レビューメディア「ジグソー」

デカルチャーなスペックの超ハイエンドCPU!!

40days ダイナマイトレビュー 第2弾 Intel Core i7-980X Extreme Edition に選出して頂きました。
zigsowさま、Intelさま、レビュアーへの選出ありがとうございます。

プレミアムレビューでのレビューアーの初仕事として大役を任せて頂いたので
全力でレビューしていきます。

動作比較していく前提として、通常のPC利用時での動作比較を主目的とさせていただく為、
OSの軽量化やベンチマーク目的でウィルススキャンを停止させておく等の処置をしない状態での
計測となります。
その為、正確な比較数値ではないとご指摘を頂くかもしれませんが、ご容赦いただきたく。

レビュー用としてお送りいただいたCPUは、ロットナンバーは[3012A472]、
パッケージングされたのが2010/05/10の固体です。
ロットNo
ロットNo


それでは比較第1幕として、オーバークロック無しの状態で、
同じパーツ構成でCore i7 920とCore i7 980Xを動作させた時の
ベンチマークアプリケーションでの比較をしていきたいと思います。

☆☆☆☆☆☆第1幕 : Core i7 920 vs Core i7 980X 動作比較!!☆☆☆☆☆☆

★★★★第1幕検証環境★★★★

~~~~~~~~ 環境構築コンセプト ~~~~~~~~

Core i7 980Xの最大の特徴は、6コア/12スレッドという点にあると思います。
利用シーンは各個人のメインマシンを想定し、ゲームから動画編集まで
何でもこなせるマルチプレイヤーとしてのPCを前提とし、
以下の構成でパーツ選定しております。

・基本的にはIntel製パーツを採用!!
・6コア / 12スレッドCPU
・最新の64bit対応OSにメモリ6GB搭載
・システムドライブ以外に12TBのHDDディスク領域確保
・GPUにはDX9~10にて十分な性能を発揮するGPUかつ、CUDA処理対応
・今後の3D対応には、3D対応モニタと3D Visionキットの導入で対応可能
・空冷かつ、冷却効果重視のCPUクーラー利用し出来るだけ騒音は抑える

~~~~~~~~~~ 構成詳細 ~~~~~~~~~~

【CPU】
Intel Core i7 920(D0ステッピング)もしくは Intel Core i7 980X

【CPUクーラー】
Noctua NH-D14
(トリプルファンに変更:追加ファンSWiF2-120P)

【グリス】
サイズ Thermal Elixer SCYTE-1000

【マザーボード】
Intel デスクトップ・ボード DX58SO

【メモリ】
F3-10666CL7T-6GBPK (G.Skill製 Core i7 920時)
OCZ3X1600LV6GK (OCZ製 Core i7 980X時)
 ※両メモリ共に 2GB x 3枚Set
 ※CPU交換時にメモリが破損してしまった為、
Core i7 920と980X時で利用メモリが変わってしまいました。

【グラフィックカード】
MSI GeForce N285GTX SuperPipe OC
 @ドライババージョン:197.45 PhysX : ON

【HDD もしくは SSD】
システムドライブ:Intel X25-V Value SATA SSD 40GB(SSDSA2MP040G2R5)
データドライブ:WD20EARS-00S8B1(500GBプラッタ版 2TB) x 4本
WD10EADS(1TB) x 4本(RAID 0使用 in RAIDカード)

【RAIDカード】
Adaptec RAID 2405 (WD10EADSx4本でRAID 0構築)

【サウンドカード】
Auzen X-Fi Forte 7.1

【光学ドライブ】
BD-RE BH10NS30(BD-R10倍速書込対応 Blu-rayドライブ)

【ケース】
SilverStone Fortress SST-FT02B-W
※ケース18cmファンをAir Penetratorへ変更(HDD部分のみ)

【電源】
STRIDER PLUS SST-ST85F-P(80PLUS Silver)

【OS】
Windows 7 Ultimate(64bit DSP版)

