宮崎アニメ(監督作品)は(映画化されたものは)すべて観ているが、その中ではcybercatのなかでやや特異な位置にある作品、「紅の豚」。
恋、しかも大人の恋が語られていて、主義を貫く男と彼を見守る女の物語。
強いて言うなら、最新作にして最終作「風立ちぬ」にやや近いが、それよりも「古き良きものへの憧憬」が強く、まとう雰囲気は「天空の城ラピュタ」の「こみ上げる懐かしさ」。
時々無性に観たくなってしまう作品。
以前、特装版のサントラを紹介したが、
これは原作。
...つか「紅の豚」のエッセンス、というか。
この映画にはいわゆる原作本、というものはなく、、模型雑誌の「モデルグラフィックス」に連載されていたややマニアックな兵器を取り上げた「宮崎駿の雑想ノート」の一章「飛行艇時代」がコアアイデア。この「宮崎駿の雑想ノート」では各国兵隊は擬人化された動物で表されていた。
イギリス人は犬、ドイツ人やロシア人は豚など...でもなぜかポルコ・ロッソ(イタリア人)は豚だけど。そんで映画も「豚」なのかな。最初のカラーの部分15ページが「原作」にあたる「宮崎駿の雑想ノート」の「飛行艇時代」の部分、中間部には映画の設定(ポルコの愛機の3面図とかボツったエピソードとか)の開陳、後半はマニアックな知識ぎっしりの薀蓄談義。
「紅の豚」の「原作本」としてみるとツライかな。でも、それを作った宮崎駿の頭の中まで理解したい!というファンにはおすすめ。これを読んだ後に映画を観返すと「フムフムなるほど」とニヤリする事は請け合い。
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購入金額
1,890円
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購入日
2014年01月頃
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購入場所
書泉ブックタワー
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