元ChicagoのBill Champlin、TOTOのJoseph Williamsという強力なヴォーカリスト2人を擁する、スウェーデンの敏腕プロデューサー、ギタリストPeter Friestedtが率いるグループCWF(Champlin Williams Friestedt)の3作目となるフルアルバムで、タイトルも文字通り「III」です。
本作は日本盤CDが先行発売されていて、そちらのレビューは既に掲載しています。
CDの収録曲については上記レビューから抜粋しますが、以下の通りです。
01. Brighter Day
02. Sure (feat.ジェイソン・シェフ)
03. Wings Of Tomorrow
04. Find The Love
05. Carrie (feat.ジェイソン・シェフ)
06. I Will Find You There (feat.マイケル・ラフ)
07. Stay With Me
08. Almost Had Me There
09. Fly Away Now
10. Moments Of Joy
11. The Last Unbroken Heart (feat.タマラ・チャンプリン)
以下、日本盤ボーナス・トラック
12. Time Never Stops (Theme Song For Swiss Timing)
13. Hard Habit To Break <Live>
14. When You Look In My Eyes <Live>
15. Carry On 2024
一方、こちらのLPは以下の通りとなります。
Side A
01. Brighter Day
02. Sure
03. Wings Of Tomorrow
04. Find The Love
05. Carrie
Side B
01. I Will Find You There
02. Stay With Me
03. Almost Had Me There
04. Fly Away Now
05. The Last Unbroken Heart
ある意味当然ではありますが、日本盤CDに収録されていたボーナストラックは収録されていませんし、レコードの収録可能時間の都合から本編部分からも1曲カットされています。カットされた「Moments Of Joy」はインスト曲なので削りやすかったということもあるのでしょう。
CDの方でも書いたのですが、元々本作はこのアナログ盤の方を予約していました。しかし日本盤のCDが先にリリースということで急遽CDも買ったわけです。その後11月下旬にスウェーデンからアナログ盤が届く予定となっていたのですが、到着予定日を大幅に過ぎても全く送られてきません。そろそろ販売元のSound Pollutionに問い合わせた方が良いかと思った丁度その日に「今日送りました。遅れてごめんなさい」というメールが来て、ようやく12月23日に手にすることが出来ました。
CWFでは毎回のことですが、日本盤CDと海外盤とではアートワークが大幅に変わります。個人的には日本盤の方が全体的にセンスが良いと思うのですが、こちらが本来Peter Friestedtが意図しているイメージということでしょう。
所謂「スルメ曲」はあるが、ちょっと曲の印象が弱いかも
まずCDとの音質面での差について言及しておきます。
例によってTechnics SL-1200G+TEAC PE-505+audio-technica AT-OC9/IIIの環境で聴いています。この組み合わせは他の作品の経験上、CDやハイレゾDLに近いフラットバランスで再生されることが多いことが判っています。
国内盤CDと比較すると、アナログの持ち味をいえばそれまでなのですが、ヴォーカルのエネルギー感のようなものがかなり強く感じられます。また低域方向の密度がかなり濃く、CDの音が細身でキンキンしたような音に感じられます。オーディオ的にはアナログ盤で敢えて聴く価値はありそうです。
内容についてはCDの方で書いた通りなのですが、あれから4ヶ月ほど聴いてきて何曲かは愛聴する曲も出来ました。とはいえ、1作目や2作目と比べるとやはり曲が全体的に弱い感じがします。以前書いた通りビル・チャンプリンのモチベーションが低下していたことが影響しているのか、印象に残りにくい曲が多いかなという気はします。
本作のCM映像が新たに公開されていますので、そちらを紹介しておきましょう。
個人的には「TOTOとChicago」をちょっと強調しすぎかなと思いますが、それだけ本作を売りたいという熱意と考えておくことにします。
それでも楽曲の水準は一定水準に保たれていますし、大黒柱であるジョセフ・ウイリアムズをほぼ欠いた状態であっても、ビル・チャンプリンのシカゴ時代の同僚であるジェイソン・シェフや奥様タマラ・チャンプリンの力を借りることでジョセフの穴も完全にとは言わないまでもある程度埋められていますので、安心感のある出来であることは間違いありません。AORなど'80s好きであれば期待を裏切られる出来ではないでしょう。
ちなみにアナログ盤では意外なところにミスがありました。
内袋が歌詞カードを兼ねているのですが、この歌詞カードには2曲目の「Sure」が2回記載されてしまっているのです。何故これに誰も気付かなかったのか…。
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購入金額
3,500円
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購入日
2024年12月23日
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購入場所
Bandcamp
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