レビューメディア「ジグソー」

光るスピーカー

車用の置き型スピーカー。

かなり前にかっこいいからと中古品をつい買ってしまったやつ。
置く車もなく部屋で使うにも音がまともに出ない状態(後述)になっていたので寝かせていたが、今回車で使えそうだったのでざっくり修理することに。登録購入年は適当。

 

70年代後半~90年代頭くらいまで?に流行ったスピーカーの後ろが光るタイプの置き型スピーカーの一つ。

なんで後ろが光るかって、今ではめっきりみなくなったセダン・クーペタイプの車のリアウインドウあたりに置くと後続車にアッピルできるのだ。

※写真は発光部をLEDテープに入れ替え後
「パトカーにつづけ」と同じような位置ですね。このコスモは年式的には90年代半ばなのでちょっとズレているがバブリーなので似合うきがする。

で、どんどん派手になっていき、元々は車のポジションランプ連動用だったが、果てはブレーキ連動まで出てきたとか。


この流れなら90年代にビジュアル・ギミックがドンドン派手になっていったラジカセやミニコンポのような進化を遂げそうなのだが保安基準に引っかかり厳密にいうと車検に通らない(灯火類は安全に関わるのでしっかり定義されている)せいか、あわせてその後RVブームからのミニバンブームで、セダン・クーペスタイルの車両が減り共にそもそも置ける車が減ってしまい(トノカバーがあるハッチバック車ならいける)置き型スピーカーというジャンル自体が一般的ではなくなってしまったせいか、とにかくカタログから消えてしまった。

 

で、このTS-X33はシンプルに青緑にアクリルパネルが光るヤツ。詳しく調べていないのでいつ頃のものかははっきりしないが、同じTS-X33でもパイオニアロゴで光らないものがある。
パイオニア…ロンサム・カーボーイブランド時代のものでも上位のTS-X66は光る。カロッツェリアブランド投入で下位のTX-X33にも光るギミックを追加したということだろうか。
ウィキペディアによるとカロッツェリアブランドは1986年からの展開らしいので、そこから光るスピーカーが消える90年頃の品物だろう。

 

車のリアに置くために後ろがざっくりカットされた三角形ボディに発光用のアクリルパネルが大変カッコイイ。


ただ如何せん3X年前の品物。特にこのシリーズは四角いウーファーのウレタン製エッジが分解して粉になるらしく、自分のもボロボロ崩れている(↑の写真は修理後)。
この状態だとあまり音に拘りのないぼくでも流石にキツイ音色。低音をばっさりカットしたような音。


更に発光部のムギ球も半分以上切れて光ってるんだか光ってないんだかワカランレベルに。

発光部は適当に12VLEDテープでもぶちこめばいいとしてスピーカー本体。
粉になったウーファーのエッジを復活させるだけでもだいぶマシになるらしいので挑戦してみることに。

更新: 2024/04/28

セーム革でエッジ貼り直し

使ったのはセーム革(Amazonで売ってる大判のやつ、エッジ用にはそんなに使わないけどメガネやカメラ拭きに使えるのででっかいのかった)、ボンドGクリヤー(鉄道模型ほか用に元々もってた)。
あとは分解用品として+ドライバーと車用の内張り剥がし(もしくはうすい樹脂ヘラ)。あと古いエッジの残存物を落とすためのパーツクリーナーと-ドライバー、セーム革カット用のはさみ。

 

分解。樹脂とか弱っている場合があるので慎重に。


最初に発光部分を外さないと本体にアクセスできないのだが、一番外し方に悩んだのがこの初手だった。ネジを外してもビクともしない。


どうも両面テープ的なもので発光ユニットとアクリルパネルががっつりくっついているので、そこに樹脂ヘラを挿してはがさないといけないらしい。
ちなみに組み立て治すときは別に両面テープ貼り直さなくてもネジでがっつりくっついたからきにしないでおく。

本体はネジを外すだけだがパッキン的なもの(劣化していて千切れたので捨てた)が貼りついている箇所もある。


分解出来たらウーファーユニットを外してひっくり返す。
自分は面倒なので配線外さないでそのまま作業したが他の場所傷つけたり結局配線もげたりする可能性あるのでハンダで外した方がいいだろう。

古いエッジの残留物を軽くはたいたら(分解時粉が周囲に散るので何かしいとかないとキタナイ)、パーツクリーナーとマイナスドライバーでガリガリと削る。
とりあえず鳴ればいいやマンなので雑にはぎ取って残った分は残ったにしたが、音に影響ありそうなので真面目な人はしっかりとりましょう。ウーファー本体側はマイナスドライバー&パークリだとだと傷めそうなので他のものでとるとよさげ。ぼくはマイナスドライバー(おい


