昨年末の Amazon の年末セールで購入した ELEGOO Neptune 4 Pro。3Dプリンターです。
昨年10月頃に発売された最新機種で、発売直後なのにいきなりセールが始まったので慌てて購入しました。
3Dプリンタには、大別して2つのタイプがあります。
- FDM(Fused Deposition Modeling)方式(熱溶解積層方式)
- 光造形方式
Neptune 4 Pro は FDM 方式になります。大きな違いですが、比較的新しい技術と言えるのは光造形方式で、光造形方式の方が精度が高く細かく、表面も美しいプリントができます。
ただし、原料に液体を使用するために長期保存が大変だったり残りの液体の廃棄処理が困ったり、毒性のある素材らしいので、管理が面倒という難点があります。
僕の場合、気軽にものづくりを楽しみたい、準備や後始末に気を使いたくないと考え、思いついたらさっと作れる FDM 方式のもので探しました。人に見せる用? なのか高精度の美しい物を作りたくなったら、その時にまた光造形方式のものを購入すればいいやという考えに行きつきました。
外箱。そこまで重くない。女子でも持てる重さです。
精密機械ということで、けっこう大事に緩衝材を入れてあるかんじ。
ゴミが多くて、梱包材を捨てる時もけっこう大変です。
説明書は付いているのですが、正直図解を見ても組み立て方はよく分からないです。
僕は、Youtube を参考に組み立てました。
4.3インチのタッチスクリーンが付属しています。
この画面を見ながらぽちぽちと進めていくだけなので、初心者にもありがたいです。
左上はプリントヘッドですが、箱から出すときに盛大に床に落としてしまい一部パーツが欠けることになりました。みんなも気を付けて!
付属品。工具の他に様々なツールキットが入っており、いきなり試し刷りができるようになっています。正直どう使うのか全くわからん。
袋にラベルが貼ってあって、めちゃくちゃ親切。
工具も一通りそろっています。
ミニドライバーとか家に何本あるかわからんな。
とりあえず完成させましたが、マジで半日くらいかかりました……。
1人で組むには無理のあるネジの位置だったり、向きが分からなかったり、どのネジ穴か分からなかったり、設計思想は最悪でした。
タッチスクリーンには、ちゃんと日本語が用意されていました。
日本語で操作できるので、手順自体に迷うことはなさそうです。
USB の中にいろんなソフトと一緒にモデルデータも入っていたので、さっそくサンプル出力させてみました。小型の大仏像ですね。
3Dデータと比較する限り、微妙な凹凸も再現されており、ここまで精密なのかと驚きました。
ただしやっぱり光造形方式と違って、「層」ができてしまうのでざらざらとした手触りがあります。
試しに表面をヤスリで削ってみたところ、光沢のあるツルピカになりました……。
使ってみたかんじ、やっぱり良い点は使い勝手。糸状のフィラメントを通し、電源を入れ、データを通せば出力されるので気軽に思いついたものを出力することができます。造形物はステージにくっつかないので、後始末もそのままで良くて楽ですね。
クリエイターとしては専門外であり初の3Dプリンタなので、他の競合製品とスペックを比較するのは控えますが、調べた感じでは FDM 方式での数値上で現行機種トップクラスの性能です。3Dプリンタはいろんな要素があり、それで造形物の精度も決まるので、これが一番という機種もないのが真理ですが。
造形物の方は、やはり層の線が出てしまうので表面は美しいとはいいがたい。
しかし表面処理はともかく、細かい凹凸は再現されているので立体は精密だといえます。
生成されたアウトプットは良いので、表面処理だけできれば綺麗なものを作ることができそう。
なんにせよ、市販されていない独自パーツを作れるというのはクリエイター的には面白いです。
ガンプラのオリジナルパーツや武器、ミニ四駆のシャーシ、オリジナルキーホルダーなど、作り甲斐のあるものが自由にできるなんて、凄い世の中ですね。
何を作り、何を求めるか
ビジュアル的には建築現場のクレーンのようで野暮ったいですが、現実の機器との相違性を考えると物理的に合理性のある形状なんだと思います。僕は建築機器のデザインはやったことないですが、コストを考えれば装飾的外版の無いフレームのみの筐体は正解だと思うし、熱対策としてもリアルでしょう。
動かしてみてヘッダ部分のパーツは4つもの冷却ファンを搭載した機構で、フィラメントを「熱溶解」させる方式だからこそのデザインだと分かりました。
造形物が置かれるステージにもヒーター機能があり、熱に関わるデザインがそこら中にあるのは面白いですね。風を送ると造形物が揺れたりで精度に影響するので、そのあたりの機能が無いのも面白い。
初めての3Dプリンタなので他機種との比較ができないですが、騒音はそんなに気にならないです。
むしろ設置するサイズ感の方が大変だなという感じで、ウチの場合はオフィスがあるので開いたデスクがありますが、ワンルームなどでは設置場所に困ると思います。造形するサイズで小さめの3Dプリンタを選ぶなど、計画性も大事ですね。
できあがった造形物に関しては上の方でも触れましたが、やはり表面の層だけ気になります。削ったり塗装したりの処理でなんとかできるのですが、運用面より高精度を求める人には光造形方式の方が合っているのだと思います。健康面に影響する部分の問題が解決できれば光造形方式も試してみたいところです。
取り回しが楽
組み立てが大変だったので、分解せずにこのままクローゼット等にしまうことになります。収納では多くのスペースを必要となり、デメリットになっています。
逆に、準備や後始末はとても楽。準備はフィラメントを付けるだけ、跡片づけもフィラメントがステージにくっついていれば軽く爪をひっかければぽろっと取れるかんじです。
自由な創造が安価に可能
3Dプリンタにもいくつかのメーカーはありますが、僕は購入するものはこのメーカーと決めていたほど信頼感があります。中国の企業で、3Dプリンタやレーザープリンタなどを専門的に開発しています。元々、光造形方式で有名なトップメーカーで業界や大学にシェアを多く持っているのですが、満を持して後発で FDM 方式の3Dプリンタを開発し、それがこの Neptune シリーズだったと思います。
性能もこのクラスの中でトップレベルで、しかもコストパフォーマンスに優れているので周囲にもファンが多いです。
3Dプリンタはプラモデルメーカーになった気分でアイデアをすぐに出力できるのはノーストレス。
この価格で、この高精度が出せるのは凄いと思います。
もっと価格を出せば、もっと良い成果が得られることもできます。
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購入金額
39,519円
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購入日
2024年01月14日
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購入場所
Amazon
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