ついに長きにわたった単身赴任を終え、実家から通える拠点に異動となったが、そうなると転居が発生する。前回は単身赴任⇒さらに遠隔地へ単身赴任コンボと言う鬼畜人事だったので、都合10年以上一人暮らしをしたことになる。
そうなると人一人生活するのに最低限必要なモノが実家とダブってしまう。掃除機のように、実家で使っていたオンボロ掃除機を持ってきていて、実家に新しく買った...というようなモノは最終的に一人暮らしの時のモノを捨てれば良いし、洗濯機のようにサイズ的に複数人用としては使いづらく、衛生的に中古としても引き取り手が望めないようなモノは現地処分の手配をした。
しかし、電子レンジのように実家から持ってきていたモノが壊れ、小さめとは言うものの多少多機能なタイプを入手したモノや、地震で机から落ちて破損した炊飯器の代わりに使っていた多機能炊飯器(電気圧力鍋)などは実家でも使えたり、中古で引き取ってもらえたりするかも知れないので処分はもったいない。しかしこれも、売却しようにも、その時間もとれない状態で、それらの一時置き場を確保しなければならない。
ある程度生活用品系は断捨離・売却処分をしても、本やCD、楽器系など趣味のモノは残しておきたい。そうなると、逆に実家側のスペースを空けなければならない。これにも当然時間がかかり、辞令発令後の勤務しながらの2~3週間で出来るわけがない。
PC系まわりでも、ZIGSOWでレビューしたとおり、この約10年で多くのPCを組んできたが、それらは今年の10月のMicrosoftの許しがたき裏切りWindows 10終焉で使えなくなるモノがほとんど。その一部は、Linux系を勉強して中身(OS)を入れ替え、ファイルサーバーとして延命しようかと思っているが、それでも必要なのはせいぜい1~2台で、残りの大多数は不要となる。
ただ、内部パーツには使えるのもあるし、HDD類は完全消去処理が必要、さらにCPUくらいは記念に抜いておきたい...なんて考えると、筐体ごとポイ捨て出来るものはほとんどない。
...ということで、これらの片付け&取捨選択作業をする間、レンタル倉庫を借りることにした。
実家から近い複数の倉庫を検討して、価格と契約内容(賃借最低月数やサイズ変更時の手続き)、営業時間(屋外型は24時間出し入れ自由の倉庫がほとんどだが、屋内型は倉庫会社の人が、借りている倉庫(コンテナ)を引き出してきたり、カギを開けたりする対応があるので、日中しか対応していないところが多い)である程度絞ったが、最後の決め手はサイズになる。
だいたい貨物列車に使われているようなコンテナを仕切って、扉を付けているモノがほとんどなのだが、そもそもコンテナ自体が長い直方体のタイプと、ほぼ全面正方形に近い立方体のようなタイプがある。また区切り方も、コンテナを単に「輪切り」にして、サイズの違いは幅のみというカステラみたいな区切り方の業者もあれば、小さくするために表裏に入り口を作って、奥行き方向に仕切って半分のサイズにしてある会社もある。
さらに扉の付け方も開き具合も会社によって全く違うので、「枠」としては同じサイズの扉を付けていても、周りの環境や建て付けの関係で全開できない倉庫もあり、そうなると扉の「厚さ」部分だけ、有効開口幅が狭くなる。
また隣のコンパートメントと仕切る「板」も、薄いトタンのような鉄板を溶接してあるだけのものもあれば、しっかりとした1cm厚くらいの合板を挟んでいる場合もある。
そこに、大部分は引っ越しで使った段ボールを突っ込むことになるので、倉庫の「内寸」把握は非常に大事。中身の入った定形の段ボールを入れるので、室内長が1cm小さくても入らないということがあり得る。例えば、今回引っ越しで提供される段ボール箱の中に、一辺35cm▢の箱がある。今回検討した貸倉庫の中に、部屋の大きさが公称「幅106」とされている部屋があったのだが、実際に測ってみると、壁面の鉄板の「しなり防止」なのか、その隔壁に車で言うプレスライン?のようなものがついていて、それが影響したのか実内寸は104~105cmしかなかった。ま、ムリヤリ押し込めば横に3箱入るだろうが、それをするとその中のひと箱を抜き取るというのは至難の業だったと思う。
