「名探偵コナン」。漫画家青山剛昌の作品であり、週刊少年サンデーを代表するマンガとして2017年現在も20年以上連載されている長編。この漫画を原作とするテレビアニメもまた20年以上の歴史を誇る長寿番組。この番組、自分はチラチラと数回観たにすぎないのだが、最近お気に入りの声優洲崎綾が声優を目指すきっかけにもなった番組ということで最近になって関心度が増した(彼女が作中の灰原哀役の林原めぐみにあこがれて声優を目指したというのは有名なエピソード)。
そして当時全くそれとの関係性などを考慮することなく、アーティストの縛りで入手したシングル“風のららら”。このシングルは倉木麻衣の17枚目のシングル。「Love, Day After Tomorrow」でのミステリアスなデビュー当初、当時のDIVAブームと相まってシングルをかなり手に入れたが、その後彼女の作風から洋楽系の薫りが薄れ、少し離れていた。しかし、彼女のある時期までの全シングルをオークションで一括入手する機会があり揃えたもの。
倉木麻衣とTVアニメ...というのがナゾの帰国子女風に売り出した初期のイメージが強い自分にはあまりピンとこなかったが、先日CDを探っていてハラリと特典のアニメのカードが落ちて「そうだったんだ」と。
調べると「名探偵コナン」はアニメチックな主題歌ではなく、当時のヒットメーカースタジオと組んで半年おきほどのスパンで主題歌を変更しており、ZARDやB'z、愛内里菜なども手掛けている。倉木麻衣も2017年2月現在8回もタイアップしているみたい。
コナンの方は詳しくは識らないので、「合っている」のかどうかは不明だが、歌自体はさわやかでキャッチー。
その「風のららら」。いわゆる「シングルA面」にあたる1曲目は、コナンの主題歌のアレンジ違いが選ばれている。編曲はCybersoundでこれは彼女のデビューシングル“Love, Day After Tomorrow”の編曲者(チーム)で、ボストン(アメリカ)のメンバー。ふわふわとしたイントロから、ソリッドなAメロに続き洋楽タッチとなっているが、サビの感じだけ日本語詞に合ったメロディライン故ちょいとJ-POP寄りですこし、アレ?と。
「gonna keep on tryin’」はこの作品唯一の表題曲以外の曲。楽曲は麻衣に多くの曲を提供するYOKO Black. Stoneこと石黒洋子。生ギターのカッティング中心にリズムマシンが絡む淡々とした曲で、英詞のコーラスが絡んで日本語詞なのに洋楽の薫りがする。サビでの長調への転調と、サビ終了後2ndコーラスへの繋ぎは間髪入れず重ねるように短調に戻るアレンジが粋。
3曲目はTVアニメで使われたアレンジの「風のららら -TV on air version-」。こちらは、ZARDの「明日を夢見て」などの編曲で知られる小林哲がアレンジ。アコースティックギターのカッティングをバックに軽やかな感じの作品に仕上がっていて、印象的。トータルとしての出来は1曲目より良いかも。ただ、「倉木麻衣らしさ」は薄く、彼女でなくても...という気はする。
タイアップ曲は露出が増えるし、それが人気アニメならなおさら。そういう意味でタイアップしたのだろうけれど、かつてチラ見したアニメの内容とはなんかズレがあるような...マ、軽やかで明るい3曲目が少年漫画をベースとするアニメの主題歌として選ばれたのはわからくもないが、それが「倉木麻衣の作品」としてリリースされるときに洋楽風のアレンジの方が1曲目に選ばれた事にちょっと迷いが感じられる、そんなシングルです。
【収録曲】
1. 風のららら
2. gonna keep on tryin’
3. 風のららら -TV on air version-
4. 風のららら -feel the wind mix-
5. 風のららら -Instrumental-
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購入金額
180円
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購入日
2012年03月18日
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購入場所
Yahooオークション
白輝望さん
2017/02/05
私にとっては同じくコナンのタイアップ曲で「Secret of my heart」(調べたら3rdシングル)が一番思い出深いので、初期の倉木麻衣=コナンのイメージです。
cybercatさん
2017/02/05