Acronis TruImage)などを利用するといいだろう。基本的な手順は今回紹介するものとほぼ同等で、リカバリーイメージの作成、HDDをSSDに換装、SSDにリカバリーイメージを書き戻す。という手順だ。ただし、今回紹介するSSDの容量である80GBを超える様なデータが入っている場合には、事前に不要なデータを削除、必要なデータをDVDや外付けのHDDなどに移動しておこう。


さて、リカバリーイメージの作成が終了したらさっそく内蔵されているHDDをSSDと交換しよう。取り外すために必要なネジはたったの9つと、とても簡単なため、焦らず確実に交換していこう。なお、HDDの交換(またはメモリーの交換)時に保証条件のうちの1つである封印シールが切れてしまい、メーカー保証が無くなってしまうのでその点は注意しよう。(うまくやることで封印シールをそのままに作業する事も可能だが…。)


■背面のHDD/メモリーへアクセスする為のパネルを留めている5か所のネジを取り外す。(この時に封印シールが破れてしまう)


■パネルを取り外し、HDD固定用の金具を留めている2か所のネジを取り外す。


■HDDを矢印方向に若干浮かせながら引き出す。


■HDDの固定金具を取り外す。


■HDDの固定金具をSSDに取り付ける。


■SSDを矢印方向に滑らせながらPC本体に接続し、取り外したネジを留めていく


と、物理的な交換手順としてはたったのこれだけである。

最後に始めにとったリカバリーイメージをPCに書き戻す。方法は簡単。DVDドライブにリカバリーイメージを書き込んだDVDを入れて電源を入れるだけだ。問題が無ければ以下の様な画面が表示されるはず。あとは画面に出てくる指示に従って進めるだけだ。特に難しい事は無く、基本的には「次へ」ボタンを押していくだけである。
まずはシステムを工場出荷時の状態に完全に復元を選択しよう
SSDが正しく取り付けられていればハードドライブ名がINTELのSSDとして表示される。
ファイルのコピー自体は比較的早く終わるのだが、ここからセットアップが走る為20~30分ほどかかる。
書き込みが終了したら再起動されWindowsVistaが起動する。初回の起動時は、セットアップが終了していない為少々時間がかかるので焦らずにじっくり待とう。
あとはPCを購入した時と同様にユーザー名やPCの名前、ネットワークをセットアップして終了だ。それらを終了しても、初回起動時に、各種アプリケーションのセットアップが起動するようになっているため、このセットアップが終了するまで焦らず待とう。
以上でHDDからSSDへの換装は終了である。このNV4400-20WはHDDからSSDへの変更は異常なまでに簡単な部類に入るだろう。PCや機械に疎い人でも簡単にできる事間違いなしである。

データの移行に関しては、市販の2.5inch HDDをUSBで接続できるHDDケースなどがPCショップで販売されているのでそれを利用するといいだろう。こういったHDDケースを利用する事で、取り出したHDDも有効利用する事ができる。SSDは容量が少ないため、今後データの保存先としても元のHDDを有効に利用できるこれらのHDDケースは非常にありがたい存在となるだろう。

※今回の換装では取りだしたHDDの中身には一切手を加えること無く交換しているため、HDDケースなどを利用して元のHDDを繋げることでデータにアクセスすることができる為、特にデータのバックアップなどは行わなかったが、絶対に無くなっては困るような重要なファイル等は万が一の為にバックアップしておいた方がいいだろう。


最後に内蔵されていたHDDの性能と今回入れ替えたSSD性能差を紹介する。
HDD
HDD
SSD
SSD
見ていただければ一目瞭然。比べるまでも無く圧倒的な差である…。システムの評価を表示させたところ、標準のHDDは5.3、SSDにしたところ7.6まで跳ねあがった。(Windows Vistaではシステム評価の最大値が5.9の為、Windows7で計測した。)
HDD
HDD
SSD
SSD
電源OFFからの起動時間はおおよそ1分以内である。あなたのNV4400-20Wと比べてみてほしい。


SSDの容量に不満が無いのであれば、是非HDDからSSDへの乗り換えをお勧めしたい。速度の圧倒的な差が、あなたを快適なPCライフへと誘ってくれる事間違いなしだろう。


SSDで運用するのに関連したTIPSをいくつか紹介したいと思う。

Windows7であればSSDを接続した時に無効となる機能である自動デフラグやSuperfetch、Prefetchなどが無効とされるのであるが、NV4400-20Wが標準搭載しているWindows Vistaの場合はこれらのSSDの寿命を縮めてしまう様な機能が標準で無効化されない為に、手動で設定してやる必要がある。これらの機能はSSDの寿命に関連する総書き込み量を減らすための施策であり、基本的にパフォーマンスに関わるところではない。しかしながら物理的な寿命と密接に関連しているため、できるだけSSD向けの設定を施しておいた方がよいだろう。

(※Windows7では自動的に無効に設定される)自動デフラグの無効化。SSDにとってデフラグは実行する事でパフォーマンスが上がるわけでもなければ、寿命が縮まるという百害あって一利なしとも言える存在なため、絶対に無効にするべきだろう。筆者は標準のデフラグツールを使っていない(使っていないどころかアンインストールしてしまった)為、スクリーンショットを出す事が出来ないが、スタート・アクセサリ・システムツール・ディスクデフラグツールを選択し、ボリュームの選択を実行し、SSDドライブのみを無効とする。

