レビューメディア「ジグソー」

PCI Express Gen.3環境であれば最速レベル

前回掲載したNVMe SSDクローンツールで、クローンの作成先となったSSDです。

 

 

 

 

 

 

文中でも触れた通り、実はこのSSDは1年以上前に購入していました。

 

昨年の段階ではそこそこ性能の良いSSDで2TBが2万円割れというのは激安というレベルでしたが、現在ではSAMSUNG 980 PROやWestern Digital WD Black SN850Xといった、PCI Express Gen.4世代の高性能モデルでもこの程度で購入できるようになってしまいました。大型連休を待って作業することを繰り返した結果1年経過してしまったのですから恐ろしいものです…。

 

 

さて、このCORSAIR Force MP600は、AMDがX570チップセットのリリースと共にPCI Express Gen.4に対応したことで、その環境をフルに活用できるようリリースされたSSDの第一世代モデルです。コントローラーはAMDが全面的に協力して開発されたというPHISON PS5016-E16を搭載し、性能の良いヒートシンクを標準装着することで、手軽に高速環境を構築できるよう設計されていました。それが型落ちかつ再整備品ということで安くなっていて、私が使うのはAMD X570どころか2世代も前のAMD X370環境ですので、性能面ではこれ以上必要ないと思われたことから購入したものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バーコードもリファービッシュ品専用のものに貼り替えられていますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一応Crystal Disk Infoのステータスも掲載しておきます。

 

 

 

▲Crystal Disk Info
▲Crystal Disk Info

 

 

 

Windowsのクローン作成を何度も試みているため、使い始めのSSDとしては総書込量や電源投入回数が結構増えています。

更新: 2023/08/19
性能

PCI Express Gen.3環境の限界が見られる

NVMeクローンツールのレビュー内で触れた通り、このSSDは元々使っていたHP EX920 1TBの環境をそのままコピーし、UEFIブート化した状態で使っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以前ソフトでコピーに挑戦した際にもこのMP600を使っていましたが、ソフトでは色々試しても結局Windows 10の起動にはたどり着きませんでした。ハードウェアで作成したクローンであればあっさり起動しましたので、外付けUSB接続ケース経由ではどのみち無理だったのでしょう。コピーを試みていた時点でSSDそのものの動作確認が取れたことだけは収穫でしたが。

 

 

さて、使い始めの時点でWindowsのブートドライブとなっているため、単体で計測するよりはやや不利ではありますが、ベンチマークテストをいくつか実行してみました。

 

 

 

 

▲Crystal Disk Mark 5.1.0
▲Crystal Disk Mark 5.1.0

 

 

 

 

 

▲Crystal Disk Mark 8.0.2
▲Crystal Disk Mark 8.0.2

 

 

 

 

 

▲Crystal Disk Mark 8.0.2(IOPS表示)
▲Crystal Disk Mark 8.0.2(IOPS表示)

 

 

 

 

公称速度ではRead 4,950MB/s、Write 4,250MB/sという製品ですが、これはあくまでPCI Express Gen.4環境での話であり、PCI Express Gen.3のASUS PRIME X370-Aでは理論値でも4,000MB/sに到達しません。実効速度では3,500MB/s付近が上限であり、ほぼその上限に達しているとみて良いでしょう。ランダム4Kは振るいませんが、これはWindowsのブートドライブとして使っている以上やむを得ないところです。

 

 

 

 

 

▲ATTO Disk Benchmark
▲ATTO Disk Benchmark

 

 

 

 

ATTO Disk Benchmarkで読み取れるのは、どのデータサイズでも順当に速度が向上していますが、その中でも特にWriteの速度の向上が著しいということです。HP EX920ではWriteはReadに対して2割前後低下する傾向が見られたのですが、MP600ではReadとWriteの間に目立った速度差はありません。

 

この環境ではMP600の性能を発揮できているわけではありませんが、AMD X370の速度の限界がここでハッキリしたのではないかと思います。

 

更新: 2023/08/19
総評

最新モデルには及ばないが、使用環境に対しては十分すぎる性能

本来ならば、まずマザーボードをAMD X570やB550辺りの製品に交換して、PCI Express Gen.4対応としてから使うべきSSDであることはいうまでもありません。しかし、私がASUS PRIME X370-Aにこだわっている理由はPCIスロットが搭載されているからであり、X570世代ではPCIスロット搭載製品が皆無であった以上やむを得ないのです。

 

Western DigitalやCrucialのSSDとは異なり、Acronisのバックアップツールは無償で用意されてはいませんが、CORSAIR独自のSSD ToolboxでSSDのクローン作成なども実行できるよう配慮されていて、使い勝手も良好です。

 

 

 

 

▲SSD Toolboxからファームウェアの更新も行える
▲SSD Toolboxからファームウェアの更新も行える

 

 

 

 

▲若干日本語表記は怪しいがディスククローンもサポート
▲若干日本語表記は怪しいがディスククローンもサポート

 

 

 

 

今となってはこれ以上にお買い得なSSDも色々出ていますが、昨年夏頃では群を抜いてお買い得なSSDでした。もっと早く活用できていれば良かったのですが、今でも陳腐化まではしていない辺り、十分満足のいく製品でした。

  • 購入金額

    19,980円

  • 購入日

    2022年07月17日

  • 購入場所

    ソフマップ

18人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (2)

  • Takahiroさん

    2023/08/19

    ヒートシンクがあると外付け化するorブートドライブとして使うにはちょっと使いにくくないですか?

    メインPCはソリダイム P44 Pro(Ryzen3700X + X570 Taichi)、ノートPCはキオクシア エクセリアプロ(LAVIE NEXTREME Carbon)をブート用に使ってますがPCI Gen.4のSSDは早いです、早いですが『起動が数秒早くて何がイイの?????』とか言われると返す言葉が無いんですが、皆さんどういう言葉を返してるんでしょうか???。
  • jive9821さん

    2023/08/19

    > Takahiro さん

    X370-AはM/B側にヒートシンク類が全く無いので、むしろ
    WD Blackなどヒートシンク付きを優先して考えていました。
    実はSAMSUNG 980 PROの2TBも買ってあるのですが、
    これはヒートシンクがないことに加え、今度組む予定のサブ
    PCで使うつもりで…。

    クローンツールは確かにヒートシンクが当たって入らないので、
    下半分を外した状態で装着しましたね。

    PCI Express Gen.3環境なので速いといってもたかが知れている
    のですが、SSDの速さは起動速度よりもWindowsの通常操作時の
    軽さ(いろいろな動作で遅くなりにくい)で感じられる気がします。

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