昭和10年です。
ぞっとしますね。50年以上経過した今でも、ぞっとします。
日本三大奇書の中でも最高傑作と言われる所以が良く分かりました。
読む進めるのが怖いと思った小説はこれが初めてです。
名目上は「探偵小説」(いわゆるミステリ)に分類されていますが、実際に扱われている内容はSFだったり、歴史だったり、遺伝子学だったりとジャンルがごてごてに交じり合っていて「コレ」と特定できません。
そして、その内容も「こういうものです」と上手く説明出来ないです。
上巻は、事件に引き込むための導入部分ですが、最初はゆっくりと話が進みますが、中盤を過ぎたあたりでいつの間にか加速し、物語の世界にぐいぐい引き込まれます。油断していると最初はどういった内容だったのかすら忘れてしまうほどの力があります。
夢野久作が途中で展開する精神理論やキチガイ地獄に対する解説に自分の認識の甘さ+その世界での常識(?)をまざまざと見せ付けられて、しかもそれが書かれたのが自分が生まれるよりもずっと昔であったという点で衝撃に次ぐ衝撃で、頭の中がごちゃごちゃになりました。
……という事で、続きは下巻へ!(笑)
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購入金額
525円
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購入日
2007年頃
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購入場所
どこかの本屋さん
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