「SP120 HIGH PERFORMANCE EDITION」( CO-9050007-WW )をレビューさせていただきます
CORSAIRブランドで防振ラバーマウント&カラーリング採用のAF140・AF120・SP120計5種が発売されています。 まずAF / SPってのが何だろうと・・・英語のページでは
Airflow / Static Pressure となっていました。静圧は Static Pressure っていうのか~初めて知りました
左はブレード9枚のAF120シリーズ 右はレビューさせていただくブレード7枚のSP120シリーズ
AF120・SP120共に通常モデルと高性能モデルがありSP120であれば HIGH PERFORMANCE EDITION と QUIET EDITION になります
全モデル(5種)で共通する他社FANとの大きな違いは3つ
・直進性の高いエアフローを作りだすカスタムハウジング
・共振やノイズを抑える防振ラバーマウント
・ドレスアップが可能な3つのカラーリング
最大の特徴は、商品の設計段階からエアフローの直進性を重視しているところ
その性能には期待が持てるけど、どうレビューすれば静圧性能を表現できるだろうか・・・
用意したのは5cm角の方眼が並んだ工作用カッティングマットとブックスタンド
ブックスタンドのサイドに風を受けるようにケント紙をつけてブレ幅を撮影してみます
主な比較は、同一風量での性能差 ファンの同一回転数での性能差 この2点を見てみます
◆◆◆ 同一風量での性能差(5.8CFMの違いがありますが同一として検証)
左:サイズの静音ファンKAZE JYUNI M 右:SP120 HIGH PERFORMANCE EDITION
68.54CFM 62.74CFM
まずは接続前の状態
上段:ファンから5cmの距離で撮影。すでに差が出ています
中段:ファンから15cmの距離で撮影。左のサイズ静音ファンは風のムラが強く・・・
下段:ファンから35cmの距離で撮影。左は風を感じる程度でブレブレ、右のSP120 HIGH PERFORMANCE EDITIONはまだまだしっかり押さえつけています
SP120 HIGH PERFORMANCE EDITIONは100cm以上離れても風を感じるぐらい強力です。2300rpmなのでファンノイズは相当ですが・・・
小型のmicroATXケースのサイドパネルに9cm/12cm変換アダプタを設置してサイズ SAMURAI ZZを1ファンで冷やせるようにしています
ファン無しだと60℃を超えて更に発熱しますが38℃/31℃と順当に下がっています
◆◆◆ ファンの同一回転数での性能差
12cmファンで2300rpmという対抗馬が見当たらなかったので、またまたサイズブランドのGlide Stream 120(隼120)PWM1900rpmファンを購入
SP120 HIGH PERFORMANCE EDITIONには付属の電圧変更ケーブルを使用し同じ1700rpmで比較
しかし・・・ 4pinで接続しているのに隼120の回転数が1300rpm以上に上がらない。仕方なく隼120のMAX1900rpmとSP120 2300rpmを比較
こちらは動画でファンノイズを確認します ↓撮影の状況
左:Glide Stream 120(隼120)PWM1900rpm 右:SP120 HP 2300rpm
ファンから30cmの位置にデジカメを置き、録音マイクが真ん中になるように設置(三脚は使いませんでした)
驚きの結果に! 400rpmの差はあるがSP120 HIGH PERFORMANCE EDITIONの方が耳障りなノイズが少ない
大きな特徴は上で挙げた3つだと思っていたけど 「回転抵抗を低減させたハイドロリックベアリング」 これも静音にいい影響を与えているようです(軸の発熱も低い)
静圧性能に関しても隼120はKAZE JYUNI Mと同じく、排気側ですぐに風が拡散しています。SP120 HIGH PERFORMANCE EDITIONの風量62.74CFMにに対して隼120(1900rpm)は108.83CFMと圧倒的な風量があり、ファンから
10cmの距離:隼120 1900rpm の方が風が拡散しつつも風の勢いが強い。パワーでゴリ押ししている感じ
20cmの距離:風の勢いは両者ほぼ同等
30cmの距離:SP120 HP 2300rpmが勢いで逆転。やはり風がブレにくく遠くまで到達している
純粋に静圧性能を求めたい人にはSP120 HIGH PERFORMANCE EDITION
静圧はそこそこで風量も欲しい人はCFMの数値を重視しての商品選び
という感じでしょうか
検証結果ですがいわゆる静音ファンや静圧性能を考慮していないファンは排気側ですぐに風が拡散しておりCPUクーラーや水冷システムのラジエターの冷却ではクーラーの性能が生かし切れていない事がわかりました。
特にヒートパイプが何本もある分厚いCPUクーラーには静圧性能の高いSP120がいい選択肢になると思います。
追記
SP120 HIGH PERFORMANCE EDITIONの使用方法について色々考えてみました
静圧性能・風の到達性能を考えるとPCケース全面やサイドパネルからCPUに向けて風を送ったり、トップフローファンとして使用しマザーボード等を含めて冷やす
こんな使い方がSP120の性能を活かせるのでは?
パッケージ内容
見にくいのですがリング赤は裏 リング白は表 4か所にツメがあります
他には電圧変換ケーブルと取り付けネジ4本 リングは赤・白・青の計3個
SP120製品特徴
左:隼120 右:SP120
・直進性の高いエアフローを作りだすカスタムハウジング
ぱっと見はSP120の方が風が拡散するんじゃないかと思うぐらい排気側でフレームに大きく角度がつけられています
・共振やノイズを抑える防振ラバーマウント
隼120のゴム足は4隅・表裏で計8個 簡単に取り外しができるけど防振効果はイマイチ?
SP120の防振ラバーはネジ留めの為プラの支柱が埋め込まれています。これが逆にネジの締めすぎで傷めた際には取り換えができず相当なショックを受けます; ;
防振ラバーを痛めたくない人はホームセンターでワッシャー付きのネジを買うといいかな
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今回のレビューで色々調べて勉強になったのは
・ACモーターファン DCモーターファンで騒音測定方法が違う
・ファンの直列運転は静圧アップ 並列運転は風量アップ
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