【基本使用ソフト】
ウィルス対策 Kaspersky Internet Security 2010(ウィルスチェック強めの設定)

~~~~~~~~~ 動作比較方法 ~~~~~~~~~

Core i7 920を乗せた上記構成で構築し、OSインストール、最新セキュリティパッチ適用、
利用基本設定実施後、比較するソフトウェアの動作検証一式を実施後、
CPUをCore i7 980Xへ乗せ変えて、同様の動作検証一式を実施しました。
動作比較時には、室温24度を保つようにクーラーを入れて室温変化による
影響が少ないように配慮しています。

動作比較結果をごらんいただく前に、CPUの入れ替えについて
当方が気をつけている注意点も含めて書かせていただきます。

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現状、この様な感じでPC内部が構築されています。

これは、CPUを戻したときの完成形となるべき形でもあります。

CPUを変更する場合は、まず、マザーボードをケースから取り外す事をお勧めします。

横着してそのまま作業をしようとすると、思わぬミスが発生してしまう可能性が
ありますし、特に今回はバックプレート有りのCPUクーラーですので、
作業をPCケース内で終わらせようとする事は、一部のCPUメンテナンスホールを
備えたPCケース以外は無理です。

また、ケースのまま作業を行う事は、無理な体勢での長時間の作業をする事になりますので
体を痛めたりしてしまう事が心配されます。
逆に取り出してしまえば、机の上等で落ち着いて作業が出来ますので、
最終的なミスが少なくなると思います。

作業の流れとしては、以下の10段階の手順です。
01.GPU等の拡張カード一式を取り外す。
  【ここ重要!】元々の購入時にボードが入っていた袋(帯電防止袋)の中にしまうか
  袋の上に置く形で各ボードを一時的に保管しましょう!!

02.電源ケーブルなどを取り外し、マザーボードをケースから取り出す。
  【ここも重要!】マザーボードは購入時に入っていた帯電防止袋の上に置きます。


03.メモリを取り外します。
  ※ケースからマザーボードと取り外すまでメモリが抜きにくい場合です。
  可能であれば、ケースからマザーボードを取り外す前にはずして下さい。
  【ここも重要!】こちらも購入時のプラケースの中や、帯電防止袋の上に置きましょう。
  今回、私は取り外したメモリを適当なコピー用紙の上においてしまった為、
  メモリが静電気により壊れてしまった模様です。


04.CPUクーラーを取り外す。
  取り外したCPUクーラーはグリスをふき取った後、グリスクリーナーで
  きれいにしておきましょう。
取り外したCPUクーラー接触面
取り外したCPUクーラー接触面


05.CPUを取り外しましょう。
  CPUを取り外し、CPUのマザーボード側への接触面に元々ついていたプラスチックのカバーを
  つけましょう。その後、ゆっくりグリスをふき取りきれいにしてから、
  購入時の箱に戻して下さい。
CPUカバーオープン
CPUカバーオープン


06:新しいCPUを取り付け、固定しましょう。
  【ここ重要!】Core i7 980Xは珍しいことにCPUのマザーボード側への接触面に
  プラスチックのカバーがついていないので取り出しには注意して下さい。
パッケージ比較
パッケージ比較

  マザーボードに固定が出来たら、グリスを塗ってCPUクーラーを取り付けます。
  ※今回のグリスの塗り方は、米粒より少し大きい位の1塊を中央部分に出し、
  CPUクーラーで押しつぶして(少しぐりぐりとツイストする)広げるスタイルを採用。

07:メモリなどケースに入れた後に取り付けにくいパーツを先に取り付ける。
  今回メモリが取り付けにくいのでケースに戻す前に取り付けます。

08:マザーボードをケースに取り付ける。
  ケース内の取り外した配線等を引っ掛けないように気をつけつつ、固定します。

09:必要な配線を実施します。
  拡張カードの配置を想定し、配線できるケーブルは、先に取り付けます。

10:拡張カードを取り付けます。
  GPU等の拡張カードを取り付け後、各カードに必要な電源ケーブルを取り付けし、
  ケーブル類をきれいに取りまとめます。

上記の手順で入れ替えをし、起動時に、ケーブルがFANに巻き込まれたりしなければ、
OKです。起動時にエラーなど出た場合は、拡張カードなどをはずした最小構成で起動し、
エラーの原因を特定するようにしてください。

なお、新しいCPUを認識すると、以下のようにハードウェアの認識をした旨のメッセージと
再起動を促されますので、再起動してくださいね!!
ドライバ認識の報告
ドライバ認識の報告


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それでは、定格状態でのベンチマーク結果を比較していきます。

~~~~~~~~~~~ CPU-Z ~~~~~~~~~~~

まずは定番のCPU-Zの表示比較です。

相違点について赤線で引いています。

QPI Link スピードも上昇してますし、コア数が 6コア/12スレッドと
きちんと認識されてますね。
性能がどれだけ上がるのか楽しみです。
PC起動時、Windows起動時、Windowsアイドリングした時の
消費電力比較は次のようになります。

コアが増えているのに、あまり変わりが無いというのが印象的でしょうか。
32nmプロセスで製造されているので効率的であるということでしょうね!

