レビューメディア「ジグソー」

馴染み深い曲がズラリと並ぶ

名前を聞いてもピンと来ないという方、まずはこちらをご覧下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

昭和世代の方、恐らく全員おわかりいただけるかと思います。かつて日本テレビ系「金曜ロードショー」で、印象的な夕焼けの映像と共にオープニングで長らく使われていた楽曲です。

 

日本でもその作品を耳にすることは多いものの、彼自身の知名度はさほど高くないという、ピエール・ポルトの作品です。恐らくどこかで耳にしたという曲も結構あると思いますので、幾つか紹介してみましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「彼と彼女のソネット」「愛の賛歌」以外は彼が作曲も手がけています。他にも何となく聞いたことがあるという楽曲はかなりあるはずです。

 

 

彼はフランスではイージーリスニング界の巨匠であり、印象的な音を次々と生み出す様から「音の画家」とも称されます。かつてアイドル的な人気を誇ったピアニスト、リチャード・クレイダーマンも駆け出し時代は彼の元で修行していたともいわれています。ポール・モーリアなどは日本でもかなりの知名度を誇りますが、ピエール・ポルトは業績に対してあまりに評価が低くとどまってしまっている印象です。

 

実はピエール・ポルト・オーケストラはこの分野としては唯一、私が生演奏を聴いたことがある存在なのです。どのような理由があったのかは判りませんが、地元の音楽ホールで1日だけコンサートが開催され、私は当時中学生でしたが友人の伝手で何とかチケットを入手して聴きに行ったのです。

 

それまで生演奏の音楽に殆ど触れていなかった私にとっては「これが本物の音楽なのか」という衝撃があった素晴らしい演奏でした。締めるところはきちんと締めつつ、アンコールでは当時ヒットしていたリゲインのCM曲「勇気のしるし」をオーケストラアレンジで聴かせるという遊び心にも感心しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかもピエール・ポルト自身も含めてとても楽しそうに演奏してくれるのです。次があったらまた聴きたいと思っていたのですが、さすがに奇跡が二度起きることはなく、それ以降来日公演があったのかは判りませんが、少なくとも近隣地域で開催されることはありませんでした。

 

先に紹介した「フライデーナイト・ファンタジー」を収録したLP「FLEURS COUPEES」などレコードは何枚か持っているのですが、よく考えるとCDで彼の作品を持っていないということに気付き、手軽に聴けて収録曲も多いこの作品を入手してみました。

更新: 2024/06/04
総評

馴染みある曲は概ね網羅できている

現在でも普通に流通しているベスト盤はあるのですが、こちらと比べると少し収録曲が少なくなっているということで、敢えて入手困難になっているこの作品を入手しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中古ではあるのですが未開封でした。JVCケンウッドエンタテインメントへの商号変更前(現在は再度ビクターエンタテインメントに戻っています)なので日本ビクターの旧ロゴが付いていますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1曲の時間が短めなイージーリスニングでCD2枚組ですから、曲数はなかなかのボリュームとなります。

 

 

 

1.1 Ibiza
1.2 Soleil Blanc
1.3 Sentimental Jenny
1.4 Cecile Et Virginie
1.5 Cris D'Amour
1.6 Tess Song
1.7 Sortilege
1.8 New Day-Avec La Voix De Liliane Davis
1.9 Mon Piano Romantique
1.10 Le Ruisseau
1.11 Mille Vagues D'Or
1.12 Passionnement
1.13 Comprends Moi
1.14 Ender Troubled Thought
1.15 Memories Of Love (Dedie A Megumi Et Kei)
1.16a Fleurs Coupees
1.16b 1st Movement:Adagio 'La Rose Oubliee'
1.16c 2nd Movement:Allegro 'L'Orchidee'
1.16d 3rd Movement:Andante 'Eternal Amour'
1.16e 4th Movement:Largo 'Crepuscule'
1.17 Le Lys Et Le Coquelicot (Yuri To Hinageshi)
1.18 Concertissimo
1.19 Arioso From The Concerto In Fa Minor
2.1 T'En Va Pas
2.2 La Mer
2.3 Les Feuilles Mortes
2.4 Des Millions De Roses
2.5 L'Hymne A L'Amour
2.6 Et Maintenant
2.7 Les Trois Cloches
2.8 L'Echarpe
2.9 La Fin Du Film
2.10 Plaisir D'Amour
2.11 Don'T Cry For Me Argentina
2.12 Memory
2.13 La Vie En Rose
2.14 Sous Le Ciel De Paris
2.15 Non. Je Ne Regrette Rien
2.16 La Foule
2.17 Milord
2.18 Mea Culpa
2.19 Moulin Rouge
2.20 Ne Me Quitte Pas
2.21 L'Ame Des Poetes
2.22 A Paris
2.23 Les Prisons Du Roy

 

 

 

 

フランス語の転記を正確に出来る自信はありませんので、曲目はdiscogsのデータを転記しています。

 

これだけの曲数がありながら、表情豊かに楽曲が奏でられワンパターン感はありません。彼のオリジナル作以外も有名楽曲が多く取り上げられていますので、気付いたら1枚聴き終わっているという感覚になれるのではないかと思います。特定の楽曲をじっくり聴くもよし、BGMとして流し聴くも良しと、あらゆる楽しみ方が出来る作品です。

 

  • 購入金額

    3,200円

  • 購入日

    2024年06月03日

  • 購入場所

    ヤフオク

9人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (2)

  • タコシーさん

    06/04

    最初のフライデーナイト・ファンタジーという曲は記憶にありますね
    そして故人になられた水野晴朗さんですね 
    作曲者は全然知りませんでした ピアノ曲でしたか トランペットと思っていました
    懐かしいモノありがとうございます。
  • jive9821さん

    06/04

    > タコシー さん

    金曜ロードショー向けの「フライデーナイト・ファンタジー」は客演のトランペッター(フランス人のドミニク・ドラース)を招いてトランペット中心の構成としていますが、これは日本テレビ側からのオファーでそうしているとのことで、LP「FLEURS COUPEES」にはピアノ版と両方が収録されています。

    「アゲイン~黄金色の嵐」も日本からのオファーで作られた曲で「Gメン'75」のテーマ曲として使われました。「メモリー」はミュージカル「CAT'S」で広く知られていると思いますし、彼の名前は知られていなくても楽曲は結構幅広く知られているとのではないかと思います。

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