DELL Inspiron 3780というノートPCがストレージ回りの不良ということで、交換用に調達したSSDです。
今まではこの類の用途にはKIOXIAのEXCERIA PLUSを使っていたのですが、買いに行った販売店に在庫が無かったり妙に高かったりしたため、急遽こちらのCrucial P3 Plusを選択しました。
Crucial P3 Plusは公式には
・PCI Express 4.0世代
・Micron 176層QLC NAND
・Phison E21Tコントローラ
・DRAMキャッシュ無し
というスペックの製品です。
ところが現状で確認されているのは500GBモデルと1TBモデルのみではあるのですが、搭載するNAND FlashがMicron 232層TLCへと変更されているという情報があったのです。この232層TLC NANDはCrucialの上位製品T500/T700でも採用されている高性能品であり、これが廉価クラスの製品に搭載されているとすればかなりお買い得であることは間違いありません。仮に従来のQLC NANDでもPC自体がサブ用途ということで実用上問題は無いだろうと、試しに買ってみることにしました。
これまでに集まっている情報では、TLCはマレーシア、QLCはメキシコが生産国となっているそうです。生産国は型番ラベルで確認できます。
無事マレーシア製造品を購入できています。
添付品は簡易の説明冊子とM.2固定用ビス1本のみです。
TLC搭載版とQLC版ではそもそもPCBのレイアウトが異なるそうです。TLCの方はNAND Flash1つで収まっていますが、QLCは2つ搭載されるためです。
他にもファームウェアのリビジョン(P9CR41xがTLC、P9CR40xがQLC、いずれもxには任意の英数字が入ります)でも見分けられますし、私が確認した範囲では、本体ラベルの型番がCT1000P3PSSD8FであればTLC、CT1000P3PSSD8BであればQLCとなっていました。ただこの辺りの情報はいずれも裏付けがあるものでは無く、あくまで確認できている範囲での話です。
PCIe3.0世代にはこれ以上必要ない速度は出ている
それではDELL Inspiron 3780に搭載した状態での速度について検証してみます。
まずはCrystal Disk Infoで確認できる情報を参照してみましょう。
あまり有意な情報は得られませんが、通常のWindows起動後のアイドル状態ではヒートシンクを装着していなくてもセンサー読み温度が21℃とかなり落ち着いています。
公称値では最大読出速度5,000MB/s、最大書込速度3,600MB/sなのですが、これはあくまでPCI Express 4.0環境での計測であり、PCI Express 3.0世代のInspiron 3780では最高でも3,500MB/s
辺りで頭打ちになりますから、妥当な値が出ていると考えて良いでしょう。
ちなみにベンチマークテスト終了直後に温度センサーが示した温度は37℃ですから、よほど連続で負荷をかけない限りはヒートシンクレスでもサーマルスロットリングが発生することはないでしょう。
あくまでこの個体のようにTLC NAND搭載品であればという条件は付きますが、現状では極めて優れたコストパフォーマンスを持つNVMe SSDであると判断して良いでしょう。
9月頃はまだ販売店によってQLC NAND搭載品の在庫が残っていたそうですが、恐らく1TBモデルは殆どTLC NAND搭載品に入れ替わっているはずです。公式には改良されたことになっていないため、書き込み寿命が220TBWとQLC NAND準拠になっているなど弱点はあるものの、実質的には手頃な価格ながら高品質なTLC NANDと実用十分な速度、扱いやすいレベルに治まる発熱など、あらゆる要素が高い次元でバランスを保っている、抜群のお買い得品と考えて良いものと思います。
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購入金額
9,064円
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購入日
2024年11月17日
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購入場所
ソフマップ
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