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~~~ Windows 7 エクスペリエンス インデックス ~~~

Windows 7には相対的な性能を数値化できるエクスペリエンスインデックス機能があります。

全体が満遍なくよい数値を取れることで、相対的にスペックの高いPCと判断します。

Core i7 920搭載時と、Core i7 980X搭載時の比較をして見ましょう。

プロセッサの値が7.5から7.8にまで上昇していますね♪♪
最大値が7.9なので、非常によいスコアです。

面白いのがメモリのサブスコアが上がっていることです。
メモリ自体は920と980Xの時に利用しているメモリが違うのですが、
920の時にはXMPを利用し、DDR3-1333で動作させていました。
980Xの場合には、新しいメモリが1333だとうまく動作しなかったので、
DDR3-1066での動作させています。
結果、性能が低い設定の980Xでも、総合的には非常に快適なので
7.9という判断なのでしょうね。

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~~~~~~ PassMark PerformanceTest ~~~~~~~

パフォーマンステストは、27種の速度テストを行い、PCのベンチマークを
客観的に調べることができるソフトです。
CPU以外同じ構成の場合は、どのような変化があるでしょうか。

PassMark Rating値は大きく上がっています。

Summaryで確認すると、CPUの項目が大きく上がっているので、
比較のために掲載します。
Core i7 920
Core i7 920

Core i7 980X
Core i7 980X

どの値も、1.5倍~2倍の数値になっていますね!!
CPUの性能が比較対象の920から大きく上がっています♪♪

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~~~~~~~~ Super PI mod1.5 XS ~~~~~~~~~

このソフトでは、π(円周率)の計算を行い、指定量のデータまで
計算完了するまでの時間が、1秒以下まで計測されます。
CPU単体の速度を比較するのにもってこいなので、全計算を実行してました。
π
π

よく比較計測される1Mでは、2.722sも短縮されてますね!
最大の32Mの計算では、2分も短縮されています♪♪
デフォルトのクロックの高さが結果に反映されていますね!!

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~~~~~~~~ Futuremark 3DMark06 ~~~~~~~~

3DMark06 Build 1.2.0(including 1901 update)を動作させた時の比較です。


全体のスコアが約3000ポイントも増えており、CPUだけのスコアも2000増えていますね!

UPした数値を比較すると、やはりCPUの伸び率は高いですね!
これは、DirectX 9世代のゲームの動作がかなり期待できそうです!!

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~~~~~~~ Futuremark 3DMark VANTAGE ~~~~~~~

3DMark Vantage Build 1.0.2(including 1901 update)を動作させた時の比較です。
このソフトはDirectX10以降専用のソフトなので、最新のゲームを動作させる場合の
有効な指標となります。
※今回は有料版の全機能チェックで実施しています。

まずは、Performance(画面サイズ:1280x1024ドット:ミドルクラスPCを想定)の実行結果です。

次は、Extreme(画面サイズ1920x1200ドット:ハイエンドPCを想定)の実行結果です。


どちらの結果の場合も、CPUスコアが非常に大きく伸びているのが分かりますね。
DirectX10でのゲームの処理がコア数分反映されて快適にゲームができそうです!

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~~~~~~~~ CINEBENCH R10 & R11.5 ~~~~~~~~

CINEBENCH R10とR11.5はどちらも定番の3Dベンチマークソフトです。
CINEBENCH R10
CINEBENCH R10

CINEBENCH R11.5
CINEBENCH R11.5


R10の結果を見ますと、1CPUとしての処理能力も大まかに順当な数値でUPしています。
Core数がが4個→6個となったので、順当に3割UPとなるかと思ったのですが、
マルチコア処理で約4~4.7割の数値UPはなかなか良いのではないでしょうか!!
R11.5では、参照となるほかの構成もあるのですが、AMDの12C / 12Tの結果よりも
約1ptsほどよい結果を残しているのも印象的ですね!!
圧倒的なスペックだと思います!!

