気が付くのが遅れてしまい、申し訳ありません・・・(滝汗

正直な所、第４番はそれほど聴きこんでいなかったのであまり多くを知らないのですがこの演奏ならきっと、と思っておりました。でも良かった～、お気に召していただけて。

改めて聴いてみましたが、本当に自然。何もかもが満ち足りていて不足が無い。しかし決してつまらない演奏ではなく、ニュアンスに富んだ物悲しくも美しい木管、力みは一切無いのに雄渾な金管、有機的でふくらみのある弦楽器群、そしてテンポは意外と動かしているのに作為というものを全く感じさせないヴァントの棒・・・。この４番は他のものと違ってロマン的要素を演奏に求められ、８番や９番と同じ調子で演奏してしまうと干からびた面白みの無いものになりがちですが、そこはさすがはヴァント、これほどまでに潤いのある、しかも荘厳で至純の名演を成し遂げましたね。

ブルックナー指揮者として元々名高い彼ですが、最後に更にこれほどまでの高みに到達していたのですねぇ・・・。有名なBPOとの演奏も良い意味で緊張感のある素晴らしいものですが、彼の手兵とのこの演奏の方が私は圧倒的に好きです。

げるねおさん、いつもありがとうございます。

この盤は本当に良い演奏で、推奨していただき本当に感謝です。

変なもので、ひよこが最初に見なものを親と誤解してしまう刷り込みではないのですが、実際に自分たちが演奏すると、その時はぶつぶつ言っていても何となくそれが標準になってしまいます。（逆に言えば呪縛にかかるということになります）

この演奏は、そういう意味からも心地よく聴けて、何となく自分たちの演奏もまんざらではなかったなと、逆に勇気づけられました。