しかし、Windows 9xが主流のOSだった時代には、まだインターネット接続にアナログモデムやISDNが主に使われていたということもあり、必ずしもLANは必要なかったわけで、本体の標準機能としては用意されていないことも少なくはありませんでした。
以前仕事用に持ち歩いていたこのPCもLANが用意されておらず、しかもPCカードスロットも1つしか用意されていなかったため、LANは他のものとの排他ということになり少々不便でした。当時はPCカードタイプのAirH"も使っていて、使う場所が変わる度にAirH"カードとPCカードタイプのNICを差し替えて使うという状況でした。後にIEEE802.11タイプの無線LANも加わったため、なお面倒だったわけです。
そこで考えたのが、USB接続のNICを利用するという方法でした。私はあまりノートPCで外付けマウスを使わない方ですので、USBを1カ所NICに占有されても何とかなりましたからね。
とりあえず秋葉原に行き適当に安いものを探し、買ってきたのがこの製品でした。事前に情報を仕入れていたわけではなく、製品の善し悪しなど特に気にすることもなく選んだだけでした。
現在の感覚ではとても信じられませんが、32Kbpsに過ぎないAirH"のインターネット接続を、このアダプターを介して複数のPCで共有していたこともありました。旅行先などでは案外重宝する製品でした。
自宅内のLANが100BASE-TX/10BASE-T混在だった時代にはこのアダプターも活躍してくれましたが、IEEE802.11無印の無線LANを使い始めた辺りから高速なデスクトップでは有線の100BASE-TXを、低速なノートPCでは無線のIEEE802.11をそれぞれ主に使うようになり、このアダプターも利用機会が減っていきました。間もなく無線LANがIEEE802.11b、さらにIEEE802.11b/gへと変わって行くにつれて出番は全くなくなり、現在は箱の中にしまわれたままとなっています。
比較的安価な製品でしたが、ネットワーク機能を持たないPCを手軽にLANに参加させることが出来るという意義は非常に大きいものがありました。ただ、私が自宅でLANを使い始めて約15年ですが、ネットワーク環境も随分変わったということを改めて実感させられます。
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購入金額
0円
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購入日
不明
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購入場所
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