そんなわけで、倉庫の内寸を「正確に」計測したいというニーズが生まれたのだが、その時に使ったスケール。
一般的に「だいたいの内寸」を測る場合には、スケールのテープ(目盛りと長さが書いてある長い“巻物”部分)を長めに出して、L字のようにして壁面に当てて測定するが、それだと正確に測定は出来ない。慣れにもよるが1mクラスの寸法を測るときには、最大1cm程の誤差は出てくる。ただ箱のような定形のものを入れる場合には、この1cmがかなり重要になる。
そこで「正確な内寸」が測れる(であろう)スケールを入手した。
それが原度器のブランド、プロマートのインタービジョン。
このインタービジョン、一見普通の...強いて言うならケースが四角いスケール(テープがスチール製なので、正確にはコンベックスか)なのだが、実は面白い仕掛けがある。
一般的にスケール(コンベックス)は、端に付いている「爪」を測りたいモノの片側に引っかけ、伸ばしたテープの目盛りを見る。だがこの方法だと「外寸」は測れても「内寸」は測れない。引き出しのように「枠の厚み」がわかる構造のものの内寸なら、外寸から枠の厚みを引けば、計算でほぼ正確な内寸がわかるが、倉庫のように壁の厚みがわからないどころか、仕切りを横から見えなかったり、そもそも分割前のコンテナの正確な内寸がわからないような場合だと、計算で求めることも出来ない。
一方、このインタービジョンには、一般的な外寸などを測定する目盛りの裏に、内寸と深さを測定するための専用の目盛りがついていて、それぞれ「INSIDE」と「DEPTH」という窓から覗けば正確な内寸と深さが測れるように工夫されている。

テープの裏には「INSIDE」と「DEPTH」専用の目盛りが切ってあって...
深さの方は通常の方法だと、目盛りが見づらかったり、テープが斜めになってしまって正確な深さが測れなかったりするところを、コンベックスの角を使って正確に90度下にテープを伸ばせるようにして、本体についている読みやすい目盛りで読むようにしただけのものだが、内寸計測の方はさらに一工夫してある。
コンベックス自体を「測りたいモノの内側に当てる」ことで、コンベックスのケース長を加味した正確な寸法が出るように工夫してある。これにより、測定する人は「テープをまっすぐに出す」という事だけに注力すれば、ミリ単位で正確な距離が測定できるという仕組み。
これは今回のような「小さな部屋の内寸を測る」という目的にはピッタリで、無事一番収納効率が良い倉庫を押さえることが出来た。
ちょっとニッチな特殊用途のコンベックスだけど、局地的に大活躍の逸品でした。
【仕様】
テープ幅×長さ:16mm×3.5m
JIS1級 両面印刷(本体窓用)
455mmピッチ表示付き
0点補正移動爪
爪飛び防止用ダンパー
水平保持:1.5m
テープ材質:スチール
本体実寸:80×69×26mm
内寸計測用窓付き
深さ計測用窓付き
本体重量:152g
生産国:日本
工具オタクの道具箱
原度器株式会社 プロマート(PROMART) インタービジョン
スケールのテープを折り曲げずに正確な内寸が測れる
棚やケースの内寸を測る場合、スケールのテープ部分を折り曲げて測ることが多いと思うが、一般的にスチール製が多い建築/DIY用スケール(コンベックス)のテープが「直角」に曲がるはずもなく、最後の数ミリは目測+経験による概算になるが、これは正確に測定できる。
さらにそういう内寸計測が多い場合、曲げることでテープに負担がかかるが、それもない。
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購入金額
2,480円
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購入日
2025年01月18日
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購入場所
カインズ








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