(※Windows7では自動的に無効に設定される)読み込み順の最適化を施すPrefetchだが、ランダムアクセスの早いSSDではそれほど意味が無いので筆者は無効とした。無効にする方法はレジストリエディタにて

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Session Manager\Memory Management\PrefetchParameters

EnablePrefetcher=dword:0

とdwordを0に変更する。ちなみにdwordは1の場合にアプリケーション起動のPrefetchが有効、2の場合はシステム起動のPrefetchが有効、3の場合はアプリケーション起動、システム起動の両方を有効となる。

(※Windows7では自動的に無効に設定される)先読みを行い空きメモリにディスクの先読みを行うSuperFetchもPrefetchと同様に意味が無い為無効とした。

\CurrentControlSet\Control\Session Manager\Memory Management\PrefetchParameters

EnableSuperfetch=dword:0

こちらのdwordも0,1,2,3でPrefetchとほぼ同様の内容だ。

なお、これでも止まらない場合にはSuperfetchサービス自体を止めてしまい、スタートアップでの自動起動を無効とすることで対処できるはずだ。


NTFSはファイルの読み込みだけでも、そのファイルに最後にアクセスしたのがいつであるかを記録してしまう仕様となっているため、この機能を無効にする。

HKEY_LOCAL_MACHINE¥SYSTEM¥CurrentControlSet¥Control¥FileSystem

NtfsDisableLastAccessUpdate=dword:1

0が有効で1が無効なので間違えそうになってしまうがdwordを1とする事で無効となる。

もし十分にメモリーを増設しているのであれば、RAMディスク(RAMドライブ)を活用する事でSSDの寿命を延命するだけでなくパフォーマンスも改善できるので紹介したい。RAMDISKドライバ・ソフトウェアは、現在フリーウェアや商用ドライバを含めかなりの数がリリースされている。

RAMディスクは、SSDと比べても更に速い。しかも基本的に読み書きによる寿命も無い為、後述する仮想メモリー(スワップファイル、ページングファイル)や、テンポラリフォルダをRAMディスクに指定する事でパフォーマンスが改善される上に、これらのテンポラリデータをSSDに書き込む事が無くなる為、SSDの寿命も延びる。以下のベンチマーク結果はRAMディスクのパフォーマンスである。この数値を見ればどれだけ速いのかは一目瞭然だろう。頻繁に読み書きが行われ、ファイルの保存が必要ではない場合には是非とも活用したい機能の1つである。


仮想メモリ(スワップファイル・ページングファイル)をRAMドライブに退避させる。仮想メモリーはメモリーが十分に搭載されているPCであったとしても意外と頻繁に読み書きが行われている。そこでこのスワップファイル・ページングファイルをRAMドライブに移動する。十分にメモリーが搭載されている場合、仮想メモリを無効とする事も可能ではあるが、アプリケーションによっては仮想メモリーが存在していない場合に正常に動作しないものもあるので、RAMドライブにスワップファイルを作っておいた方がいいだろう。

設定方法はシステムのプロパティから詳細設定タブを選択し、パフォーマンス欄の設定(S)を押す。
その後、パフォーマンスオプションから詳細設定を選択し、仮想メモリー欄の変更(C)ボタンを押し、SSDのドライブにあたるドライブレター(標準の設定であればC)のページングファイルをなしに設定し、RAMドライブにページングファイルを作成されるようにする。


テンポラリフォルダをRAMドライブへ移動する。

移動方法は、システムのプロパティから詳細設定タブを選択し、下にある環境変数(N)ボタンを押す。その後表示されるTEMPとTMPの変数の値をRAMドライブのフォルダを指定する。
注意すべき点として、ユーザー環境変数のTEMP/TMPの他に、下のシステム環境変数にもTEMP/TMPが用意されているのでそちらも一緒に変更しておいた方がいいだろう。

もしSSD化してPCの起動が十分に速いと感じて、ハイバネーションを利用しないのであればハイバネーション機能を無効にするのも有効だ。このハイバネーションに必要なハイバネーションファイル(hyberfil.sys)はブートドライブのルートに作成され、その容量はメインメモリーの搭載量とほぼ同量になるため、NV4400-20Wの場合には標準で2GB、もし増設しているのであれば2~4GB(最大で8GB)という膨大なサイズを食われてしまうのだ。

無効とするためには、スタートボタンからアクセサリ内にあるコマンドプロンプトを右クリックをし、管理者として実行を選択してコマンドプロンプトを起動させる。その後、起動したコマンドプロンプトの中で

powercfg.exe /hibernate off

としてエンターキーを押す事でhyberfil.sysが削除されるとともに、ハイバネーションが無効となる。もし、ハイバネーションを有効にしたい場合には同様の手順で

powercfg.exe /hibernate on

とするだけで元に戻せる。また、現在の状態を確認する時には

powercfg.exe /a

とすることで、現在ハイバネーション(休止状態・ハイブリッドスリープ)が有効であるか無効であるかが確認できる。

30人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (33)

  • お富さん

    2010/06/15

    実は私もNV4400持ってます・・実際死蔵しているとしか言えない状態なのですが・・(笑)これ見たらちょっとやりたくなりますね。お疲れ様でした!
  • anzuさん

    2010/06/15

    NV4400はCPUもmPGAとなっていて換装も可能だったりしますし、いろいろといじれる筺体としてはなかなか優秀なので、是非是非活用してやってください!(HDDの換装はあまりに簡単ですしネ!)LANも11n対応だったり、Flash10.1のGPUアクセラレーションにも対応していたりと値段の割に中身はかなりイケてますよー!
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