82年10月発売のBOSE101MM
最初期モデルを入手していますので、33年近く手元にある計算になります。
ここしばらく鳴らなしていなかったのですが、そこは準業務用製品。
今でも充分使用に耐えます。
これはカレー ってどう云う意味?
再生周波数帯域70Hz~17KHzと書かれたスペックから想像するより、大幅に低域方向の伸長が感じられます。
しかし、バスレフ方式ですので、一定以下はスパっと裁ち切れ。
それは「ツァラトゥストラはかく語りき」の冒頭で鳴るパイプオルガンを再生するとよく判ります。
ある音程までは無音状態が続くんです。
一応20〜20,000Hzを標榜するNS-1000Mで鳴らしてみると、耳には聞こえない帯域でも、窓ガラスが振動し始めウーファが仕事をしていることが判ります。
でも、ピアノトリオを聞くと一番左側鍵盤の音も出ていますし、ベースの量感も充分です。
聴かせどころを熟知したBOSEの面目躍如というところでしょうか。
アコースティック系の再生は大得意。 筐体のサイズから想像できないスケール感が得られます。
でも、電子楽器は不得意だと感じてます。
チック・コリアの「リターン・トゥ・フォーエバー」は2重丸。
でも「エレクトリックバンド」は全然ダメです。
BOSEって、なんでもBOSE風に鳴らします。
それは多くの場合、優しくて聴きやすくて、価格を超えたクオリティを実現してくれます。
少なくとも日本のフレンチ・イタリアンレストランには、カレー風味の小皿が出ますよね。
カレー大好きな日本人に合わせた工夫でしょう。
でも、なんでもかんでもカレーが合うとは限りません。
例えば、中華だしの王様ウェイパーを使ったチャーハンにカレー粉は合います。
カレー粉を使わないウェイパーを使ったチャーハンに、ザーサイのみじん切りが合います。
しかし、カレー味のチャーハンにザーサイを入れると味が壊れます。ほんとに信じられないほど
不味くなるんですよ。
BOSEって、小音量でも音楽の雰囲気を上手く伝える伝道師だと思うんですが、
決して万能では無いと思ってます。
とにかく耐久性が高い温度・湿度・日射・設置場所を問わず酷使に耐えます
樹脂製筐体に納まる11.5センチフルレンジドライバーひとつ。
バスレフ方式ですので、コーン紙の振幅は大きいはずですが、それを支えるエッジにウレタンは使われていないので、凹みや傷が付くことはあっても破れとは無縁だと思われます。
多くはリアガラス下の棚に置かれる事が想定されていると思われる車載用姉妹機もありましたが、筐体やユニットに違いは無かったはず。
紫外線や熱に強い基礎体力が備わっています。
ただ、最初期モデルから2年ほどの間に販売されたモデルには、スポンジ製のフロントネットが付属していました。 そのネットはウレタン系なのか加水分解してしまい、文字とおりボロボロになりました。
今思えば、メーカーが3年保証を付けてくれていたので、すぐに申し入れを行ったらマイナーチェンジ後に用意されている樹脂枠を持つしっかりとしたネットと交換してくれたかも?
今は、秋にいただく高級ブドウの贈り物箱に入っている果実保護用スポンジを工夫してはめ込んでます。
屋外で使用することも想定されている製品ですので、気軽に使っても大丈夫。
中古品でも 音出し確認さえすれば 安心して買えると思いますよ。
マジックリンで拭けます
ウチの個体はサランネットが残念仕様でしたが、その後のモデルなら大丈夫。
ひと目でBOSEと判るデザインを良しとしましょう。
その筐体はマジックリンでお手入れ簡単。
コーン紙が凹んでも、エッジが凹んでも、私の耳では音質面の劣化は感じません。
四半世紀使っても現役です。
これは見た目の好みを越えて 良しでしょう。
ユニット構成:11.5cmフルレンジドライバー
再生周波数帯域:70Hz∼17kHz
入力インピーダンス:6Ω
許容入力:45W rms (IEC268-5)
感度:86dB SPL 1W 1m
指向特性:水平:130° 垂直:130°
接続端子:スナップイン・ターミナル、2P標準ジャック
外形寸法:232(W)×154(H)×152(D)mm 質量:2.1kg(1本)
ネジ穴多し 入力端子も2系統
マイクスタンド等を想定した規格ネジ穴があるのはBOSE流
入力端子も通常のワンタッチ端子の他に標準ジャックが使えるプラグも用意されます。
意外でしたが、オプション用に開けられていると思われていた筐体長辺方向に2つ切られている
ネジ穴が、市販の棚を受けるL型金具(木製ですが)とピッタリのピッチでした。
60ミリ間隔です。
純粋なオーディオファン用とはいえないかもしれませんが使いやすい良いスピーカーだと思います
一番長く繋いでいたのは、以前愛用していたSONYのプロフィールPROと呼ばれるモニターでした。
スピーカーは内蔵していなかったモニターですが、アンプが内蔵されていました。
防磁型ではないので、少し離して設置する必要がありましたが、「上手い」低域方向の味付け、
人の声の帯域に癖が無い、刺激的な音が出にくい、等の特性がテレビを大音量楽しむ用途にピッタリでした。