そしたら外枠と本体を繋ぐようにセーム革をボンドで貼っていく。セーム革はちょとのびる。
自分は現物あわせで4辺1枚づつペタペタ。丁寧な人はちゃんと採寸して切ろうね(そればっかりだな)

作業中の写真を撮り忘れたので以前同じ事をしたTS-X66の写真。正方形だがやってる事は同じ。

あとは戻してボンド乾いたらできあがり。

はっきり言って恐るべき雑さなのだがこの雑さでもとりあえず虚無エッジよりはちゃんと音が出る。すごい。

四角形なので汎用のリペア用エッジは使えないが逆にカットは簡単ではある。
ちなみに後から知ったのだが更に簡易な方法ではセーム革ではなくテープを貼るってのがあるらしい。ぼくそっちでよかったかしら。

3-wayなのでウーファー以外も死んでそうだが、とりあえずこれでまあ自分的に許容範囲の音は出るのでこれおしまい!
こんなんでもそれなりの音出してくれるんで本来はなかなかいい音だしてくれたのではないだろうか。

発光部は基盤を外して30cmのグリーンLEDテープを押し込む。
過剰に明るいレベルだが、今回は載せる車のリアウインドウが結構黒いので過剰なくらい光ってもちょうどいいくらいだった。


素ガラスやスモーク薄めならLEDの個数を減らしたり、LEDっぽさをなくすために拡散板仕込んだりしたほうがいい雰囲気になりそう。

更新: 2024/04/28
外観

かっこいい

さてクルマへの取り付け。取り付け難易度は車種や状況によって大きく変わるだろうが…

取り付け先の車は幸い入手時からTS-X180という後継の光らない&これはこれでかっこいいスピーカーが設置されてる。


本来は下側からネジ止めするのだろうがこのユーノスコスモという車、この土台の裏側にアクセスするにはトランク側ではなく車内側から内装剥がしまくっていかなきゃいけないとんでもねえ手間。
元々TS-X180ついてなくて配線加工からだったら取り付けなんてしなかっただろう。


前オーナーさんが配線は寸前まで引き伸ばしてギボシ端子化、更に本体は面ファスナーで固定するようになっていたのでものの数分で交換自体は完了。ありがたい。前オーナーさんに感謝。
TS-X180より大きいのでちょっと車体中央寄りに。重たいので面ファスナーの強度が心配だが今のところずれたり外れたりする感じはない。

大きい分低音はしっかり出る感じ。それ以外はやっぱり修理してないせいかTS-X180のほうがクリアでいいかな?でもまあエンジンが結構うるさい車で音楽はまさにBGM的な感じになるので十分十分。

 

そして肝心(?)の光る方の電源はさすがに自分で通さなきゃいけない。繰り返しになるがリアまで内装剥がす気にはならないので、ドラレコと同じAピラー経由で屋根にいき、屋根の内張りの裏側を通ってリアまで回した。

今回はスモール連動にはせず、ドラレコ用に取り出していたACC電源から分岐しヒューズと独立スイッチをかましておいた。エンジンかかってる間は任意にオンオフできる状態。一応厳密にいうと保安基準微妙だしね。


とはいえ最近は光物が一周回って増えたので、本来の灯火類と紛らわしくない色…青や緑系なら大目に見てもらえる雰囲気がある。あくまで雰囲気。それにスモークガラス越しなので外からはあまり明るく見えない。写真だとスローシャッターのせいで明るく見えるがそのせいで運転席のメーターすら見えてるからね。

ああああもうひかるのかっこいいいいあああああ

 

  • 購入金額

    0円

  • 購入日

    2020年頃

  • 購入場所

18人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (2)

  • atsuo@tokyoさん

    05/02

    光るスピーカーは昔流行りましたね。
    私も最初に乗った初代アルトワークスにブレーキ連動のカロッツェリアのスピーカーを設置してました。

    去年免許をとった息子が 80・90年代の車が好きなので、昨今の海外勢の介入による中古車高騰に憂いています(^^;
  • 下小川さん

    05/03

    周囲からも「懐かしいやつ」と部屋に転がってる段階から言われてましたね。とてもアイコニック。調べるとやはり光るスピーカーの製造期間は短かったようで特にブレーキ連動は僅かな期間しかでてなかったようですね。

    自分も年を考えたら免許取り立ての頃に買ってればこの車も数分の一で買えたんだろうなあと。円安もあってやべぇっす...

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