所持する音楽データに対する私利私欲．．．イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。ライヴの開催回数が限られているアーティストは、ライヴに向けて楽曲を用意することがあります。自身の2回目のソロライヴに向けて楽曲を制作し、そのライヴ映像がその新曲のMVに採用された楽曲をご紹介します。

やまもとひかる、ベーシスト。自分が最初に注目したのは、たしか2019年の前半ころ、ニコ動でずとまよのベースカバーをしている上手い女子がいるなぁ．．．というところあたりから。マイリスして、他の投稿曲も聴いてみたり、投稿をウォッチングしたりしていたけれど、いつの間にか投稿が途絶えてしまった（2020年9月が最後のニコ動投稿）。

そこで一旦見失ったのだが、その後発表の場をYouTubeに移していたことに気づく。その時にはなんとプロデビューしていて、ももいろクローバーZのツアーベーシストや、CS放送フジテレビNEXTの音楽系番組「しおこうじ玉井詩織×坂崎幸之助のお台場フォーク村」のハウスバンド？「ダウンタウンしおこうじバンド」のベーシストとして活躍をしていた。

そのひかるちゃんが、一気にブレイクしたのは、YOASOBIサポートバンドのベーシストとして。

YOASOBIは基本打ち込みでの楽曲制作なので、原則Ayaseがトラックメイクして、打ち込みだとニュアンス表現が難しいギターだけゲストプレイヤーを呼んで追加されるパターンがほとんど（ギタリストは、AssHが迎えられることが多いが、TakeruruやRockwellの場合もあり）。そのためオリジナル楽曲ではひかるちゃんのベースプレイは聴けないが、YOASOBIのツアーバンドはここのところ完全固定（ベース：ひかるちゃん、ドラムス：仄雲、キーボード：ミソハギザクロに、ギターは最近はAssHが復帰）で、良くTVやMV、動画配信サイトなどのライヴ映像で、YOASOBIでのひかるちゃんを見ることができる（先日行われたツアーYOASOBI ARENA TOUR 2023 "電光石火"から動画公開された「祝福」や「アイドル」では、ステージ上手側でベースをプレイするひかるちゃんが映っている）。

そのひかるちゃん、ソロ活動もしていて、つい先日6曲目のデジタルシングルを発表した。

それが2023/7/7にリリースされた、「horoscope」。 horoscopeの意味は、星占いでつかう占星図のことなので、七夕のリリースはぴったり？

曲としては、星に願いをかけるようなロマンチックな曲...と思いきや、スピード感あふれる夏らしい爽快な曲（作曲者曰く、「宇宙系疾走ロック」）。基本4つ打ちのドラムパターンに載る、8分音符でぐいぐい引っ張るベースが気持ちよい。曲は、ひかるちゃんへは今回初の提供となるボカロPのYamaji。ソロデビュー当初の曲は、聴くからに？ハイテクニックなベースプレイをちりばめ、全体としてベース>>ヴォーカルの比率だったのが、ここ最近はヴォーカルの表現力も上がり、「ベーシストひかるちゃん」でも、「ヴォ―カリストひかるちゃん」でもなく、曲全体を考えたプレイをする「アーティストひかるちゃん」と言う感じ。この曲でも、よく聴くと単なるルート弾きだけではなく、グリスなど装飾の小技をちりばめられていて確かなテクニックが感じられるのだが、それは曲に溶け込んでいるし、唯一のベースソロも曲が静かになった部分の短いもので、これ見よがしのものではない。ヴォーカルはキュートさが増した声で、さわやかに駆け抜ける！

この曲、リリース当日に行われたセカンドソロライヴ「AM Vol.2」のオープニングに歌われた。

このライヴに、実はcybercatも参加していて、最前ほぼ中央観覧と言うベストポジションだったのだが、ステージと客席の間には1m弱のロープで区切られたエリアがあり、そこにカメラマンが入っていた。そのこと自体は不思議ではないし、1stライヴの時もそうだったような記憶があるが、今回はスチル×1、ムービー×2の3人体制。さらにステージ袖にも、ドラムを狙っていたカメラ（ムービー）も確認でき（実は後方にもっとあったみたい）、「結構気合い入れて記録残してるなぁ」と思っていた...ら...その2日後の9日に公開されたMVには、なんとそのライヴの映像が使われていた！そのため、ライヴの時のバンドメンバー、ドラムスの仄雲とギターのyu-yaも映っていて、あの興奮が蘇る!!音はライヴのものではなく、スタジオレコーディング音源だが、やっぱり仄雲さんもyu-yaさんも、プレイがカッコよくて魅せるので、映像がさらに前進感を出している感じ。ひかるちゃんもニコニコ楽しそうにプレイしてる。

夏にぴったりのさわやかに駆け抜ける楽曲。テクニックで魅せる楽曲ももちろん耳や目を捉えて離さないのだけれど、こういうひかるちゃんの魅力を訴える楽曲もいいな。

この夏必聴で！

ライヴ当日に曲発表、そのライヴの映像を使ったMVがライヴ2日後に発表というスピード感！

【収録曲】

1. Horoscope

「Horoscope」