ゲーム業界に革命を起こしただけではなく、コンピュータの普及速度までをも加速した。
のではないか、と、私が考えるRPG。
それが、ウィザードリィです。
D&DというテーブルトークRPGの電子化という部分ではローグに一歩遅れる形かな。
どちらも、ゲームとしてのD&Dから面白さのエッセンスを上手く抽出していますね。
故に、様々なゲームに影響を与えていますよね。
シンプル イズ ベストを目指す姿勢
D&Dというか、テーブルトークRPGの根源じゃないかな、と私が考えているのが、
「ごっこ遊び」です。
アニメや小説、絵本だったり、と様々な物語、その登場人物になりきったり。
或いは、それらに影響された自分たちの創造した世界の物語の中の役だったり。
友達同士で公園で遊んでいた時には、雰囲気や力関係や、口の上手さなどで、判定していましたが、テーブルトークRPGでは、サイコロやトランプなどを使って、色々な「やりたい」「出来るハズ」な出来事を判定します。
それをコンピュータ上で処理する事によって、一人でも、その遊びの一つであるD&Dを楽しめるようにしたものの一つがウィザードリィです。
限られた処理能力で動作するように、情報量を少なくしながらも面白さを追求する為に、必要な要素だけに絞ってきた結果。
現在においても、厳選された要素であるが故に、ウィザードリィは面白いです。
派手な演出もありませんし、舞台となる迷宮の広さも、今流行りのものに比べれば、小さなものでしょう。
キャラメイクも名前と性別を決められる位。
戦闘時には、物理攻撃、魔法使用、アイテム使用、逃走、待機、の五つ。
必殺攻撃やスキルなど使えるわけも無く。
迷宮探索時にも、選択出来る行動も少ないです。
シンプルです。
アイテムも、店売り、宝箱からのドロップ、イベント入手のみ。
素材を集めて作成だとか、改造とか、強化とか、そういう事は出来ません。
それでも、プレイする事は楽しいですね。
それがウィザードリィ。
そして、この「ウィザードリィ外伝ー五つの試練ー」でも、基本のシナリオでは、それを再現しています。
シンプルだけれども、面白い肝の部分かな、と私は考えます。
アプリ自体の設計が古いので、不便さがあります。
ゲームの中に込められている要素は、古びて色褪せていくものは少ないかな、と考えます。
しかしながら、動かしているアプリやシステムは、間違いなく古いですね。
特に気になるのは、ウィンドウの表示解像度。
これが一番時代を感じさせるものでしょうかねぇ。
このゲーム、「ウィザードリィ外伝ー五つの試練ー」は、同シリーズの「戦闘の監獄」の続編として製作されている為に、設計段階からWindowsXPを主戦場に考えていたのでしょう。
640×480の表示領域は、フルHDの液晶が標準的になっている現在の環境では小さすぎて文字が読みづらいです。
表示の拡大縮小は、フルスクリーン(倍率アップではなく液晶側の解像度を変更する)のみで、ウィンドウのサイズ変更は出来ません。
マルチモニタの環境の私としては、五つの試練に実装されているフルスクリーン化は、他のアプリなどの配置が崩れてしまいますので、プレイの度に再配置をし直す手間を考えると、選択肢に入りません。
そもそも、画面一杯に拡大するのではなくて、液晶の解像度を640×480に強制的に変更するので、ドットが引きのばされて綺麗には見えないのですよね。
この解決の為には、ウィンドウ内を拡大して、当該ウィンドウを覆うように表示するソフトを使用しています。
また、BGMのボリューム調整が、OS側のミキサーでしか操作できないのも、時代ゆえのものかなあ。
今のゲームだと、アプリ自体でボリュームコントロールがありますけれども。
WindowsXPのものだと、マルチタスクという事もあまり推奨されていませんし、そうなればアプリの音量の制御は、PC自体のもので行うのが普通だったんじゃあないかな。
今時のゲームと比べてしまうと、ひと手間掛かるのが注意点ですね。
ウィザードリィの面白さ、それが凝縮されたソフト
気になる部分はありますが、それは、まあ、発売時期、設計時期の古さでしょうから、脇に置きましょう。
探索、戦闘、アイテム獲得。
その繰り返しで、キャラクターを育てていく。
シンプルに楽しいです。
ウィザードリィの楽しさ、面白さを真っ直ぐ再現したという感じが、私はしっくりきます。
ウィザードリィが大好きな人達が作ったのだなあ、と実感するソフトです。
と持ち上げつつ、実は、ソフトに収録されている五本のシナリオは、まだプレイしてませんw
ユーザーシナリオの「後漢異伝ー三國志異聞ー」「ノッキーの井戸」の二本をプレイして楽しんでいます。
ユーザーシナリオは、投稿されている総数が100本程(ファームのバージョンによってはプレイ出来ないものもあるので、全て遊べないのですけれども)と、アイテムやモンスター図鑑のコンプリートも含めるとなると、長く楽しめます。
そして、ユーザーシナリオが投稿されているという事は、つまり、自分で作る事も出来る訳です。
時間や、構成能力、やりぬく気力、そういったものが要求されますが、作成する側として楽しむことも出来るという素晴らしさ。
完成しなくたって、いいんです。
「私だったら、こういうウィザードリィ作りたいなあ」という妄想が現実になるかもしれない、というツール。
ワクワクしますね。
そうは言っても、システム上、同じ能力値、職業、呪文を使うんだから、結局はシナリオバリエーションだけになるんじゃあ、ないの? と思われる方も居られると思います。
シナリオエディットツールが搭載されているというゲームなどでも、システムが変わり映えしない事はあったりします。
このソフトのシナリオエディターでは、能力値の上限の設定から始まって、呪文の名前の変更や、呪文が所属する詠唱レベルの変更、効果の変更なんていうものまで出来てしまいます。
アイテムについても、装備制限や呪いの有無だけではなく、経験値やゴールドの入手へのボーナス付与なども設定出来ます。
更には、能力値の初期値や、職業選択に必要な能力値や各職業のレベルアップに必要な経験値まで変更出来てしまいます。
敵の姿と名前の設定や、能力、経験値やゴールドの量までも。
職業の名前こそ変更出来ませんが、これらを組み合わせることで、全く違うゲームが出来てきます。
それは、まあ、古き良きウィザードリィではないのかもしれませんけれども。
シナリオ作成を妄想する事を含めたら、一生楽しめそうですね。
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購入金額
4,800円
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購入日
2018年10月07日
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購入場所
楽天市場
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