一昨年から昨年の上半期にかけて、一時的に大容量HDDの価格が高騰した時期に、ファイルサーバーのHDDの予備として購入しておいたUSB 3.0接続の10TB外付けHDDです。気付いたら購入してから1年以上経過していて、せめて動作確認くらいはしておこうと開封してみました。現在メインPCに繋がっている半端な6TBと入れ替えても良いかなと思いまして…。
以前から良く言われていますが、Western DigitalのWD Elements Desktopシリーズは同じ製品名でも中身のHDDは同容量でも異なっているということが良くある、所謂「HDDガチャ」を楽しむという側面もあります。今まで開封すらしておらず、中身のHDDが何であるかは気になるところです。
購入当時は気にしていなかったのですが、改めて箱を持ってみるとシングルドライブのHDDにしてはやけに重いことに気付きます。この重さはニアライン向けなどの高剛性のものであることを物語っています。
外観上はオーソドックスな、比較的安価な外付けHDDそのものです。
一応電源ボタンが背面に用意されていました。最近の格安クラスでは電源ボタンが存在しないものもありますので、この点は親切でした。ただ、2.5インチドライブ内蔵の小型モデルならわかりますが、この大きさでUSB 3.0 microB形状の端子というのは正直あまり有難くはありません。USB microB端子はちょっと動かしたりしただけで簡単にケーブルが抜けてしまうことも多く、信頼性という意味では不安が残りますからね。それにしても、他社製の同価格帯と比べるとやけに放熱スリットが大げさに入っていることに気付かされます。発熱の大きいHDDを入れる可能性もあるということを考慮しているためでしょうか。
添付品は最低限となるACアダプター、USBケーブル、簡易マニュアル程度でした。
当時の価格であれば素晴らしいコストパフォーマンス
それでは具体的に中身を見ていくことにしましょう。殻割りすれば簡単に正体を突き止めることはできますが、一応2年保証でまだ保証期間内であるということを考慮して、Crystal Disk Infoで情報を取得してみることにします。
まず中身はWestern Digital WD101EDBZ-11B1DA0であることが判りました。ただ、困ったことにこのHDD についてWestern Digitalの公式サイト上には何も情報が掲載されていません。Western Digitalが買収したHGSTのUltrastarシリーズがベースモデルという噂もありましたが、真偽のほどは確認できていません。
ただ、注目すべきはこのHDDは7,200rpmモデルであるということで、ケースの放熱口が大きく取られているのはこのためだったのかと納得行きました。
あくまでこの製品は外付けHDDですので、殻割はせずUSB接続で速度を計測してみることにします。
概ねシーケンシャルはリード・ライト共に220MB/sを超えた辺りで落ち着きます。7,200rpmモデルらしい速度は出ているのではないでしょうか。ただ、速度面では7,200rpmは有利なのですが、WD Elements Desktopのケースに押し込むのはやはり危険かも知れません。ほぼ丸一日使った後の温度に注目してください。
決して放熱性能が良いわけではない、Antel Solo 2に内蔵しているNAS向け7,200rpmモデル、Seagate IronWolf ST8000VN0022よりも温度が高く、55℃に達してしまっています。一応WD101EDBZの動作温度は55℃までは確保されているらしいですが、低い温度で動かせるに越したことは無いのです。
また、この製品は出荷設定でUSB接続が確立してからスピンアップを開始するという妙な仕様なのです。そのため、ASUS PRIME X370-AのBIOSがスピンアップを待ってから起動プロセスに進むため、PCの起動速度を遅くする要因となってしまっています。動き出してしまえばいつも通りですが…。
純粋に10TBのHDDとして安かったので大きな不満は無いのですが、お手軽という感覚はあまり無い製品だと思います。
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購入金額
18,736円
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購入日
2022年03月30日
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購入場所
Amazon
Takahiroさん
2023/05/30
ウルトラスターなら大当たりですね
jive9821さん
2023/05/30
動画と全く同じですね。デザインを見る限りHGSTっぽい感じはします。
ただ、発熱がかなりデカイので5.400pmでも良かったかな、と…。