建築知識、という雑誌が、特集で興味深い題材を取り上げることは度々聞き及んでおりました。
基本的には、建築関連法規の解説や、図面、ミニチュア作成のコツ、など業界で用いられる知識などを扱う雑誌ではあるのですけれども。
ここ数年、POPなイラストやキャラクターを用いた企画が増えてきているようです。
・2019年11月 幻獣キャラクターで学ぶ建築基準法
・2020年10月 美少女と学ぶ!木造住宅の現場写真帖+ビデオ
・2020年11月 戦国武将と学ぶ!改正建築基準法
・2022年8月 縄文から江戸時代まで 日本の家と街並み絵巻
・2023年6月 世界の神々が教える!イラスト建築基準法
・2024年4月 中世ヨーロッパの建物と街並み詳説絵巻
など、ターゲット層を広げていこうという試みがみられますね。
寡聞にして、これらの話題については、面白ニュースとして読み流してきたのですけれども。
今月号の特集には、興味を惹かれ、遂に購入の運びとなりました。
・2024年7月 新石器・古代王朝から清朝まで 中国の建物と街並み詳説絵巻
建築の歴史と言いつつも、中国歴代王朝の興亡年表が見開き+1ページ分あるというのは不思議な感覚です。
年表の前半部分。
上段の王朝の興亡に合わせるようにして、中段に宮殿や都市造営の時期が書かれています。
まるで歴史教科書の資料集のような趣です。
歴史教科書の資料集と異なるのは、新石器時代の住居から解説が始まる所です。
中国の歴史として、教科書で取り上げられるとしたら、殷王朝から。
或いは、殷の勃興譚として夏王朝の末期から扱う感じでしょうか。
興味深いのは、竪穴住居と、高床式住居の分布についての言及。
確かに、冷涼な地域では地面から離れている床は温度が下がりやすい為に竪穴式の方が保温に有利なので、もしかしたら、高床式住居を経ずに土壁や煉瓦造りの住居へと変遷していったのかもしれませんね。
こちらの資料は、秦の時代の都、咸陽の地勢図です。
北に都と宮殿を造営して始まった咸陽が、南に新たに阿房宮を造営するにあたって、間に流れる川を天の川に見立てて、星座を地上に再現するように作られている、という図説は初めて見ました。
もちろん、小説などで、そういう設定を語るシーンなどは見かけたことはありますが、解説されている所をみるのは初めてです。
想像以上に面白い資料的価値があったので、他のバックナンバーも欲しくなりました。
スルーしていた自分に喝を入れたいですw
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購入金額
1,980円
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購入日
2024年06月28日
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購入場所
楽天ブックス
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