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★★★★第1幕所感★★★★

各種確認ソフトや、ベンチマークソフトを実行してみた結果、
やはり、最上位CPUの性能を遺憾なく発揮し、見事な結果を示してくれました。

CPUを Core i7 980X に変えることにより、ベンチマークだけでなく、
数値に表すことの難しい通常の使用においての何気ない操作、
例えば、iTunesの起動がi7 920と比べて1秒強短縮されたりと
日常的に使うソフトの起動が早くなり、ストレスを感じることが
より少ないマシンになりました。
流石ハイエンドCPU!!と感激しています♪♪

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☆☆☆第2幕 : Core i7 920 vs Core i7 980X 動画エンコード比較☆☆☆

第1幕の構成において、ハイエンドCPUを特に必要とする
動画エンコードを行った場合の比較します。

エンコード比較に利用するソフトはペガシス社の TMPGEnc 4.0 XPress です。
このソフトはマルチコアに対応していますので、今回のレビューにはもってこいです。

エンコード元となるファイルは、TVを録画したMPEG2のtsファイルです。
詳細は以下の通りです。

・映像サイズ : 1440x1080
・アスペクト比 : 16:9
・フレームレート : 29.97fps
・ビットレート : 20000kbis/sec
・音声 : AAC 48.00kHz

このファイルをCMカットを行いつつ、iPod Touchで見れる
H264形式のMPEG4ファイルを作成してみようと思います。
CMカットにより、30分のファイルは24分30秒にカットされます。

作成するMPEG4ファイルの設定は、以下の通りです。

・映像サイズ : 640x360
・アスペクト比 : 16:9
・フレームレート : 29.97fps
・ビットレート : 最大ビットレート2500kbis/sec
         平均ビットレート1500kbis/sec
・レート調整方法:2パス 可変ビットレート
・音声 : AAC 48.00kHz 160kbits/sec

作成比較を行う方法は、次の3パターンを比較します。

※フィルタリングに CUDA を使用:映像フィルターの処理に CUDA デバイスを使用します。
※ハードウェア映像デコーダーを使用:MPEG-1/2 映像のデコードを CUDA デバイスにて行います。

なお、元データの読み出しディスク、一時データ保存ディスク、
作成データ書き出しディスクは、全て物理的に別ドライブにしております。

また、確認の為、それぞれ2回エンコードを実施し、誤差が数十秒以内である事を
確認していますので、ドライブ環境依存は少ないと判断しています。

それでは、エンコード完了時間の比較ですが、結果は以下の通りです。


①では30%もの処理時間改善が見られますね♪♪
レート調整方法を2パスで計算実施しているのに、
映像の実時間よりも短い時間でエンコードが出来ています。
映像を大量にエンコードする方にとっては、10分の短縮は非常に意味があります!!

②でも、CPUの恩恵で処理時間の短縮がされていますが、
①よりも処理時間がかかってしまっています。
シングルコアでも処理性能が上位の方であるGeForce285のCUDAで処理を行うよりも、
Core i7 980XでCPUで処理を実施したほうが優秀って事ですね!!

③はiPod用に全てのフィルタリングをONで実施する方はおられないと思いますが、
CPUよりCUDA処理を当てにされる方も多いかと思われます。
一番重い処理でCUDAを使用される方でも、CPU交換の恩恵がかなりあることが
証明できていますね。

なお、③と同じ条件で、Core i7 980XのCPUを使用し、CUDAを使用しないで
変換を実施した場合は、1時間16分15秒で処理が完了します。
CUDAに処理を任せるよりも、Core i7 980Xを導入できるのであれば、
CPUのみで変換を実施したほうが高速であるという結論に至りました。

★★★★第2幕所感★★★★

Core i7 980Xの性能を甘く見ていたわけではないのですが、結果として、
非常に有効な時間短縮が実施できました!!
高速であると思っていたCUDA処理を必要としない高性能さは
投資の価値がとても高い物であると言わざるを得ません。

チェックした全ての変換方法について、レート調整があいまいでよければ、
1パス計算で変換を実施すると上記の半分くらいの時間ですむので
一晩中パソコンつけっぱなしという状況はもうなくなるのかもしれません。

タスクマネージャーのCPU使用効率は100%にはなる事が無かったので、
メモリを余裕を持って乗せていれば、エンコードをしつつ、他の作業も
楽々出来てしまいます。
読み書きのドライブさえきちんと分ければ、メインマシン内で
ブラウジングや音楽を聴くなどの他の作業をしつつ、
動画エンコードを無理なく実施するという夢の環境を
提供してくれることは間違い無しです。

