Intelのデスクトップ用CPUの形状がLGA1700となって暫くしてから指摘されるようになったのが、CPUソケット装着時にCPUが反ってしまい、クーラーとの接触が甘くなったり、LGAのピンが一部接触しなくなり動作に不具合を生じるというものです。
恐らくミドルクラス以下のCPUであればクーラーの接触が多少甘くなっても動作に影響はさほど出ないでしょう。しかし、今回はCore i9-12900を使うということで、オーバークロック等はしなくても温度に余裕があれば普通に5GHzクラスで回ることになり、そこそこ大きな発熱が見込まれます。
しかも私自身のこだわりとして、CPUクーラーは空冷を使うという前提がありますので、きちんと装着されていても実用ギリギリ程度の冷却能力でしょう。そうなると反りで冷却性能が不完全になるのは出来れば避けたいところです。
LGA1700の反り問題が発覚してから、幾つかのPCアクセサリーメーカーから、反り防止のプレートが発売されました。ただ、このプレートはLGAのソケットカバーを撤去して使いますので、改造行為となりマザーボードやCPUの保証が受けられなくなる可能性があります。
保証重視であれば無改造が正解です。しかし反りは経年変化と共に悪化するという報告もありますので、長期間の安定稼働を期待するのであれば対策をした方が確実です。私もどちらにするか暫く考えていて、一度はそのまま組み立てようとしたのですが、CPUクーラーを取り付けてみてやはり対策した方が良いかという気になり、対策プレートの中では安価で入手性も良いThermalright LGA1700-BCFを入手してみました。
箱の裏面が取り付け手順書となっています。まあもっともらしく書かれていますが、実際の所はLGA1700のカバー部を外して代わりにこのプレートをネジ止めするだけです。
保証対象外となるリスクだけは受け入れる必要がある
プレート本体の他に、LGAのネジを外すためのトルクス、そしてThermalright製のサーマルグリスTF7が入っています。TF7はこれだけ買ってもそこそこの値段を取られますので、お買い得感はありますね。
箱の裏面だけで十分だと思うのですが、手順書が印刷された紙片で入っていました。この辺りの感覚はどうも良くわかりません…。
添付のトルクスドライバーでLGA1700のソケットカバーを外します。
さて、ここでプレートを代わりにおいてネジ止めするわけですが、何故か撮影したはずの写真が残っていませんでした。この後CPUクーラーを取り付けた後のものしか残っていませんでした。
後日詳細はまた掲載しますが、CPUクーラーはDeepCool AK620WHを利用していて、ケースはエアフローがお世辞にも優秀とはいえないAntec SoloIIです。その状態でベンチマークを回して温度変化を見てみました。
この状態で最大温度約80℃ですから、それなりに効果はあったのではないかと思います。週刊アスキーのLGA1700-BCFを取り上げた記事でも、AK620との組み合わせでは冷却効果の改善が大きかったようですので、この組み合わせで使う価値はありそうです。
メーカー保証が無効となる危険性はありますが、私の場合マザーボードが2枚あり、何かあればもう1枚を使える環境でしたので思い切って試してみました。効果が出るかどうかは環境依存といわれていますが、私の環境では使う価値はあったと結論づけておきます。
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購入金額
1,196円
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購入日
2024年05月10日
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購入場所
Amazon
supatinさん
05/12
(*・ω・)*_ _)ペコリ
自分も2号機の構成を変える時に迷いました。値段的な事もあり日和ってLGA1200に行きました。
jive9821さん
05/12
私も値段重視だったのですが、M/BやCPUが安く出てきたものを集めた結果としてLGA1700となりました。CPUはCore i9が5万を切ったら買おうと思っていましたので…。