先日OCNオンラインショップ(旧NTT-X Store)でセール品を眺めていると、ちょっと面白いものが掲載されていました。PC 2台向けのKVMスイッチ、ATEN CS62USです。
KVMスイッチというものを一応説明しておくと、KVMはKeyboard、Video、Mouseの略であり、これらを切り替えるのでKVMスイッチと呼ばれます。PC切替器と表現する場合もあるようです。乱暴な言い方をしてしまえば1組のキーボード、マウス、ディスプレイを複数のPCで切り替えて使うためのものです。
私のメインPCは当然単独でキーボードやマウスを使っていますが、そのメインPCで使っているモニターにはサーバー用途で使っているPCも接続されています。サーバー用途のPCはディスプレイの裏など邪魔にならない場所に配置されていて、キーボード等は原則的にリモートデスクトップで操作するため接続されていません。ハードウェアの変更時など必要な時には、その時だけUSBキーボードやマウスを接続して使います。そしてそのサーバー用途のPCは外部向けと内部専用とで2台あるのです。
そこで考えたのがKVMスイッチを導入してキーボードとマウスをそこに繋いでおけば、ローカル端末操作が楽になるということです。値段も値段なので取り敢えず買ってみることにしました。
ATENは近年ビデオスイッチの分野で大きくシェアを伸ばしたブランドですが、元々KVMスイッチのような切替器も多数手がけています。CS62USはそのラインナップ中でも最も安価といえる製品となります。
USBハブをサポートするのは珍しい
早速中身を確認してみましょう。
スイッチ本体は意外とコンパクトで、そこから結構太めのケーブルが直接出てきています。2台のPCに接続するケーブルについては本体直出しということです。
それぞれのPCに対してUSB、VGA、3.5mmステレオミニ音声の端子が用意されています。
この類のKVMスイッチは国内ブランドも含め多数発売されていますが、割合珍しいのはスイッチ側のUSB端子でUSBハブを使うことが正式にサポートされているということです。一般的にはキーボードやマウスといった入力機器はサポートされるものの、それ以外のUSB接続デバイスはサポート外とされることが多いのです。本機では、例えばUSB接続のプリンターを切り替えて使うことも想定していると説明されています。もっとも、私の場合接続先は2台ともサーバー用途のPCですから、キーボードとマウス、映像出力が切り替わればそれ以上必要はありませんが…。
2台の切替については、勿論スイッチ本体側のボタン操作で切り替えるのですが、それ以外にも指定されたキーの組み合わせで切り替えることも可能となっています。
単純な切替以外にもホットキーが設定されていて、マニュアルにその一覧が掲載されています。
機能面では私が使うには十分なものなのですが、最近のPCで使うにはあまりにも大きな弱点といえるのが映像端子がアナログRGB 15Pinのみだということです。Intel CPUでいえば第10世代Coreを最後にアナログRGBサポートは打ち切られていますし、単体型のビデオカードでアナログRGB対応のものなどとっくに入手困難です。幸い私がサーバー用途で使っている2台のMini-ITX PCはいずれもアナログRGBに対応していますので安心して導入できるわけですが。
実際にある程度使い込まなければ動作の安定度や確実性は判断できないわけですが、少なくとも機能面では私の希望通りの製品であり、これが300円で買えれば文句ありません。もっとも、今回の購入では決済手段が代引きに限定されていたため、300円の品物に対して代引き手数料が330円かかってしまうというオチも付きましたが…。
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購入金額
300円
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購入日
2023年12月22日
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購入場所
OCNオンライン(旧NTT-X)
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