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☆☆☆第3幕 : Core i7 980X 常用オーバークロックテスト☆☆☆

第1幕から第2幕において、圧倒的な性能を見せてくれた
Core i7 980Xですが、さらにオーバークロックをして、
性能を引き出してみましょう。

趣旨としては、瞬間的なベンチマーク用のオーバークロックではなく
常用できる範囲でのオーバークロックを目指します。

また、オーバークロックの手法としては、電圧を上げて、動作周波数を
上げる方法が一般的ですが、場合によっては故障してしまうこともあるので、
出来るだけリスクを回避する為に、このCore i7 980Xの特徴である
倍率ロックフリーという特性を生かしてみたいと思います。

通常のCPUでは、最大出力での動作時の倍率は固定されています。
これは、例えばCore i7 920の場合、定格では133MHz x20 = 2.66GHzで動作し、
Turbo Boostが働くときには、最大倍率は22倍の2.92GHzとなり、
また、Turbo Boostの倍率も、TDPの範囲内で定格では4コア利用時20倍、
3~2コア利用時21倍、1コア利用時22倍と段階的にUPする固定の
隠しパラメーター設定になっています。
この最大20倍~22倍という値をCPU利用毎に任意でBIOSを変更できる為、
ロックフリーと言われます。

リスクを低くする為に電圧その他の設定は変更せずに、
定格の状態での電圧の設定で通常の定格以上の性能を引き出す
=倍率の変更だけでどこまで性能を引き出すことが出来るのか
チェックしていきます。
※なお、マザーボードのデフォルト設定を読み出すと定格の周波数が
 135MHzと設定されるので、この周波数で設定をしています。

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注意:オーバークロックは諸刃の剣です。定格運用以外の動作をさせた場合、
メーカー動作保証外とはり保障は無くなりますし、場合によっては
CPUやマザーボード、その他のパーツが故障する場合もあります。
また、パーツ自体の寿命も短くなる傾向があるので、
安全・安定を望まれる方にはお勧めすることは出来ません。
最近の雑誌ではオーバークロックが安全かつ非常に簡単であると
誤解を生むような記事が多いですが、リスクを十分に理解した上で、
リターンを求める方のみ実施してよい使い方です。
このレビューを読んで行った行為によって、仮に損害が発生しても
garpおよび、Intel、zigsow、使用パーツの各メーカーはその責を負いません。
####################################################################

まずは、マザーボードのBIOS画面で現在の設定を確認してみます。

DX58SO-BIOS
DX58SO-BIOS


上記の画像の赤枠の部分(倍率変更)は通常のCPUの場合表示されていません。
また、TDC(熱設計電圧)とTDP(熱設計電力)も通常は表示されていませんので、
かなりCPUの設定をカスタムできるということですね♪♪

リスクを減らす為に、TDCとTDPは初期設定のままで進めていきます。

各CPUの動作倍率ですが、当初は最大26倍(1コア時27倍)で設定されていますが、
まずは6コア使用時の上限を確認する為に全ての倍率を同じにし、
1ずつ上げてチェックしてみましょう。
上限であるか確認する方法としては、prime95を30分動作させて停止しないか確認しました。

6コアでのテストでは、30倍はOSは起動しますが、prime95を動作させるとエラーとなるので、
6コアでの利用時は最大29倍の動作まで問題ないと結論付けました。

では、6コア使わない場合はもう少し倍率上げても大丈夫ではないかという事で、
1~5コアを使うときの倍率を同様に1ずつ上げて確認しました。
※prime95には任意のCPUの計算を止める機能があるので、それを利用して
 1コア分(2スレッドの計算)を止める事でチェックしています。

同様に、1~4コア、1~3コア、1~2コアと試して行き、
最終的には次の設定で落ち着きました。
DX58SO-BIOS-2
DX58SO-BIOS-2

1~2コア利用時:31倍(x135MHz=4.185GHz)
3~5コア利用時:30倍(x135MHz=4.050GHz)
6コア利用時:29倍(x135MHz=3.915GHz)

夢の4GHz台に楽々突入ですよ!!
ハイパースレッティングやTurbo Boost機能を犠牲にせずに
このスペックはすごすぎます!!
もう、感動して言葉が出ないんです。嗚呼、すごくうれしい♪♪

ちなみに、prime95を実施すると、CPUがフルロード状態になり、
発熱が高いとTDPの範囲内に収まらなくなるのでTurbo Boostが
最大まで行かない事がCore i7 920の時は多々ありました。
電圧を盛っているから発熱が大きいのは仕方が無いですが、
ここまでの性能(周波数)には達成できていませんでした。

それが、Core i7 980Xではどうでしょうか、
発熱が少ないのでTDP制限による倍率下降が発生しにくい=ずっとTurbo Boostで4GHz Over!!