その当時、流行りに流行った、SONYのプレイステーション。
起動時にジャ〜ンと音が出ますが、普通の大画面ブラウン管テレビからは決して出ない低音に
初めての友人はとても驚いたものです。
購入価格はうろ覚えです。
購入場所は、今はなき思い出の寺町ヒエン堂だったと思います。
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購入金額
38,000円
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購入日
1983年01月頃
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購入場所
寺町ヒエン堂
atsuo@tokyoさん
2015/10/18
いろんなジャンルを BGMとして聴き流している分には最高でした。
結婚して家を出る時に友人にあげてしまったのですが、さすがにもう使ってくれてないかなぁ。
jakeさん
2015/10/18
高校にもありました。
専用の薄型アンプと一緒にマイクスタンドに固定して動かしてました。
これ、レトルトカレー的なイメージがありますね。
誰でも割とおいしいし、手に入れやすい。
極上ではないけど、上、って感じ。
フェレンギさん
2015/10/18
101は小さいので、もし使ってもらえななったとしても、きっと押し入れに居ると思います。
そうあって欲しい。
BOSEっていうブランドは、そこそこ有名ですので、他のメーカーのSPより捨てられづらいかも。
今は、コンパクトシステムのメーカーっていう感じを受けてますが、その力はすごいものがあると思います。
マツダ車に純正装着されているBOSEシステムは、他社が採用している、より高級ブランドの専用品より、良い音を奏でてくれる そんな印象を持ってます。
フェレンギさん
2015/10/18
因みに私の好みのレトルトカレーは、グリコのLeeですが、バカにできません。
ひと手間かけて、バラ肉を炒めて足すと、レトルトカレーとバレないかもしれないクオリティ。
それほど低いところまで出ていないのに、それを感じさせない。
上手いチューニングだと感じてます。
CR-Xさん
2015/10/19
PC配置変わったので101MM繋いで久しぶりに聴いてみるかな。
フェレンギさん
2015/10/19
でも、当時に感じたように「良い音」だとは、もう感じないかも。
このクラスは、もっと安価で良い製品が増えたような気がしてます。
jive9821さん
2015/10/19
アンプが素晴らしかったということもあるのでしょうけど、オーケストラでも滝廉太郎でも、それなりに鳴らしていたのが印象に残っています。
後にSONY TA-F333ESXIIとSS-G333ESの組み合わせが導入されましたが、大きさの違いとは裏腹に伝わってくる空気感には思ったほどの差が無かったことが印象に残っています。
cybercatさん
2015/10/19
フェレンギさん
2015/10/19
私は、101MM専用の、筐体の下に敷く形で取り付けるアンプを借り受けて使った覚えがあります。
やれスピーカーケーブルが最短で繋がるとか、専用アンプならではの音作りだとか、雑誌でも盛んに褒められていたアンプです。
でも、手元にあったアンプのほうが良かった。
それだけ101MMに差を出す力があったということでしょう。
以来、徐々に雑誌記事を真に受けない知恵をつけるようになります。
が、今も自信はありません、、、トホホ。
フェレンギさん
2015/10/19
私が通っていた高校の音楽室には、TechnicsコンビでSB-7000とSU-80Aでした。
7000番は大型フロア型なのに、ツイーターが剥き出しということもあるのか生徒のいたずらを怖れて、天井近くの壁に直付けという悲惨なセッティングでした。
音は、、、語るまでもありますまい。
中学校のそれは、いわゆる家具調ステレオだったと記憶してます。
アキュフェーズを導入されていた先生が、きっと良い耳の持ち主だったんですよね。
使い手の気持ちが音に現れることって よくあると思います。
101MMが奏でる滝廉太郎やメンデルスゾーン。 音楽室で聴いてみたかったな。
ウルカラさん
2015/10/20
今のスマホやタブレットなら5、6年を過ぎて
ほとんどは使えなくになりますね
フェレンギさん
2015/10/20
肝は振動板を支えるエッジだと思います。 ウレタンエッジは、製造後すぐに所定の性能を発揮できますが、加水分解という宿命を持ってます。 米国西海岸など乾燥した地域なら長持ちするでしょうが、高温多湿の日本では長くても10年ほどで破れや崩れが発生します。
少し前にレビューを書かせてもらったYAMAHA NS-1000Mも、布ゴム系のエッジですので、既に40年近くメンテナンスせずに快調動作です。
1000M姉妹機の690番は、やはりウレタンエッジなので修理を経験してます。
オーディオ機器の中で、イチバンアナログ% の高いスピーカー。
上手く使えば 文字通り一生ものです。