以前アナログ7インチシングルで「アイドル」が発売された時に予約が遅れて買い逃してしまったので、今回は発売開始のアナウンスに合わせて予約して購入したものです。といっても別に私はYOASOBIのファンというわけではありません。ただ典型的な「イヤフォン推奨」音源であるYOASOBIをアナログで聴いたらどんな感じになるのかという興味があっただけなのですが…。
今回リリースされたのは2023年11月に配信シングルとしてリリースされた「Biri-Biri」という楽曲を12インチシングル盤としてプレスしたものです。ゲーム「ポケットモンスター スカーレット・バイオレット」とのタイアップ楽曲ということで、アナログ盤もスカーレット盤、バイオレット盤の2形態で発売されています。私が入手したのはスカーレット盤の方です。
ジャケット裏には恐らくポケモンの何かと思われるキャラクターがプリントされていますが、私自身ポケモンシリーズは全く知りませんので、これが何かもわかりません。これに関してはゴメンナサイとしか…。はっきり言えばピカチュウくらいしか判りませんから。
中身のレコードは単なるカラー盤ではなく、クリアビニール仕様のものです。個人的にクリア盤であまり音の良いものに当たったことは無いのですが、この盤はどうでしょうか。
YOASOBIの楽曲ではお約束といえる、歌詞の原作小説も同封されています。この小説も「ポケットモンスター スカーレット・バイオレット」の世界観に即したものとなっているそうです。ゲームをやっていないとその辺りも判断しようがありませんが…。
ゲームの世界観が強いので楽曲単体がやや弱い
まずは楽曲の方を紹介しておきましょう。公式MVがYouTubeに用意されていますが、MV自体がポケモンの映像なんですね。
また、YouTubeにはYOASOBIの楽曲ではお馴染みともいえる英語版も用意されています。この英語版も12インチ盤のA面2曲目に収録されています。
率直に言ってそこまで楽曲を気に入ったわけではありませんので、ダウンロードで買うのは止めました。YouTubeの音を基準に考えることにしましょう。
レコードの再生環境はいつも通りTechnics SL-1200G+Phasemation EA-200+audio-technica AT-OC9/IIIです。その再生音をMOTU HD192でハイレゾWAVで保存するのもいつも通りですが、今回からHD192はワードクロックをMUTEC MC-3からの供給に切り替えています。
聴き比べてみると、基本的にはマスタリングの音は同一とみて良さそうです。アナログ向けに仕立て直したような音ではありません。
アナログで聴いても音の傾向は完全にイヤフォン推奨です。それぞれの音の定位も明らかにイヤフォンを意識したものですし、コーラス部分などはイヤフォンの頭内定位で独特の空間が構築されるように組み立てられています。
楽曲自体が所謂ファミコンのPSG音源を意識した電子音と、打ち込みリズム音源で構成されていますので、アナログの質感が活きる部分はあまりありません。強いて言えばヴォーカルに多少質感らしきものが出てくる程度でしょうか。SL-1200Gがアナログとしてはかなりクッキリとした高解像度サウンドですので、こういった楽曲を聴いてもあまり違和感はありませんが、アナログマニアが使うような典型的アナログサウンドを出すような環境で聴くと、かなりつまらない音になってしまうかも知れません。
この曲を配信でわざわざ聴きに行くかと言われれば多分それはないと思いますので、アナログ化で楽曲との接点が生まれたのは一つの意義でしょう。ただ、私自身YOASOBIの過去の楽曲「夜に駆ける」「怪物」などは結構評価しているのですが、この曲は「ポケモン」のゲームの世界観が強すぎて、「ポケモン」に縁の無い私にはあまりピンときませんでした。ゲーム楽曲だからファミコン系の音というのもちょっと安直かな、と…。
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購入金額
2,750円
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購入日
2024年03月12日
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購入場所
楽天ブックス
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