空冷最強といわれるCPUクーラーを利用はしているので、廃熱効率が
いいのは分かっていたんですが、電圧をかけていない事もあるんでしょうが、
CPUの発熱も6コアに増えているのに、高周波数動作時でも
65度以下(@室温24度)なので、発熱がぐ~~~~~んと
さがっているという印象的ですね~。
さすが32nmプロセスで製造されたの最新CPUは違いますね!!

さて、動作周波数がUPしたのだから、どれだけ性能UPしたのかが気になる所・・・
ということで、いくつかベンチマーク等を実施してみました!!

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~~~ Windows 7 エクスペリエンス インデックス ~~~

オーバークロック後に再計測を実施した結果・・・
残念ながらCPUスコアは変わりませんでした。
CPUスコア7.9の壁は厚いですね。




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~~~~~~ PassMark PerformanceTest ~~~~~~~
オーバークロック後は全体的に7.9%の性能UPです。



詳細数値を比較すると、だいたい各項目10%前後の数値UPとなっております。

Core i7 980X
Core i7 980X

Core i7 980X OC
Core i7 980X OC


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~~~~~~~~ Super PI mod1.5 XS ~~~~~~~~~

16K計算こそ数値変わらなかったものの、それ以上の容量計算において
全体的に約10%前後の短縮になっています。

π
π


1M計算が10秒切れなかったのが惜しいですが、十分な性能を発揮しています♪♪

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~~~~~~~ Futuremark 3DMark VANTAGE ~~~~~~~

Performance(画面サイズ:1280x1024ドット:ミドルクラスPCを想定)

Extreme(画面サイズ1920x1200ドット:ハイエンドPCを想定)


CPUのスコアが5~7%上昇しています。
処理が重めのゲームなどでは十分なスペック改善になりそうですね。

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~~~~~~~~~ TMPGEnc 4.0 XPress ~~~~~~~~~

第2幕において比較した3パターンにおいてどのような性能向上が
見られるかチェックしてみます。

変換パターン


※フィルタリングに CUDA を使用:映像フィルターの処理に CUDA デバイスを使用します。
※ハードウェア映像デコーダーを使用:MPEG-1/2 映像のデコードを CUDA デバイスにて行います。



全体において、処理時間を短縮してくれました。

①では約2分弱の短縮ですね。2分弱の時間短縮は
大量エンコードする人にとっては非常にありがたいです。

②では、GPUの処理があるため短縮率も時間もあまり変わりませんね。

③では約6分強の短縮になっています。例えば色々とフィルターかけて5個の動画を
編集したらそれだけで30分の処理時間差となるので、すごい結果です。

CPUをオーバークロックする事で非常に効率のよいエンコード時間の短縮が
出来ることが分かりましたね♪♪

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★★★★第3幕所感★★★★

安全なオーバークロックはありえはしないのですが、
比較的安全な範囲と想定されるオーバークロックで
これだけの処理性能のUPは素直に驚かされます。

安全マージンを少なく取って電圧を上げてオーバークロックすれば
もっとすごい成果を発揮してくれると期待できるCPUですね。

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★★★★★ 総括 ★★★★★

長いレビューを読了いただき、ありがとうございます。
全体を通して、Core i7 980Xが非常によいスペックの
CPUである事をご説明できたかと思います。

本レビューを通して、まず、基本性能の圧倒的な高さに驚き、
オーバークロックでの4GHzオーバーを難なくこなす底力には
2度目のデカルチャーな体験を与えてくれました。

こんなに良いCPUのレビューをさせていただいて、
Intel様、zigsow様にとても感謝しています!!

導入には非常に高価なCPUではありますが、
大量の動画などの処理を短時間で終わらせたい!!という
要望がある方には非常におすすめなCPUだと断言できます。

今回のレビューである「40days ダイナマイトレビュー 第2弾 Core i7-980X Extreme Edition 」の
メインページは以下のアドレスです。
他のzigsowユーザーの方の切り口が違う980Xのレビューが掲載されていますので、
ぜひぜひご覧になって下さい!!
http://zigsow.jp/com/intel/review/gulftown/

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