先日録音用に使っているオーディオインターフェース、MOTU HD192に外付けのクロックジェネレータ、MUTEC MC-3を接続するようにした話を掲載しました。
一応MC-3には標準添付のBNCケーブルは付いてきましたが、折角買ってあったBNCケーブル、オヤイデ AS-808B V2がありましたので、接続にはそれを使っています。
ただ、よく言われるのはBNCケーブルの質でも結構音が変わるということです。AS-808B V2を使うのは大前提ではありますが、Amazon辺りで安いケーブルを買ってケーブルでどの程度音が変わるかというイメージを掴んでみようということで、目にとまったケーブルを買ってみました。
ただここで一つ勘違いしていたのですが、MUTEC MC-3の仕様をみるとBNC出力の規定インピーダンスは75Ωなのですが、このケーブルは50Ωでした。長さは1mしかありませんので、この程度であれば同期エラーはまず発生しないといわれていますが、マッチングという意味では75ΩのAS-808B V2の方が明らかに有利となります。
簡素なパッケージに入っていますが、一応株式会社エンパイアという日本の会社で発売している品のようです。このケーブルが目にとまった最大の理由は絶縁体がテフロンということですが、逆に導体とテフロン以外が存在しないようなシンプルなケーブルです。なお、かつてEMPIREというカートリッジ等を作っていたメーカーがありましたが、あのEMPIREはアメリカの会社ですので無関係でしょうね。
一応保証書が入っていて、45日間という半端な日数ではあるものの保証が付いています。保証書の記載項目を見る限りAmazon専売なのでしょう。
BNCのコネクターは意外と重量感がありがっしりしている印象ですが、導体の細さとのギャップが激しいですね…。
直接音重視で明瞭
早速AS-808B V2と入れ替えて使ってみましょう。
簡単に確認するだけですので、今回は再生音で比較してみます。
まず改めてHD192の内蔵クロックに切り替えて聴いてみると、低域が緩く解像度も下がります。冷静に考えれば元々聴いていたのはこの音なのですが、改めて比べてみるとクオリティの差は予想以上に大きなものがあります。
続いてこちらのEmpire製ケーブルに入れ替えてみると、ちょっとした驚きを感じるほどに音が変わります。
低域方向の曖昧さが一気に無くなり、それぞれの楽器の音の押出しが良くなります。AS-808B V2と比べても楽器の直接音は鮮明です。ただ、直接音が強調された結果なのか、残響音など間接音が妙にあっさりとしてしまう部分があります。元のHD192内蔵クロックと比べればどちらのケーブルを使っても大幅にクオリティは上がっているのですが、その方向性が大きく異なることが判ります。
短時間聴くだけであれば、音が鮮明なEmpireの方がインパクトはあります。ただトータルバランスでいえばAS-808B V2の方がまとまりよくナチュラルかも知れません。私自身どちらのケーブルを常用するべきかちょっと悩むくらいの差です。
もっとも、リスニングであればキャラクターの違いを楽しむだけで良いのですが、録音が主目的となると自然にまとまっている方が正解という気もしますから、取り敢えずAS-808B V2の方に戻すことになりそうです。ただ、こちらのケーブルは使い始めですので、しばらく使い続けてどうなるかを見極めてから結論を出したいと思います。
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購入金額
1,480円
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購入日
2024年03月19日
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購入場所
Amazon
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